最近自分の中で一番学びを深めようとしているテーマが、【HSP】だ。僕自身その気質が強いという話は過去何度も書いたので割愛する。
HSPは具体的にどういう思考の癖があり、逆にどういう長所があるのかなど、体系的な学習とは程遠いが、自分なりに色々勉強を重ねている。
ただ今日ふと、ある観点からの知識が弱いなと気が付いた。それは、HSPの人が提唱する、HSPに向いている仕事術だ。
今までは大規模な研究を行って云々という科学的な施策を調べまくっていたが、それはあくまで、HSP"ではない"人の目線で、客観的に語られているものが多い。
いっそもっと主観的で、当事者が語る具体的なやり方を学ぶのも面白いんじゃなかろうか。科学的な根拠など、あるに越したことはないが、効くなら無くてもいいじゃんか。
今日はそういう観点から調べてみて、面白いと思った発見と、それを少し試してみた感想を書いてみようと思う。
同志はこの気質とどう向き合っている?
「HSP」という気質を持っていると確信している人、あるいはそうだと診断された人のブログを読んでいると、真っ先に気付くことがあった。
それは、自己内省の深さだ。繊細な感情が簡潔な言葉にされていて、自分自身を日頃から深く観察している、できていることの証左だなと、舌を巻いてしまう。
そういった人たちが共通項として述べていたことは、意外なことに突き詰めれば1つだ。それは同時に2つ以上のことを如何にして考えないかが大事、ということだ。
HSPだと、他の人が気付かないところ、スルーしてしまうところにまで意識が向く。その感覚は、自分事としてすごく実感できるところがある。
だからこそ、そういう自分の鋭敏なメタを如何にして御していくか。これがある意味、HSPが心に留めておくべき、仕事術の真髄だと思っている。
それを踏まえて、方々で紹介されていた具体的な施策を見ていくと、その裏に隠れた真意がよく見える気がする。だから次は、それについて解説してみよう。
HSPがオススメする仕事術一覧。
ということでこの項では、オススメされていた施策の内、自分でも試してみてしっくり来たものをまとめておく。
1:リストアップと細分化。
自分事としても本当にそうだと思うのだが、僕らの脳はとにかくおしゃべりだ。気付かくてもいい細部に気付いて、それを自動的に意識の俎上に上げてくるからだ。
「こういうリスクがあるけど検討しなくていいの?」「外の植木が荒れてるけど、直さなくていいの?」という具合に。
それをある程度緩和するには、都度頭から出すのがいい。いわゆる思考の外部化だ。これの一番シンプルなやり方は、やはり筆記開示、もといリストアップである。
ただし、リストアップして終わりではなく、そこからの工夫も様々な体験談が寄せられていた。例えば期限が近い順でソートする、更に細かい作業に区切る、等々・・。
さらには、書いた結果どうでもよくなったことは即刻削除するという攻めたやり方もあった。
かくいう僕は、「目的ではなく手段になるまで細かくする」のが自分にとって一番お手軽だと感じている。
例えば「DIYしたい」というメモを書き出したら、それの最初の一歩に当たる行動が出てくるまで分解する。ちなみに僕の場合は、何が要るか校舎を見回す、だった。
その結果「こういう棚があったらいいよね」というアイデアを得られたので、それについて色んなことを調べればいい、となる。
基本的だが、効果は高い方法に違いない。
2:観察に意味を加えない。時には自分の心の声を否定する。
これは具体的というか心掛けなのだが、僕たちは本当に人の言動が引っ掛かる。相槌のトーンが変わっただけでも、「今の話、つまらなかったかな」と思うことさえある。
厄介なのは、その9割が自己否定を伴うというものだ。自分がこの話をしたら首を傾げた、自分の説明が下手だったに違いない、という風に。(このラインはもはや病的だが)
観察自体は楽しい。だがそこに無駄な意味付けを行うと、自分の心を擦り減らせかねない。だから意識的に、それをカットする。考えを進めないのだ。
時には、「その人は退屈をして”いない”」とか、「自分の説明は不十分”ではない”」という風に、自分の心を声を意図的に否定することも有効とされていた。
理由は、今度はそれを前提として、人の一挙手一投足を観察するようになるからだ。実はHSPの特徴の一つに、気持ちを上書きしやすいというものもある。
その起点として、観察の観点を変えることはオススメである。実際自分も試してみたが、拍子抜けするほどあっさり気分が変わったのを実感している。
3:Doing & Done リスト
これは一番具体的な方法なのだが、「今やるべきこと」”だけ”を目に見えるところに置いておくという方法も紹介されていた。
具体的には、メモに書き出したタスクの内、今やるべきことを1つ選んで付箋に書きだし、終わったら破り捨てるというのも良さげである。
ただし、これだと滅茶苦茶な資源の無駄遣いになるので、別のところで聞いた工夫策を紹介する。
それは、「今日絶対やることを5つ程度に絞り、それが終わったらあとは好きにする」というものだ。
例えば僕で言えば、今日やらないと本当に詰む仕事なんてのはそうそうないわけで、授業を除けばそんなものは3~4個程度になる。
しかし上限を設定しないと、HSP気質が相まって、どんどん未来の仕事やどうでもいいそれを思い出し、「最優先事項!」と錯覚して、意識下に持ってきてしまうのだ。
こういう仕事について、「やってもいいけど、やらなくてもいいよね」という、オプション的な意味合いを乗せる。子供じみたやり方ではあるが、これが効くのだ。
自分の中でヤマを設定し、それを制したら自分を赦す。良い心掛けなので、お困りなら試してみてほしい。
ということで今日はこの辺で。