僕は中学までなら、文系三科目の全てを担当している。その中で、どうも社会の授業がしっくりきたりこなかったりを繰り返していた。
わかりやすい説明を意識し、それに全振りしてみたり、逆に演習にほとんどの時間を割いてみたり。だがどれもこれも一長一短、ハマったりハマらなかったりである。
―だが今日、ある方法を意識して試したところ、久しぶりにバチっと決まった感覚があった。これは勿論追跡調査が要るが、今日の分はとりあえず及第点だと思う。
今日は、その時の気付きや実践録をシェアしてみよう。
授業内容。
①説明読書(2~3分)
まずはテキストの問題の横に大体ついている説明を、ざっと読ませた。時間は大体2~3分ほどで、その間僕は予め簡単に板書を作っておいた。
全体像をつかんでおくことは非常に大切だと思っていたが、それを日ごろの授業からは出来ていなかったので、意識して盛り込んだ次第である。
ちなみに、この説明読書のコツは、書いてあることで既に知っていることは無いか?似ている知識は無いか?と自問しつつ読むことである。
例えば、中学校の歴史は、ぶっちゃけ小学校の焼き増しだ。既知の情報が無い方がおかしい。
そういった取っ掛かりは、最初の軽いインプットの時点から作らせておくべし。
②解説(10~15分)
その後は僕のメインの仕事、『解説』である。
ただし、黒板に語句とその説明を長々と文で書くということはせず、あまり情報量は多くしないよう心掛けた。
例えば、【1185年? 鎌倉幕府 by源頼朝(征夷大将軍)】みたいな板書である。
後は「鎌倉幕府」という語句にアンダーラインを引き、【No.2 執権】【神奈川県辺り】みたいな情報を足した。そして、それをどんどん繋ぐ。なぜこんなことをしたか?
それは、知識は連想してナンボというイメージを植え付けたいからだ。また、後半戦に"ある狙い"があり、わざと簡素なのにしている。
そしてここが一番のキモなのだが、僕は説明中にノートを取ることを徹底して禁じた。その理由は何度も言ったので割愛。
こうして一通りの解説が終わったら、次のステップに行く。
③思い出しノート取り(5~10分)
ここが一番の山場。説明が終わったらノートを取らせるのだが、その際必ず以下の2つの指示を徹底させる。
① 必ず板書は、自己流にアレンジしメモする。説明を変えても、情報を足してもいい。色ペンを好きに使ってもいい。
② 分からない語句、しっくりこない説明は印をつけておき、後で質問なり検索なりで補完する。
―これくらい徹底してアクティブラーニングを取り入れれば、効果は段違いらしい。目に見えて疲れているのが感じ取れた。
④演習(残り授業時間全部)
尚、さっきのノートは広義のインプットである。だから最後に、アウトプットを行えばいっちょ上がりとなる。
ここまでやれば、一方的な説明よりは遥かに効果が高いと感じる。ただし、時間配分がかなり難しいので、これは予習やシミュレがマストになる。
最初の方は結構苦労するかもしれないが、試す価値も大いにある。
終わりに。
今後の課題は、やはり【追跡調査】だ。一度やった問題に、どうやって復習をさせるべきか?これはかなり難しい。
一番合理的なのは、塾の授業を常に予習形態で行い、学校の授業を復習の場に変えるというものだろうが、これはどこまで現実的だろうか。
ちなみに僕は、次回社会の授業時、その2~3分に追加で【前に取ったノートを思い出しつつ復習せよ】というつもりである。
この結果はまた書いてみる所存だ。
では、今日はこの辺で。