昨日は激しめの運動をしたので、ジャンクなご飯を食べたら700g太った中元です。また絞らんとなぁ・・。
はい。前回の記事で"WHEN TO ROB A BANK"を読み切ったので、また別の本を購入した。今度は第44代大統領・バラクオバマ氏の半生を綴った伝記だ。
これにした理由については、"WHEN TO ROB A BANK"でも登場したし、そもそも歴史的な出来事と言いつつも、僕が背景を詳しく知らないからというしょっぱい事情もある。
ということで一応初の伝記シリーズ、コツコツと読み始めませう。
- 10月10日(月) 意外な過去
- 10月11日(火) ミックスド
- 10月12日(水) 「わたしとは何か」
- 10月13日(木) 若き頃
- 10月14日(金) 鬱憤
- 10月15日(土) Community
- 10月16日(日) 続・Community
10月10日(月) 意外な過去
知っていたような、知らないような話だが、オバマ氏は白人と黒人の混血なのだという。
彼の両親である二人は、時代もあってか(そもそも非合法だった)、そのことについて、結構な迫害と反発、侮辱を、家族からも受けたそうだ。
そのある種複雑で、”人と違う”環境下にあったことは、オバマ氏のメンタルにも少なからず影響を及ぼしたに違いなさそうである。
余談だがオバマ氏の父親は将来を渇望されるほどのエリートコースを歩んでおり、それもまた、息子に遺伝したり、経歴として有利に働いたのかもなと、ちょっと思った。
10月11日(火) ミックスド
両親が離婚したのち、オバマ氏は母の再婚に伴い、インドネシアに住んでいた時期もあったという。
インドネシアはムスリムがメジャーな地域であるが、オバマ氏はそこでもキリスト系の学校に通い、母からは英語のレッスンを受けていたそうだ。
そしてそこで猛勉強の果て、アメリカで学ぶ機会をオバマ氏は得たが、母は母の夢や目標があり、ともに暮らす時期があったりなかったり、という感じだった。
そうして一人になったとき、彼は自分とは何か、というのをよく自問したという。黒人と白人、ムスリムとカトリック。
あらゆる多様性に触れた結果、彼はアイデンティティに悩んだのだろうか。この辺は誰もが通る道だとは思うが、その重さと複雑さは、彼に勝るものはなかなかないと思う。
10月12日(水) 「わたしとは何か」
オバマ氏の青年期は、自己のアイデンティティを追求するための期間だったらしい。そのために彼は、色々な仲間との交流を通じて、それと向き合い続けたのだ。
しかしその過程で、オバマ氏はある種絶望する気持ちもあったのだという。似たような悩みに向き合った先駆者は、全員ズタボロになっていたから、だという。
詳しくは知らないのだが、マルコムXという有名な名前が出てきた。(この人についてもいずれきちんと勉強したいと思う)
オバマ氏は彼と似た境遇ではあるが、ある点は異なり、オバマ氏は自分の中に流れる白人の血を、唾棄すべきものではなく愛すべきものとして考えたのだという。
少しずつ人物像の根っこが見えていく感覚。結構スラングや、単語帳に載っていないフレーズが多くて読みにくいのだが、焦らずコツコツ、読んでいこうと思う。
10月13日(木) 若き頃
差別、アイデンティティ、人種間闘争。こういったあれこれにさらされ続けたオバマ氏だったが、最初の大学を出る頃には、思索はある程度済ませていたそうだ。
パーティーだのヤク(!)だのに興じていた時期もあったというが、それを断つと、成績も上昇し始め、学業としても持ち直すに至った、と。
そして一時は、さながら仏教僧の如き暮らしをしており、簡素な部屋に籠って、哲学や文学を読み耽り、自分のアイデンティティと向き合ったのだ。
これは個人個人のタイプによって違ってくるのだが、オバマ氏の場合は、こういう風に自己の内面を徹底して掘り下げることで、何かに辿り着くケースだったようだ。
僕も最近は、深い思索を必要とするテーマに触れることが好きなのだが、自分が身を置いている環境を考えると、ちょっと納得する点があるような気がする。
10月14日(金) 鬱憤
「人間失格」にも書かれているが、ある種社会の激動期においては、特定の思想の集会が度々開かれて、そこで喧々諤々とするのが歴史の通例のようだ。
そこにある種の「生きてる感」を見出す人もいるが、オバマ氏はそこに、絶望を見出したらしい。
元来のコミュニティの理念が、狂乱の中で崩れていく様を見たから、だそうだ。彼の夢は、コミュニティを創ることだったというから、猶更ではなかろうか。
しかし彼の卓抜したリーダーシップの手腕は、その界隈では有名だったという。
レーガノミクスが始まった頃、アメリカ国内は、特に労働者を中心に、厳しい情勢となった。それを受けて、不当な扱いに対抗すべく、団体の存在が求められたのだ。
そのまとめ役として、若きオバマ氏を招聘する声があった。
それを受けて彼は、少ない荷物をHONDAのバイクに積んで、新天地へと向かった・・・というところで、一章が終わった。
なんか物語感が強くなってきたな。明日が楽しみだ。
10月15日(土) Community
シカゴに移る前から、自分の人種といったアイデンティティに関する思索はほぼ終えていたそうだが、そんな彼にも一つ、見つからないものがあった。
それは、居場所だ。別の呼び方をすれば、それはコミュニティとなる。そんな背景もあり、オバマ氏はそれを創り上げることに全力を注ぐこととなる。
その過程で繰り返し登場した英単語がある。それは、”grassroots”であり、日本語訳だと【草の根】となる。
これこそが、最も基本的なコミュニティ作りに欠かせない要素だという。派手な手ではなく、地道な手。カリスマ性ではなく、誠実性。そんな風に。
圧倒的な影響力を持った指導者が時たまいるが、実績や支援者という裏打ちあってのあの姿だと思う。いきなりそれを真似しても、ただ傲慢なだけである。
僕自身雲をつかむような勉強を続けているコミュニティ論。また一つ、何かが繋がった手ごたえがあった。
10月16日(日) 続・Community
現状を変えるためには結束が必要。そう考えたのか、若きオバマ氏は次々とコミュニティを創り上げ、旧勢力に立ち向かう構図を作っていった。
時には手柄を誇張しているという非難を受けたり、既得権益に敗れたりと、波乱万丈なドラマを繰り広げながら、彼は前進し続けたという。
そしていつしか、”ドラマなくしてオバマなし”といったフレーズが、彼につけられるようになったそうだ。すごく言い得て妙感がする。
―そんなオバマ氏は、最終的に市長を志すことを誓い、ロースクールへの入学を決めることとなる。
そこでも高い知性とカリスマ性を発揮して、またしてもドラマを生み出すことになるようだが・・・それはまた、明日以降のチャプターの話になりそうだ。
ということで今日はこの辺で。