冬になり、ちょいムズなテストの結果も返ってきて、受験生以外の生徒でも『勉強習慣』を作ろうと奮闘するケースが増えてきた。
しかし断言する。今までそういう習慣がなかったヤツらが、お利口さんな奴らのルーティンを真似しても、ぜぇったいに続かない。
ひょろひょろがプロのボディビルダーの筋トレをしても、そもそも実行が無理なのと同じだ。まずは素直にコツを覚えて、スモールステップで構築していくのがいい。
ってことで、勉強習慣ゼロの状態からイチを作るのなら、覚えておいてほしいコツをまずは3つご紹介する。
①勉強するスペースを決めよう!
まず取り掛かりたいのは、『ここは勉強をする場所だ!』と自分で決めてしまうことである。当たり前だと思われただろうか?
しかし、普段自分が勉強する場所が、果たしてそれに特化していると言えるだろうか?特に学習習慣が無い生徒に問いたいテーマですな。
例えば、視界に漫画やゲーム、テレビは映っていないか?その他の気を散らす音を発するものは無いか?以上に散らかっていてそもそも教材が置けないとかではないか?
そういうところは確実に確認して徹底させないと、まず学習習慣は身に着かないのでご注意いただきたし。
・・・とはいえ、この基準は思ったよりユルイ。例えば僕が今の家で学習スペースに決めているのは、机ではなく本棚の前。そこで英文音読等をたまにする。
また、どうしても家だと落ち着かないなら、いっそ割り切って他の場所にするのも一手である。例えば塾の自習室や図書館なんかがそうなる。
かくいう僕自身も、大学受験時は勉強全てを学校と塾で完結させ、家では英文音読をちょろりとしかやっていなかったくらいだ。
当時の僕にとって、家はくつろぐ場所であり、勉強を頑張る場所では無かったのだ。
と言うことでまずは、学習環境を決める。これからスタートしてみましょう。
②かかる手間をなるべく削ろう!
突然だが、めんどくさいことが好きな方はいるだろうか?僕は大嫌いである。てか、そんなドМっているんだろうか。
しかし、不思議と学校教育に染まり過ぎると、『めんどくさいことをめんどくさいといったらだめ!がまんしなきゃ!』という信念が妄信に変わることもある。
ハッキリ言うが、『面倒だなぁ』という思いが強くある限り、よほどのメリットがあるなら別だが、習慣として定着することはあり得ない。
だから徹底したいのが、新たな習慣を始めるにあたって掛かる手間を、あらかじめ削れるようなシステムを作っておくことである。
例えば、参考書やノート、筆記用具は、可能なら机の上に出しっぱにしておけばいい。いちいち閉じて片付けるから面倒になり継続出来ないのだ。
ちなみに僕は、テキストは必ずノートとセットで挟んで持ち運ぶようにしていた。席に着いてそれを取り出し、引っ張ればもうそれだけで準備完了である。
めんどくさいことをそうだと認め、ぎりぎりまで削ることは悪でも何でもない。健全な努力だ。そこはいくらでも知恵を絞って、ラクできないか考えましょう。
③1分でも1文字でも出来たらOKにしよう!
新しいことを始めてしばらくは、『結果』を意識しない方が良い。『継続』をモチベーションと目的に据えて、取り組むべきである。
例えば、毎日2時間!!と思うから大変なのであって、初心者がいきなりそんなのを積んでも無駄無駄無駄無駄ァである。
つまり、始めの始めは、1分でも1文字でも出来たらOKと割り切って全く問題ない。意外とその内、5分、10分と伸びていくものだからだ。
ちなみに、もしもこれが1分1文字から全く成長しないのなら、多分当人が勉強をする意義を全く感じていない状態だと思うので、精神が成長するのを待つ方が良いかも。
終わりに。―毎日2時間の勉強とか、受験生以外の年なら俺もやったことねぇっちゃけど―
白状すれば、受験生というケツに火が点いた状態以外の時期で、僕は勉強を毎日2時間とかそんなに頑張った経験は皆無である。
試験前に全力で知識を入れて、テストに全部書き出して忘れる。そんなことを繰り返していたくらいだ。
というか学生時代あんなに勉強をゴリゴリに頑張った人たちでも、大人になったら色々言い訳にポイポイ捨てる方が大多数派なのだ。
学習習慣の維持はそれほど難しいのだ。ゼロから作るとなればなおさらである。
だからこそ、コツという知識は必ず要る。甘えでもなんでもないし、何ならそういう最新の知識を知ろうとしない方が怠惰ではなかろうか。
ってことで今日はこの辺で。