こういうと傲慢かもだが、ある程度の点数を叩き出す生徒でも、その学習方法はすさまじく微妙なことはかなり多い。
最近は学習方法と、その効果についての研究がかなり多く、学校で教わる勉強法でも科学的には虫の息、なんてのもチラホラだ。
そんなことを知ってしまったので、点数が伸び悩む生徒を見るたびに、僕はどうしてもこう思ってしまう。
『成績が今一つなのは、勉強時間不足もそうだろうけど、そもそも方法が変だからじゃねぇの?』
―そこで最近は、隙あらば僕自身が撲滅したい勉強法を、授業のどこかで口酸っぱく伝えるようにしている。
少しずつそれを取り入れる生徒は減ってきている気がするが・・・。まだまだ道は遠い。
さてさて。一体僕はどういう学習法を消し去りたいのか。以下、そのまとめである。
ながら学習。
これは一切の言い訳を認めず突っぱねる。なんかしながらの方が集中できるなんてのは幻想だ。
人間の脳みそはマルチタスクに滅茶苦茶弱いらしく、僕自身もそれは実感としてある。
テレビを見ながら、音楽を聴きながら、友人と話しながら・・・
それは勉強をしているフリである。ぶっちゃけそれをされるくらいなら、勉強してないも同じなので、音楽やテレビだけに集中してもらいたい。
教科書をノートに書き写す!
以下、実際にあったやり取り。相手は、すごく綺麗にノートを作るものの、成績はなんか振るわない生徒。(特に暗記系)
僕『すごくノート綺麗に取るねぇ』
生徒『じゃろ?』
僕『じゃあ、一旦ノート閉じて』
生徒『え?(そしてノートを閉じる)』
僕『じゃあ、さっきまで何を書いていたか、その内容を説明してみて』
生徒『・・。(硬直)』
・・何というか、これが現実である。教科書の書き写しは、作業してる!勉強してる!という感覚こそあるが、実は感覚しかないのだ。
理由は簡単で、別に頭を使っていないからだ。具体的には、何かを思い出すとか、クイズみたいに解くとか、そういう要素が無い。
時間ばかり掛かるが効果が薄いので、ノートの使い方そのものについて、今後もかなりテコ入れしていく所存である。
一切休憩を取らない!
気合や根性論は、時としてナンセンスだ。僕は学習について本当にそう思う。
脳みそは、何時間も連続して情報をインプットできるほど優れてはいない。時々、それを定着させる時間が必要だ。
例えば、25分学習→5分休憩、45分学習→15分休憩、或いは90分学習→20分休憩と言った風に、休憩も含めたサイクルを使うのが良いという。
僕自身この方法を知ってから、自分の学習や事務作業はこのサイクルのどれかをベースにしているが、マジで捗るから不思議である。
どんなにテンパる季節でも、休息は絶対に入れる。生徒は少し罪悪感を抱えそうになるが、ここは折れずに周知させている。
睡眠時間を削る。
言語道断だ。いちいち解説するのもアホくさい。
寝不足の状態での学習は、全てにおいてほとんど意味が無い。生徒がほとんど寝ていない状態で来ると、僕は指導そのものをしたくなくなる。
まずはキチンと寝ろ。誘惑に負けるというのは聞かない。
それくらい断固として許せないことである。
ということでちょっとばかし愚痴の側面が強くなったが、まぁそれくらい意味が無いことはさせるのが嫌だというのが伝わっていれば嬉しい。
今の会社でも、全スタッフに研修をして、周知徹底させたいくらいである。というか、本気で提案しようかな。
まぁいいや。
それでは今日はこの辺で。