一時期の『やりがい搾取最盛期』ほどではなくなったが、未だあっちこっちで【成長!成長!!】というつかみどころのないフレーズを聞かされる。
こういう人に『つまり成長って何ですか?』と聞けば、『自分で考えろ!』と返されるといった、ある種安定の流れも存在する気がする。ま、邪推ですけど。
ハッキリ言うが、自分が【成長】しているかどうかを確認する方法って、実は非常に簡単である。その話に入る前に、定義だけきちんと決めておこう。
ここでいう成長とは、【今の自分よりも人間的に魅力ある要素を多く備え、逆にそれを毀損するような要素を捨て去っていくこと】とする。
・・ひっくるめれば、年収が上がればそれは成長で、テストの点が上がっても成長だ。しかし性格が傲慢になれば衰退を意味するとか、そんな感じでどうでしょう。
それを踏まえて、以下続き。
はい。
自分が成長しているかどうかを確実に知る、とても簡単だけど心が痛くなる方法。その結論からサッサと言っちゃいましょう。
それは【過去の自分が残したデータを読み込む】ことと、【過去の自分が熱狂していたものをやり直す】ことである。
具体的には、自分が残した日記やテストの点数と現状を比較したり、ハマっていたゲームや本を再び手に取ったり、といった行動である。これで成長は確認できる。
僕の場合、昔からこっそり自分を表現するのが好きだった(無意識の筆記開示かも)ので、日記帳は結構ガッツリ残っていた。
読めば読むほど滴り落ちる冷や汗。狙って書いたのかどうなのかよくわからないセリフ調のフレーズ。あの頃の俺、くっそ厨二病やんけ。
はい、こういうことを感じられれば、少なくともその時点から今にかけては成長できていると見て間違いない。
もし過去のステージのままに留まっていれば、【同調】とか、そもそも何の違和感も抱かないと考えられるためだ。
昨日書いた日記を今日読み返しても何の発見も無いのは、そもそも過去と現在の成長の幅が、非常に小さいことが原因に他ならない。f(a+h)のhほどである。
それはかつての自分がハマっていた本やゲームについても同じである。特に、ある悩みがあって、それを解決するために貪り読んでいた本があれば強い。
僕は高校生の時点で、あまりにも弱すぎる自己肯定感に悩んでおり、↓の2冊の本を滅茶苦茶読みふけっていた。(恥)
あとは【背が伸びすぎて販売禁止!】みたいなコンプレックス詐欺サプリを買ったこともある。何というか、死にたい。
じゃ、今はどうか?大丈夫、あの頃から確実に成長している。
自己肯定感はある程度身に付けられたし、それによって身長とか最近何故か毎年2㎜ずつ縮んでることも、もはや死ぬほどどうでもいい。
過去の悩みを克服していたり、或いはどうでもよく思えていたりすれば、それもまた成長のサインである。
ちなみに、ゲームだとどうなるか?僕の場合だが、主人公一派以外の人間ドラマにまできちんと目が向くようになったのが最たる変化かな、と。
多分今FFⅩをプレイすると、ティーダやユウナではなく、アーロン・ブラスカ・ジェクトに感情移入するだろうな。
住む世界を変えて色々な人生模様に触れていれば、様々な生き方にアンテナが向く。そういう話じゃなかろうか。
では、短編でしたが今日はこの辺で。