こないだ個別授業をしていても思ったのだが、意外と高校英語の助動詞、その入門って、時間が掛からないなぁと。
どれくらいのスピード感で学校がやるのかは知らないが、とりあえず僕は、説明を圧縮すれば40分あるかないかで、テキスト6P分を終えることができた。
ぶっちゃけ、まだ早くなる気しかしていない。だから、ここで記事にして、短くまとめるために可視化してアウトプットしようっと。
ということで、この上ない備忘録、スタートです。
覚えておくべき鉄則(試験に出るポイントともいえマス)。
―まず押さえておかねばならないのは、『助動詞の意味と、同じ意味の別の表現』の確認だ。ちなみにこれらは大抵、中学校で習う。
例えば、
must = have(has) to (~せんといけない)
can = be able to (~できる)
will = be going to (~だろう)
という一覧を書いても良い。もちろん適当な例文を使い、両方のパターンを言わせることが大切。
例:『I will play tennis tomorrow. 』を別の言い方でどうぞ!→『I'm going to play tennis tomorrow.』てな具合。
ちなみにこの時点で、『mustに過去形はないから、【せんといかんかった】という文意は had to で表すことが多い』と伝えるのもアリ。
・・・次にまとめるのは、これら3つは、高校に入ると意味が加わるという内容だ。ただ、場面はわざとらしいほど限定的である。
実は新しい意味は、【直後にbeを置く場合】と、【否定文】でしか発生しないことが多いのだ。少なくとも、入門の段階では。
てなわけでまとめてみよう。
can be ○ ≒ must be ○
(○に違いない ※mustの方が確信の度合いが強い)
ひっくり返すと、
can not be ○ ≒ must not be ○
(○じゃないに違いない ※mustの方が(略))
ついでにwillもくっつけちゃうと・・・
will not (won't) V
(Vしようとしない)
というパターンがザクザクとまとまっていく。繰り返すが、ことあるごとに例文を言ったり言わせたりして、生徒の反応は見るべし。
ってことで、これで大体ワークの説明1P分であり、口頭ならば5~6分でマジ終わる。
さりげなく出すくせに、やたら聞いてくる分野を攻略。
実は大体次のページには、クソ出してくるくせに説明が薄い話が出てくる。
それは、shouldの類義表現だ。乱暴に言えば、パターンは2つ。
should V = ought to V / had better V
(Vするべきである)
※ought to V は『不定詞』の項に含む場合もある
はい。これらは、圧倒的に否定表現の出題が多い。センター過去問でも、修道大学の過去問でも、見覚えがある。
何がややこしいかというと、notの位置。それに尽きる。
should not V = ought not to V / had better not V
(Vしないべきである)
てな感じ。それぞれ一応、野暮だが解説。
ought not to Vの方は、『不定詞の動作を否定したければ、notはto Vの前というルール』という話。
厄介なのはどう考えても不自然なhad better not Vの方。
僕は生徒に、『should = had better なんだから、should not の"should"にhad better を代入したら had better not になるよね』と伝えている。
・・・ぶっちゃけ詭弁だが、理解してはくれている。
あとは・・・mayとmightは個人的に、ほぼマイナーな熟語表現でしか問われないというイメージのため、説明はあんまりしないかなぁ、と。
may as well とかを押さえておけば、それで十分なのではないでしょうか。僕は使おうとしたことすら、一回もない。
でだ。まだややこしい話は続く。
would often と used to V である。どちらも意味は、なんかしっぽりとしたことに、『(以前)Vしたものだ』と書いてある。
例えば、『昔はヤンチャしたものだ・・・』みたいな文脈だろうな、と。ちなみに、使っている人はあんまり見ない。
―では、ここがなぜ厄介なのか?実は、例えば動詞が『run』とか『read』とか『play』ならば、どちらを使おうがお好きにどうぞ、という扱いが多いのだが・・・。
実際のテスト問題を紹介しよう。この場合、どちらかしか使えないのだが、どちらが正解だろうか?
There ( ) ( ) be a park here.
「ここには公園があったものだ」
―はい。答えは、『used to V』である。なぜそうなのか、調べたら面白そうだが、めんどくさそうなのでそこまではしてない。
でも、生徒には以下の言い回しで、何とか納得させている。
『would はwill の過去形だから、【助"動詞"】だよね? でだ。【be】って動作か?
違うよね?だから、助動詞使うのって、なんか微妙じゃね?
だから、そっちじゃないused to Vのがしっくりくるんだよね』
―異論だらけなのは間違いないだろうが、少なくともこれでテストは解けちゃうから、別に良いかと割り切っている。
ちなみに『needn't V』 については、あんま出ない印象のため、僕はヒジョーにアッサリとしか説明しない。アンダーラインを引かせて終わりってケースが多い。
怒涛の勢いで教わるが、共通点を知れば恐るるに足らず。
最後にドッカンと登場するのは、『助動詞 have V.p.p(過去分詞)』シリーズである。
しかしこれには、ある共通点がある。ベースは以下の考えで、大体押さえられるのだ。
(V.p.p の動作)したに、(助動詞の意味)
―意味が分からない。例を紹介。
must have come here.
(have come here =ここにきた)に(must = ちがいない)
may have come here.
(have come here =ここにきた)に(may= かもしれない)
※意訳して、(『ここにきたかもしれない』ってのが自然)
という感じ。
例外として伝えたいのは、
can't have V.p.p が、『Vしなかったことができなかった(??????)』とはならず、『Vしなかったに違いない』となることがまず1つ。
(must have V.p.pに同じですね)
あとはよく出るのが、
should have V.p.p
ってのが、
『Vすべきだったのに・・・』という後悔のニュアンスを表すってことである。
ちなみに『not』をぶち込むと、
should not have V.p.p
『Vしなくてもよかったのに・・・』
という、どっちにしろ後悔のニュアンスを表すってのも知っとくと吉。
あ、そうそう。
後は超おまけの文法が来るので、そこは『もう覚えろ』で大丈夫だと思う。ちなみに、『would like to V』と『would rather 』
―しかし、そこには意外な盲点があるのでご紹介。
この場合、話し手がしたいことは結局何なのか、わかるだろうか?
I would rather stay home than go out.
言い換えれば、『家に居たいのか』『外の出たいのか』、ちゃんとわかってるのかという話である。しくると、並び替えの正答率が全部ふわふわとしてしまう。
ちなみに非常にシンプルであり、『would rather V』のVの方がしたいのである。(つまりしたくないのはthan以下であり、だからこそたまに割愛される)
はい、以上である。
―これらすべての説明を授業で実施すれば、演習と合わせて80分の授業ならスッポリと入る。
将来的な野望は、これを集団授業で提供できる形に仕上げることである。となれば、まだまだまとめられるところをまとめたいな、と。
ってことで誰得備忘録ではあったが、今日はこの辺で。