僕が意図的に避けている問いがある。それは、「何をしているとき楽しいか」「どんな組織を創りたいか」という、理想のみを見つめるようなものである。
正直、取らぬ狸の皮算用のような思考実験は昔から好きではなく、そんなことを夢想するくらいなら、地に足を着けた作戦でも立案し、実行してナンボ、と思う。
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しかし、そういう楽しい未来を考えないからこそ、僕はどこか窮屈で、あくせくしていて、ゆとりを感じず、追い詰められているように見えるのではないか。
結局自分はまだまだ近視眼的であり、視野狭窄バイアスから抜け出せていないのではないか。その疑念は、本書を読みながら、確信に変わり続けている。
ここまで広く、深く、そして心躍るような観点からビジネスを見つめる良書は本当に稀有だ。その出会いに感謝しながら、今週も以下、読み進めてみよう。
- 1月12日(月) I want "YOU".
- 1月13日(火) 優秀で”合う”人を探せ!
- 1月14日(水) 副産物・偶然・必然・再現。
- 1月15日(木) レンガを積む人、大聖堂を建てる人。
- 1月16日(金) ただ”初”になりたかった人。
- 1月17日(土) 「一緒に面白いことをしようよ」
- 1月18日(日) 「じゃあ、やらない」
1月12日(月) I want "YOU".

志願兵の集め方みたいな章に入った。いわば理念を同じくする人の探し方だと言える。
例えば厚待遇や高級といった条件も悪くないのだが、その人たちは少しでもそれが悪くなったり、良いところが見つかったりすると、すぐ離れるだろう。
一方最初から、いわばクレイジーな面を強調しておくと、それに賛同するクレイジーな人だけが集まることになる。
その方法はなんなのか、今まで考えたこともなかったけど、僕は知りたいと強く思っている。
1月13日(火) 優秀で”合う”人を探せ!

優秀と一口で言っても、その人が優秀であることと、その人のパフォーマンスが優秀であることは、似て非なる物だと感じている。
例えばAmazonでNo.1の技術力を持つエンジニアを引っ張ってきて、Intelに採用すると、それがそっくりそのまま優秀かと言われれば疑問符が付くだろう。
一方、ある組織で奮わないからといって、その人自体が無能かと言われれば、そうでないことも多いように感じられる。
とはいえもちろん、他責思考が強いとか、効率化ばかり口にしてつまり努力しないとか、そういう”地雷”の要素があればどこへ行っても奮わないだろうけど…
優秀な人は、合う人である。「素直で良いヤツ」を採用の指標にしているサイバーエージェントを思い出したが、これこそわかりやすすぎる本音のように思う。
1月14日(水) 副産物・偶然・必然・再現。

今であればツイフェミさんあたりがキレそうだが、1970年、キャビンアテンダントのユニフォームを結構過激なのにした航空会社があったという。↑
これの副産物として、たまたまだが経歴としてチアリーダーやマーチングバンドを経験した女性からの申し込みが多くなったという。
彼女らはポジティブな空気を広げることに長け、鼓舞し、雰囲気をすごく朗らかにする能力に秀でていた。そしてその能力は、航空会社のカラーに完全にマッチしていた。
副産物・偶然・必然・再現。このサイクル、意外と侮れないのかもしれない。
1月15日(木) レンガを積む人、大聖堂を建てる人。

ある大聖堂の建築現場に、二人の労働者がいるとする。片方は「レンガを積んでてマジしんどい」といい、片方は「大聖堂を造ってる。大変だけどね」と語る。
この両者のしていることは全く同じなのだが、その源泉は性質が全く異なるものとなっている。何のためにを理解している人は、強いのだ。
前者はよりラクで給料が高い仕事が出れば、簡単にそれを放り出してどこかに行くだろう。それくらい脆いモチベーションに違いない。
後者のような人をどうすれば見つけられるのか。それはそもそも、自分が後者側であると胸を張って言えないときついだろうなと、そんな風に思う。
1月16日(金) ただ”初”になりたかった人。

世界初の有人飛行と言われると、僕らはライト兄弟を頭に浮かべるが、同時代にはより恵まれた生い立ち・環境・資金・交友関係を有するライバルがいたそうだ。
彼の名はサミュエル・ラングレーというのだが、今はその名を知るものは少ない。彼は当時、”世界初”という響きの虜になって、飛行機をそのきっかけにしたかったという。
その期待の大きさに、アメリカ政府は莫大な援助を申し出て、またグラハム・ベルといった偉人中の偉人とコネがあることも利用し、この計画に挑んだが・・・。
記憶に残る発見・開発をしたのは、ご存じの通りライト兄弟だ。一体何が起きたのか、これからしっかり見ていきたいと思う。
1月17日(土) 「一緒に面白いことをしようよ」

全く記憶にないのだが、僕は幼少期に、ライト兄弟の電気を読んだことがある気がする。その際は印象に残らなかったが、彼らは明白に、持たざる者だったという。
支援者も、資金も、学歴も、人脈も、何も持たなかった彼ら。そういう意味では先のサミュエル・ラングレー氏とまさに”全てが”対極であるように見える。
そんなライト兄弟が持っていたのは何かというと、他者を巻き込む力、もとい「面白そうだから一緒にやろうよ」と心の底から純粋に喧伝できる力だという。
ラングレー氏は、「名声や富の得られない挑戦は馬鹿のすることだ」との談だったそうだが、世の中を変えたのは、こういうバカの側なのかと思うと、本当に勇気が出る。
1月18日(日) 「じゃあ、やらない」

ライト兄弟の成功に先を越されたラングレー氏はどうしたか。あっさり飛行機を作る夢を捨てたそうだ。
第一人者という富も名声も得られないということに落胆し、二番手に価値はないと思ったから、らしい。
ドリームチームといえば聞こえはいいが、その実は功利主義者の集まりだったというところか。
現実の厳しさを承知しているつもりだが、僕はそんなチームは全く憧れないなと、そう感じた。
では今日はこの辺で。