精神が休まっている気がしないときは、自分の考え方をハックして、意識的に緩めていく必要がある。そんな話を、「心の疲れをとる技術」で読んだ。
疲労が溜まってくると、固定の価値観や、目先の仕事の達成など、特定のモノへのしがみつきが始まる。結果、休むとか撤退するとか依頼するといった選択が見えなくなる。
だからこそ、それを自覚したら、意識的に手放すことが、鬱回避・回復の第一歩なのだ。しかしながら、これが結構難しい。
具体的に何をどうすればいいかをずっと迷っていたが、今回たまたま、自分にとってしっくりくる方法を発見することができた。
それは、ある意味終業時の作業を、1日の最初に終わらせてしまうというものだ。今日はそんなお話を書いてみよう。
終業時の作業は間延びしがち。
終業ルーティンは皆様にもあるだろうか。あれをやってこれをやったら仕事は終わりという、一連の決まった流れだ。
僕の場合だと、それは日報を書く、校舎を軽く掃除する、次の日の作業を確認するといった、テンプレ通りのそれがルーティンである。
後はそこに、このブログを書くだとか、その時々で何かしらの勉強をしたりだとか、そういうのをやって、業務を終えている。だから時間としては、そこそこ長い。
しかし、終業時は体力・気力共にすっからかん状態となる。だから、自覚していなかったが、こういったルーティンは実のところ、かなり間延びしやすいのだ。
それはつまり、帰るまでの時間がズルズルいきやすいということ。しなければならないという謎の強迫観念と合わさり、結果として帰路に就くのが遅れてしまう。
このことは、神経が張り詰めた時間が伸びて、同時にくつろぎの時間が減ることを意味する。だから意識的に、ここはカットしたい時間というわけだ。
しかしそれをどうすればいいかは、実は全然考えられておらず、「気持ち早めに終わらせたいよね」という程度の意識付けしかできていなかった。
そのもやもやした感じは数ヶ月ずっと続いていたので、さぞ不健全だったと思う。よくそこまで耐えられたな、と。
そんなときに効いたのが、終業ルーティンをむしろ始業ルーティンに持ってきてしまうことである。
この施策をなぜ閃いたかというと、Daigo氏のブログがまだあった頃の記事だったと思うが、その内容をふと思い出したからである。
「僕が1日にやるべきことは、相当絞ってかなり少なくしています。それを秒で終わらせたら、あとの作業はただのボーナス。やってもやらなくてもいい。」
といった内容だったかなと。つまり、「これだけは絶対にやらないと帰れない」という作業を厳しく選別し、まずはそれを終わらせると、すごくメンタルに良いという話だ。
さらに言えば、始業時は頭が一番働いて、かつ時間帯によるだろうが、来客や別の従業員といった集中を削ぐファクターのリスクが一番低いときでもある。
なるほど、色々と合理的だ。そう思ったので、早速実際に試してみた。このブログも、普段は業務後に書くのだが、敢えて始業時に書いている。
すると・・・。
「授業が終わったらいつ帰ってもいいんだ」という安心感が、すごく精神的な支えになっていることに気が付いた。
逆に、「あれをせねばならない」という思考が、どれほど自分の首を絞めているのかも、別角度から気付くことができているわけで。
「べきだ」から真っ先に自分を解放すること。これはすごく心にゆとりを生み出すことになる。すごくいい発見だった。
「あの人が終わっていないから」といった同調圧力はクソ食らえ。すべきことを終わらせるというのは、体育会系な思考ではなく、健全なメンタルハックなのだ。
それが分かった瞬間であった。
では今日はこの辺で。