精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【前編】最近やたらイライラする?なら、「感情の声を流せ」。

無駄で余計なストレスに振り回されることが昔から多い。歳を取ったらある程度軽減されると思っていたが、それは半分正しくて、半分間違っていた。

 

社会に出てから10年弱、色んな人と出会った。そしてヤバい人はどこまでもヤバく、僕を苛立たせることを狙った言動を的確に吐いてくるタイプもいる

 

敵のレベルも上がっていく手前、自分が年を取ることによる自然成長だけに任せていると、いつまで経っても一定水準までしか他者を許せず、無駄に疲弊することとなる

 

かくいう僕も、ご多分に漏れず、不安や敵意に物凄く弱い。既に終わった話や、最悪の未来という妄想に振り回されることなどしょっちゅうだ。

 

だから日頃から朗らかな人には必要のない情報収集や思考法の練習などに、結構な時間を割いている。しかし自信が深まると狙ったように強敵が現れ、それを砕いていく

 

今もそれ絡みで、週末に予定している楽しみなイベントを楽しめるか、少し不安なくらいである。病気だ。もっと人生を楽に乗りこなすことはできないのか。

 

―と思っていた折、ある観点からストレスやネガティブについて勉強することで、今までとは違う手応えに達している。それこそ、一気にレベルが5くらい上がったような。

 

今日はその興奮が冷めやらぬうちに、僕に降りてきた新しい気づきについて、まとめていく。

 

 

扁桃体の声は赤ちゃんの泣き声に等しい」

怒りはなぜエスカレートする? 負の感情を増幅させないコツは… (2ページ目):日経ビジネス電子版


きっかけは何だったか忘れたが、脳の一部位である【扁桃体】という存在と、その機能(働き)を知ったことが、新しい学びの起点となった。

 

ちゃんとした説明を紹介すると、扁桃体の役目は以下の通りだ。わかり易い説明を2つ、続けて引用してみる。

 

扁桃体(へんとうたい)は、神経細胞の集まりで情動反応の処理と短期的記憶において主要な役割を持ち、

 

情動・感情の処理(好悪、快不快を起こす)、直観力、恐怖、記憶形成、痛み、ストレス反応、特に不安や緊張、恐怖反応において重要な役割も担っています。

 

大脳辺縁系のおはなし | 前帯状皮質 | 帯状回 | 扁桃体 | 視床 | 視床下部 | 海馬 | 歯状回 | 脳弓 | 乳頭体 | 海馬傍回 | 側坐核 - Akira Magazine

 

大学受験や人前でのスピーチを目前に控えているときは、多少なりとも冷静さを失って不安を抱くでしょう。

 

プレッシャーを感じると思考能力が鈍ったり、思考が停止してしまったりする場合もあります。

 

この状態は、「緊張する」、「あがる」、「頭が真っ白になる」、「凍りつく」、「パニックになる」、最近では「テンパる」などと表現され、誰しも経験することです。

 

これまでの生物学的知識では、ストレスを受けると脳の底部にある進化的に古い視床下部が反応して、下垂体と副腎からのホルモン分泌が促進され、心拍数の増加、血圧の上昇、食欲の低下などが生じると理解されています。

 

これらの変化は、脳に生じる原始的な反応であるといえます。

 

www.toho-u.ac.jp

 

こんな風に、不安や恐怖といったマイナスの情動において重要な働きを持つのが扁桃体ということがよく伝わると思う。

 

実際、ネガティブな人、うつ病の人は、良くも悪くも扁桃体がとても活発に機能していることが、脳のスキャンなどで明らかになっているようだ。

 

また、過度な外的刺激を受けてここの反応が強まると、突発的な怒りや恐怖といった原始的な感情に脳が乗っ取られるような状態になる。これを扁桃体ハイジャックと呼ぶ。

 

例えばブチギレた人が止まらないのは、扁桃体の暴走によってアドレナリンさえ分泌されており、過度な興奮による攻撃性がむき出しになっているからである。

 

