精神年齢9歳講師のブログ

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【英文読書ルーティン日記193】"The Code Book"読書感想ブログⅧ ~戦争と暗号~

Wikipediaで少し調べれば、未解読文字や、未解読の暗号の一覧が表示される。そこにヒントなど何一つないことを確信しながらも、どうしてもじっくり読んでしまう。

 

ヴォイニッチ手稿、線文字、ロンゴロンゴ。誰も読めず、そしておそらくこれからも読まれない記号の羅列は、どうしてこんなに心をくすぐるのだろうか。

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

僕はそれらが解かれる日を夢見ている。だが、解けたら解けたで、急速に興味を失う未来も予感している。二律背反だが、僕はどちらに対しても強い感情がある。

 

知りたい。知られたくない。どちらの想いが勝つかどうかが、その中身を知るかどうかを分けるのではないか。そんな人間ドラマ、早速今週も始めよう。

 

 

9月2日(月) スピンオフの数≒人気の証。

 

でたらめな暗号とは異なり、ビール暗号自体は綿密かつ第三者による調査で、妥当性は担保されてはいるらしい。

 

また、当時の戸籍を紐解くことで、「ビール」という人物が居たことも、記録によって確認ができるそうだ。

 

ただそれは、どこかスピンオフのように思える。実は本題とはさほど関係の無い話の展開。

 

しかしそれはそれで、つまりファンが多々いるからこその現象と思えば、納得感はある。

 

ビール暗号は、究極的なカルピスの原液。なんかそんな風にも感じている。

 

9月3日(火) ワイヤレスによる進化。

 

最強の暗号とはなにか。そしてそれは、実用的であることが好ましい。その発端は、新技術の登場だ。

 

無線により、ワイヤレスで簡素な情報をやり取りできるようになったのだ。そしてこれは、軍事利用が可能という話でもある。

 

味方には伝わり、敵には読めず、それでいて過度な手間や漏洩のリスクが少ない……

 

いつだって技術は、「あったらいいな」から始まるものだ。ここから世界がどうなるか、ただ楽しみである。

 

9月4日(水) 絶対に読ませないVS絶対に読んでやる

 

ラジオの登場により、情報を伝達すること自体がとても容易に、そして広範囲に届くようになった。やはりここに着目したのは軍部である。

 

部隊をどう配置するか、現況はどうかを含めて、相互の伝達がよりリアルタイムかつワイヤレスでできる状況。

 

それは手放しで良いことに思えて、実は勿論そうではない。傍受というリスクが生まれたのは、無線が登場したがためなのだ。

 

相手の情報をどう受信し、解読するか。また、どのようにして解読されない方法を生み出すのか。

 

中世の一件で垣間見えた闘いが、ここでまた始まりを迎えるのであった。

 

9月5日(木) 慢心が生む・・・・

 

不利な戦局も、暗号一つが読まれる・読まれないで大きく変わる。第一次世界大戦付近はまさにそうだった。

 

暗号解読の技能を持つ叡知を集め、積極的に他国の電波を受信し、紐解く。攻撃が予測できれば、そこに防衛を集中する。

 

「我らの暗号は破られない」と胡座をかこうものなら、優勢な状況も途端に劣勢へと転じ得る。

 

この辺りは普遍的な教えに通ずるんだなと、そんなことに不思議と意識が向いてしまった。

 

9月6日(金) 目に見えぬ戦い。

 

知恵を持つものを集結させ、一つの組織・部署を作り出す。これは紀元前の中国の書物にもある話だという。

 

奇しくも暗号を巡る戦いの勝敗とは、その国が如何に優れた頭脳を集められるかにかかっている。


第一次世界大戦戦勝国と敗戦国を分かつ要因は、身も蓋もないそんなところにあるらしい。国力とはなんたるや、というのが如実にわからさせられる。

 

○○に○○あり。そんな風に英雄として語られる天才たちがいた時代。この大戦は、ただ殺戮兵器で殺しあった訳ではないのである。

 

9月7日(土) 傲慢が生む・・

 

第一次世界大戦において、当初有利だったのはドイツ側だったらしい。Uボートという、後世にも名高い潜水艦群を保有し、軍事力の面で抜きん出ていたのがその理由だ。

 

そんな状況ではあったものの、戦局は依然として不安定だった。なぜかと言うと、アメリカという超大国が、どちらにも与せず傍観のスタンスを取っていたためだ。

 

しかしそんなアメリカも、Uボートによって無差別に商船が沈められた際、その犠牲者の中に著名なアメリカ人たちが含まれたと知って、一気に世論が熱狂し始めた

 

イギリス側(つまりドイツにとっては敵対国)は大いにプロパガンダに活用し、またドイツ側が一度は引き下げた無差別攻撃を再び開始したと知って、遂にアメリカがキレた

 

風立ちぬ】においても、「ドイツの科学力は世界一だ」みたいなセリフがあったのだが、最強という傲慢が、もしかしたら、この転換期を引き起こしたのかもしれない

 

9月8日(日) 2位と3位を戦わせる作戦的な。

 

第一次世界大戦において、ドイツが立てた作戦は、なかなかにしたたかであった。それは大体以下のような内容だ。

 

アメリカの参戦を食い止めるため、メキシコと日本をけしかけ、アメリカに対する戦争を起こさせる。

 

それにより身内のゴタゴタでアメリカは手一杯になり、とても遥か彼方のヨーロッパにまで手が回せなくなる、と。

 

しかし既に、当時のインフラは破壊されたり掌握されたりしていた有り様だったそうだ。それゆえ、傍受のリスクが伴う状況、やはり暗号が用いられることとなる。

 

この作戦はこの後どう展開していくのか。ネタバレに気を付けながら、それを知るときを楽しみに待ちたいと思う。

 

では今週はこの辺で。

 

 

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