軽度の交通違反を犯し、違反切符を切られ点数を引かれ、ゴールド免許じゃなくなることを猛烈に悔いる。そんなリアルな夢をみました。中元です。
さて。小中高を問わず、【宿題って意味なくね?】と言われることが増えてきた気がする。
ザッピングなのでアレだが、全体的に【宿題のおかげで学力爆増!】なんてのはレアだという紹介が見える。特に量が多すぎると、健康リスクさえあるのだとか。怖っ。
ところで宿題というのは、例えば単語テストを義務付けたり、漢字ドリルを解いたりというのがベタだと思うのだが、それって世界的に見てもそうなのだろうか。
学力が高いとされる国って、宿題からして何か違うところがあるのだろうか。そんなことがふと気になったので、今日はそれを調べてみようと思う。
学力が高い国って、そもそもどこ?
学力が高い低いってのをザックリ言うことは難しい。なぜかというと、母国語も文化も風俗もバラバラだからだ。
それも踏まえたうえで、【スコアの上下】を知る方法は無いかと調べていると、すぐにPISAなるテストを発見した。
https://coeteco.jp/articles/10630
PISAの細かい説明は上の記事にぶん投げて割愛するが、これの成績を見れば、15歳未満の読解力・数学力・科学力なるものの、世界的な指標がわかりそうだ。
結果はこんな感じである。↓(R)
OECDが何なのかは、調べるのが手間なので特に書かないが、その枠組みの中では日本は全体的に悪くないように思える。(読解力云々が騒がれた一因は、このランキングね)
ちなみに、日本のどの学校が参加したのかはどうやら無作為かつ非公表らしく、眉唾なモノしか出てこなかった。
とりあえず、超エリートばかりが受検してコレってわけじゃなく、日本人の生徒の平均的数値・能力値ってことだと解釈していいんじゃねーかな、とは思う。
でだ。抜きんでて気になるのは、北京を始めとする中国の学校が、読解力以外ぶっちぎりで1位を取っていることである。
どんだけ教育熱が高いのか、そもそもこの町で学生やる時点で、どっから選んできてもエリートなのか。情報の透明性が低いので、邪推しそうになってしまう。
あとはシンガポールの強さも気になるなぁ。国として勢いがあるところって、学力も高いよね。まぁ、どっちが原因でどっちが結果なのか、わからんけどさ。
後は個人的に、色々先進的なエストニアの理系分野もちょっと気になる。だから今回は、中国・シンガポール・エストニアの宿題事情を選んで調べてみる。
中国の宿題事情。
というか、なんて検索すればこの辺がわかるんだろう。とりあえず、【China school homework】てな感じで適当に検索。
で、適当に上位の記事をザッピング。やはりというか、何をやってるかはマジ不透明。ただ面白いことに、【小学校の宿題原則廃止!!】という声明が出てきた。
理由は生徒の負担減少とのことだったが、「結果、学力差が生まれる!」「機械不平等になる!」という不安と批判の声が数多く紹介されていたのが印象的。
まぁポジショントークだと思うので深追いしないけど、その中で1つ、興味深い写真を発見。
China’s Primary School Parents Anxious Over No-Homework Rule
どうやら、初等教育でやっていることは基本同じらしい。お手本に習って書き写すとか、そういうのではなかろうか。
―その後も色々調べてみたが、この宿題禁止に関する記事と、北京で使われている(らしい)計算ドリルの販売ページが出てきただけであった。
・・ただ、後述するシンガポールのことを調べているとき、気になる記述を発見。どうやら、特に上海の学生は、ぶっちぎりで宿題に掛ける時間が世界的に見て長いのだ。
なんとその時間、週に平均14時間弱。毎日2時間は宿題をするのに割いているってのは、結構エグい気がする。(いや、むしろ当然なのか?)
これはつまり、初等教育は軽くするけど、年齢が上がれば宿題量をブチ増やすということなのかもしれない。
結局は勉強時間が長いモノが勝つ。そういう至極シンプルな話なのかもしれない。
シンガポールの宿題事情。
さて。中国の項のラストでちろっと書いたのだが、シンガポールもとぉにかく宿題をやらせまくるらしい。(世界三番目の長さだという)
別に日本も短くはないのだが、シンガポールが世界的に見て高いスコアを取ったという話題で、真っ先に課題量と時間が出る感じ、これがウリなのかもしれない。
・・とはいえ正直知りたいのは、宿題にかかる時間の長さじゃなくて、何を宿題として課しているかだ。
そのヒントとして、こんなサイトを見つけた。
簡単に言えば、宿題の写真を投稿すると、様々な【講師】がそれを教えてくれるというものである。(Yahoo知恵袋の宿題特化版かな?)
