僕は先延ばし魔である。自覚はあったが、実は「いうて皆こんなもんやろ」と思っていいた。
しかし最近、意識的に色んな実例を読んでいくと、薄々わかってきた。それは、僕の水準がバグっているということ。
僕はどうやら「丁寧」と「腰が重い」ことを履き違えており、他の人が言う行動が遅いという指摘は、割と正しいということだ。あぁ恥ずかしい。
もちろん将棋でいう勝負どころの一手みたいに、時間と思考を要する場面もあるだろうが、それが全てではないはずだ。
僕の場合、あらゆる一手全てにおいて長考するようなもので、そりゃ遅いよな、と。今さらながら、ちょっと反省だ。
だからこの先延ばしについて、意識付けとかマインドセットで何とかするのも大事だが、もっとマイルールみたいに、システムで介入できないか、色々探していた。
そのやり方をベースにここ2週間くらい試行錯誤していたのだが、最近ようやっと、自分にとってドンピシャでハマるそれに辿り着いている。
死ぬほど簡単だが、効果はてき面だ。今日はそんな施策のお話である。
メインウェポンは【筆記開示】。
もはや鉄板のテクニックというか、テンパりやすいとか先送りしやすい人ほど、可視化が最強の対策になり得るようだ。
僕も昔は紙に書いていたが、今はLINEのKeepメモに箇条書きするのを、始業時のルーティンにしている。
コツは、5分間という制限時間を設けたら、5分間はひたすら書き出し続けることだ。歯磨き粉の最後の2~3回の様に、結構時間をかけて絞り出さないと、出てこない。
そうやってすべての不安やタスクを頭から棚卸するのが、始めの第一歩である。
ポモドーロ・テクニックで細々したタスクを瞬殺。
その後で使うのは、ポモドーロ・テクニックだ。これは今更説明するまでもないだろうが、25分でタイマーをかけて、その間はひたすら1つの作業を終わらせるやり方だ。
これはこれですごく有益なやり方なのだが、ここ最近、僕はこれの使い方を少しだけ変えている。
それは、書き出した作業の内、2~3分で終わるタスクを25分間延々と終わらせ続けるというものだ。感覚としては、100マス計算を解く感じに近い。
こうやって25分間、すぐに終わりそうなことをやり続けると、結果めんどくさそうな作業がどんどん残っていく。
そしてそれは、無工夫だと確実に先延ばししてしまう、メタの部分で「やりたくねー」と思っている作業なのだ。だからここに取りかかるには、一種の工夫が要る。
その工夫とは、なにか?以下、ある意味本題たるこのテーマについて、書いていく。
残った面倒なタスクは、「とりあえず5分着手」する。
ここからが新しく取り組み始めたこと。僕がリストに書いたものの、結局ずるずる先延ばしにしているアレコレは、そもそも結局着手”していない”のが大半だ。
ということでその「丁寧という言葉で煙に巻いただけの放置されたなにか」にまずは手を付けることで、その状況を強制的に先へ進めることを狙っていく。
その強いサポーターになるのは、HIIT用のタイマーだ。(元々は短時間・高強度のトレーニング用に設計されたものだが、すごく使いやすい)
これを例えば5分にセットし、残ったタスクの量だけセット数を組む。休憩時間についてはお好みでいい。
その5分は、たとえ見通しが立っていなくても、何から手を付ければいいか不透明でも、とりあえずやる。絶対に、やる。それだけを自分に課す。
―これを取り入れてからというもの、本当にタスクの完了率が高まった。先延ばしが減った。「いいからやれ!」の本当の意味合いが、また更新された瞬間だった。
これがベストなのかはわからないが、今の僕にはよく機能しているので、しばらくこの方法を使い、更に洗練できればと考えている。
終わりに。
というわけで今日も、平素なら考えられないくらいたくさんのタスクが終わって、揚げ物をいっぱい食べた後のような充足感と息苦しさを感じている。
不思議なことに、疲労度自体は今まで不完全燃焼させていた頃となんにも変わらない。やった量は増えたのに、疲れた感じは変化しないというのは、なんとも面白い話だ。
30歳を過ぎれば、地力は落ちると言われる。しかし工夫一つで、もっと若かった頃以上の成果を生むことができる。そのことをまた改めて学べたと思う。
大局観ではないが、年を取れば取るほど鍛えられる能力で補えるよう、日々インプットは続けよう。
では今日はこの辺で。