精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

実家に帰省して旧友と会ってきたら、心にとても興味深い現象が起こった。

今日は、自分の内面の揺れ動きについて、1つ興味深い発見があったので、その感覚が薄れないうちに言葉にしておこうと思う。


つい先日、ちょっとした用事があって、実家に帰っていた。その際せっかくなので、昔住んでいた場所付近を歩いたり、アルバムの中の写真を眺めたりしてみた。

 

その際にふと気づいたのだが、不思議なことに、普段は常に頭を占めている、仕事のことや生徒の将来のことが、この時間だけは一切頭に浮かんでこなかったのだ


なんなら、無理矢理仕事のことを考えようとしても、まったく思考が進まず、すぐに霧散してしまった。まるでクラッチが完全に切れてしまったかのような感覚だった。

 

では、切れた結果として、その分の余白には何の意識が浮かんできたのか。答えはこれまた不思議なことに、「何も浮かばなかった」のである。


ただひたすらに、静かで、どこまでも穏やかだ。暇があればすぐに生じるネガティブな思考さえ微塵も湧かず、心の底が鎮まる感じを、ようやく得られたと感じている。

 

今日はその”静けさ”を丁寧に観察し、再現可能な部分を得られないか、それを試してみた記録の話である。

 

普段精神が張り詰めっぱなしの人には、何かヒントになることが書けるかもしれない。では以下、本題をば。

 

 

僕が”安らぎ”を覚える場所。

 

僕は子供の頃、引っ越しを2回経験している。その内、最初に住んでいた頃の家は、すでに取り壊されて跡形もない。


ただ、2つ目の家はまだ空き家として残っていて、外観だけなら今も見ることができる。今日もその家の近くまで散歩して、不審がられない程度に立ち止まり、その家を見た。

 

過去の記憶が一気に蘇る・・といったことこそなかったものの、部屋で聞いた虫の声や、洋室で1人ゲームをしていた光景など、断片的かつ静かな記憶が、ふと意識に浮かんだ。


あくまでも”誰と何をした”といった関わりにまつわる記憶ではなく、「その時の自分が、独りでどう過ごしていたか」という記憶だけだったのが、印象的であった。

 

それ以上の感情は湧かず、現在につながる連想も起こらない。ただ、静かな時間が流れた。本当に不思議で、そして、安らかな時間だったように思う。

 

そしてその静けさを経たあと、僕は強く「充電された」ような感覚を覚えた。うまく言葉にできないが、”満ちた”という意識は、はっきりと自覚できたのだ。


―これに関して、もう一つ特筆すべき感情がある。そもそも僕が実家に帰った理由は、1年ぶりに、30年来の友人たちと会うためだった。

 

普段の僕はダラダラ続くような飲み会を好まないのだが、この日は珍しく話が尽きず、2軒目まで行って、3時間以上語り合った。


それだけ飲み食いすれば疲れそうなものだが、起きてからも不思議と心が軽く、やはり「あぁ、ようやく満たされた」と、このときも感じたのだ

 

誇張でもなんでもなく、あの時間は本当に、「自分に欠けていたもの」を取り戻した感覚だった。そこには安心、安全、安堵、そして充実が、確かにあった。


いまの生活ではほとんど感じられなくなっていた要素が、あの空間にはすべて詰まっていた。それ自体は本当に嘘偽りない、本心だと書き添えておく。

 

安全な環境をどう作るか?-その前に、今の日々に安全をどう見つけるか?

 

これらの経験を経て確信したが、僕にとって心を”きちんと”回復させる方法は、大きく分けて2つしかないと思う。


1つは、人との交流の中で「安心・安全」を感じる場を再構築すること。もう1つは、過去の自分と関わりのある物や場所を通じて、安心の感覚を追体験することだ。

 

前もどこかで書いたが、今の僕の生活において、その2つはどちらも存在しない。安心を感じようにも、今の場には友人もいなければ、思い出も残っていないのだ。

 

とはいえ、総体としてはどうしても「安心できない」時間と括りたくなっても、瞬間瞬間では、どこかに安心・安全・安堵・充実を覚えている刹那があるかもしれない。


その心の反応を決して見過ごさず、自分の心が何によって、何を感じたのか、これをつらまえて逃がさないようにしたうえで、意識的に内省・観察する。

 

三島由紀夫が引用した「汝自身を知れ」という言葉にもあるように、僕たちは驚くほど自分のことを知らない。


だからこそ、徹底的な内省と環境への没入を通じてしか、本当の自分には近づけない。今日得られた静けさと発見は、まさにその過程の一端だったように思う。


実に有意義な時間であった。ということで、今日はこの辺で。

 

 

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