―たぶん簡単なヤツは投稿されないってだけなんだろうけど、非常に頭を使わせるような問題がずらずらと並んでいるのが気になる。
あとはpintarestに投稿されていた画像ではあるが、こんなのも発見。
なんというか、ビジュアルがかなり優しい。例えばこのフォント、詳しい名前は忘れたが、実はディスレクシアであっても読み易いとされるものなのだ。
その辺も何か、少なくとも遠因にはなっているのだろうか。あと気になったのは、解答・解説が非常にわかりやすいってところ。
「読めばわかる、トクをする」って感覚を、これは自然に得られるだろうなと思わされる。ただの愚痴だが、基本解説ってわかりにくいじゃないですか。
さて。そんなシンガポールだが、平均して宿題にかかる時間は、週に9.4時間らしい。1日当たり、1.3~1.4時間ってところなので、特別長い印象は受けない。
とはいえ結構歯応えがある課題を用意している風にも感じたので、その難度にもなんか秘密があるのかなって、ちょっと思った。
エストニアの宿題事情。
エストニアという国が、特に理数に強いのが気になる。どうでもいいが、僕がこの国について持っている知識は、把瑠都の出身地ってことと、ITに超強いってことだけだ。
だからまず場所のご紹介。ヨーロッパっぽいと思っていたら、それで正解だった。
データがどこまであるか知らないけど、早速エストニアの宿題事情を調べてみよう。
まず先に言うが、今まで以上に宿題のプリントとかドリルとか、そういうのは出てこなかった。これはつらたん。
ただ、ヨーロッパで一番学業が良い国とあって、その全体像を分析した記事は結構多く、どういう制度なのかはうかがい知れる。
さて。結構頑張ったが、エストニアの学生の平均勉強時間は出てこなかった。しかしオンオフをばっちり切り替えるヨーロッパなので、爆裂に多いとはあんま思わない。
実際、いくつかのフォーラムで、【週末は休む時だから、課題は控えめにしてる】みたいな記述もあった。なんというか、ヨーロッパらしい。
後はエストニアもちゃんと飛び級があるし、むしろそれを推奨している感じもある。この辺は学力高い国に結構共通してるかなぁ、と。
宿題関係なくなってきたので、この辺で一回切りましょうかね。
【おまけ】教育熱が高いって、どういうこと?
それ以外に気になるところ・・。というかこの上位層の国全部で共通することなのだが、教育熱がとにかく高い。それが気になる。
どれくらい高いかというと、例えば保護者に対する声掛けの熱意が違い過ぎるし、国の中で教育の優先順位が無茶苦茶高いってのが、どの資料からも伝わってくる。
例えば教育関係の予算について、日本の公的支出のGDPにおける割合は、2017年で2.9%ほどだという。(簡単に言えば、日本が生んだ財の3%くらいが教育に回されているということ)
一方エストニアのそれは、平均で5.4%である。数値なら小さく聞こえるのだが、日本の1.5倍以上は教育に資本を回していると考えれば、気合が違う。
ところで教育関係の公的支出ってつまりどこにカネが回ってるのかという話だが、いい感じの資料があった。
ここに挙がっている諸々に多くの財源が回されていると考えれば、経済的に難があっても頑張り次第で報われる、上のステージに行けるという強い動機になる。
力尽きたので中国やシンガポールのそれを調べてはいないけど、こういう動機づけの設計もまた、教育水準の高さに繋がっている気がしてならない。
教育熱と言われると教育ママの典型像が頭にまず浮かぶのだが、多分それって世界的に見たら間違いなんだろうな、と。
学業を頑張ったら報われる、立派になれる、出世する。これらの価値が日本だと下落傾向にあるのも、なんか気掛かりな気がしてならない。少なくとも僕は、だけど。
終わりに。
宿題のことが知りたくて調べ始めたら、気づけばかなり深い世界に突っ込んでしまった。まとめられるわきゃねーんですが、無理矢理まとめると・・。
質のいい宿題に費やす時間が長い国ほど、成績が良い(※エストニアは不明)
てなとこですかね。毎日2時間も宿題に必要とかゾッとするのだが、世界的なトレンドはそんなところである。
他にも調べたいことは山ほどあるが、僕のオツムが追い付かないので、一旦止めておく。経済学とか勉強し直して閃くことがあったら、またやるかも。
ってことで今日はこの辺で。