本能全振りとなっており、理性や論理が全く通じない状態。つまり、癇癪を起こした子どもと同じなのである。

 

ところで、原始的な感情という言葉がさっき出てきたが、それはつまり【プルチックの感情の輪】における基本的な感情(一番内側のヤツ)のことだと思って差支えは無い。

industry-co-creation.com


感情のままに怒り、嫌がり、悲しみ、びっくりし、恐れ、純粋に尊敬し、目をキラキラさせるかと思えば、強く人見知りする

 

こういう言動を取る人を、僕らは感情豊かな人と評することはあるが、「大人だな」と感じることはまずない。むしろ「子どもだな」と思ってしまう。

 

その理由は簡単で、何なら他の動物でも持っている(かもしれない)感情を、そのまま発露させているだけだからだ。赤ちゃんの泣き声に等しいとさえいえる。

 

だからこそ、本能による感情は生存戦略のために残しつつも、人間の脳は、それを制御するための部分も、幾万年もかけて進化させてきたのだ。

 

それは、前頭前野である。文字通り脳みその前側(デコ側)に位置する部分であり、大脳の中でもかなり巨大な方だと言える。

人間らしく生きるためには「前頭前野」が大事|脳のはなし|Active Brain CLUB



実際その機能は言うなれば高次的で、人間を人間たらしめる【心そのもの】と紹介する記事さえあるほどだ。そしてそれは誇張でもなんでもないと思える。

 

一例を引用しよう。

 

前頭前野はヒトをヒトたらしめ,思考や創造性を担う脳の最高中枢であると考えられている。

 

前頭前野は系統発生的にヒトで最もよく発達した脳部位であるとともに,個体発生的には最も遅く成熟する脳部位である。

 

一方老化に伴って最も早く機能低下が起こる部位の一つでもある。

 

この脳部位はワーキングメモリー、反応抑制、行動の切り替え、プラニング、推論などの認知・実行機能を担っている。

 

また、高次な情動・動機づけ機能とそれに基づく意思決定過程も担っている。

 

さらに社会的行動、葛藤の解決や報酬に基づく選択など、多様な機能に関係している。

 

前頭前野 - 脳科学辞典

 

という感じだ。なるほど、これら全てを心掛けられる人は、すごく成熟した大人だと言って差し支えないだろう。

 

しかし、イチイチこの部分に刺激や情報を放り込んで、論理的なジャッジを待っている場合ではない状況も、自然界には多々存在する

 

例えば毒蛇を見たら強い恐怖心を抱くのは、恐怖という感情によって逃避という行動を促すため、みたいな説もある

 

もし扁桃体の機能をゼロにすれば、危ないものを危ないと思えず、むしろ身を危険に晒す可能性が高くなる。とはいえそれを剥き出しにしても、社会生活は送り辛い。

 

だから人間は、扁桃体の機能を残したまま、それを制御し更に高レベルな思考を可能にする前頭前野を発達させていったのだと考えれば、すごく論理的でしっくりくる。

 

となれば、今の僕に起きている問題が、違った意味を持って立ち上ってくる

 

扁桃体は悪ではなく、扁桃体前頭前野による制御を振り切って暴れることが問題なのだ。さながら気分屋過ぎる赤ちゃんを頭に入れているようなものだ。

 

僕の脳は、実年齢は30歳を超えた癖に、まだまだ赤ちゃんな部分が多いということなのだろうか。そう思うと成長の遅さに嫌気がさすが、それが課題なら仕方ない。

 

どうすれば感情を御して、理性に落とし込むことができるのだろうか。次のテーマはこれではないかと思う。

 

・・・のだが、文字数が既に3000字を超えている。さすがに6000字くらいまで引っ張ると、ちょっと情報量過多だ。

 

一旦記事を切って、後編という形で、この辺は別の記事にまとめてみようと思う。では今日はこの辺で。

 

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