精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

「量より質」というアドバイスを馬鹿正直に守ったら、受験は終わる。

今日は「量より質だ」と言う意見について、持論を書いてみようと思う。これに関しては、いわゆる筋トレにおける重さと回数のような感じで、論争が絶えない印象だ。

 

例えば、「質より量」というのは体育会系の根性論で、スマートじゃない!という意見がある。それは「泥臭い努力をしている人はダサい」という考え方とイコールだ。

 

正直なところ、僕自身もそう思う場面が、たまにある。例えば、「質より量!」と言いながら、Excelがあるのに電卓と手作業で計算しているような人を見たとき、とか。

 

しかし、それに当てはまらない例もある。むしろ大体の場合は、「いいから黙ってある程度までつべこべ言わずに取り組んだ方が正しい」とさえ感じている。

 

特に、受験生にとって夏休みの勉強は非常に重要だ。それなのに、「量より質」と言って、1日4〜5時間で勉強を終えようとするなら・・・まぁ、サクラチル、かなと。

 

今日はそんな「量より質」という耳触りの良い言葉の「罠」について、以下つらつらと書いてみたいと思う。

 

 

「量より質」という人たちは、実は「質より量」の時期を大体過ごしてきている説。

 

まずそもそも確認しておきたいことだが、「量より質」と言う人は、初心者~中級者くらいの層と比べて、そもそもステージが違うことが多い。

 

いわゆるトップ層と言われる世界に到達すると、ガムシャラな量だけでは克服できない壁や相手が登場する。ここまで辿り着いて初めて、「量より質」なのではと思う。

 

それゆえ、つまり彼らも大量のアウトプットを経験した人々であることを忘れてはならない。そこをすっ飛ばして「量より質(キリッ」という人たちは、どうしても浅い。

 

また、「質より量」と言いながらも、実際は8時間くらい勉強している人がいる。これほどの質も量も兼ね備えた努力は、マジで無敵だ。これは紛れもない事実だろう。

 

ということでやはり、「幾何学に王道なし」ではないが、「質より量」という方が基本的なスタンスとして合っていると見て差支えは無いだろう。

 

「量より質」と唱える人は、実は莫大な量のアウトプットを既に終えており、同じくそういう過程を経た人へ向けたアドバイスとして言っている可能性が高い。

 

また、「質より量」という言葉を錦の御旗の如く掲げる人の9割は、体感値ではあるものの、努力したくないことに対する言い訳だ。

 

やはり、ある程度まとまった時間を取り、労力を惜しまず取り組むのが基本だ。そうせずとも伸びる天才を例に出して反論に忙しい人がいるが、僕は放置で良いと思う。

 

そもそも、「量より質」と言って憚られない人は、周囲から強く肯定される傾向にあると思う。その理由は思った以上に黒い。単に競争相手が減るからだ。

 

「量より質だよ!ガムシャラに頑張るのはナンセンス!」と人には言っておいて、自分は裏で10時間勉強しておく。あくどいが、作戦としては◎だ。

 

それらを考えても、やはり量はおざなりにできない。全てが効率重視で何とかなるなんてのは、ある意味幻想だし、何なら詐欺師がつけ込む隙間だとさえ感じられる。

 

では、何から始めていけばいいか。例えば1日10時間勉強するのでもいいし、あるいは10時間かかるであろう勉強量を自分に課してみるのも、もちろん良い。

 

かくいう僕は、自分のタスクを時間で管理するのがとても苦手で、時折10時間の勉強ではなく、10時間席についていることが目的になることさえあった。

 

だから量の方がしっくり来ている。それを自覚してからは、10時間程度必要なボリュームの学習スケジュールを、淡々とこなす日々を送っていたのを覚えている。

 

しかし、だからといって、効果が出ない勉強法を10時間やるのは、やはりどうしても時間の無駄だ。

 

例えば、教科書に線を引いて満足するとか、同じ単元を同じやり方で何度も復習するなどは、実は効果が薄いことは実験で何度も示されていることでもある。

 

最低限でも心掛けたいのは、「質より量」というより、「ある程度の質と膨大な量」だ。そのためには、勉強法について書かれた本を買い、効率を上げることも大事だ。

勉強法を知らないままガムシャラに進めるのは、説明書を読まずにゲームをするのと同じで、言っちゃ悪いが愚かである。

 

夏をどう過ごすか。「量より質」などとぬるいことは言わず、それでいて最低限の質を保ちながら取り組むのが、やはり良いと思えてならない。

 

もちろんこれは、僕自身にも言い聞かせなければならないことでもあるのだが。では、今日はこの辺で。

 

 

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