30歳を過ぎてから、ことネガティブな感情や思考に振り回されたくないと改めて思うようになった。だからそれを感知し、なるべく客観視して観察するよう、努めている。
そして今日、「そういえばあまり言語化できてないな」と気付いた感情がある。それは「気まずさ」だ。「気まずい」とは何か、上手く僕は説明ができない。
「他者との間に生じる、何となく落ち着かないという感覚」という意味合いでしか、それを捉えられていない。わからないものは気になるし、不安を生みうる。
こういうのは、良い観察のネタになる。だから色んな目線で解きほぐして見たら、これが結構面白かった。
今日はその成果をベースに、記事を書いてみよう。
「気まずさ」を紐解く。
こういうのはまず、辞書的な意味を調べるところからだ。ということで辞書を引いてみたが、定義がそもそも、僕がふんわり考えていたことと、少し違った。
互いの気持ちがしっくりと合わず不快なさま。打ち解けず、気づまりなさま。
例えばそこまで親しくない人と二人きりでいる際、気まずさを覚える。その理由がこの辞書の定義にあるのなら、そこにコミュニケーションが欠けていることが原因では?
今回は語源をしっかり掘り下げることが、良いヒントになりそうだ。だから英語の方での定義も調べてみる。「気まずさ」を英語で言うと、「awkward」が該当するらしい。
この語は「ばつが悪い」「きまりが悪い」という意味で単語帳には書いてあるが、確かにこれらはいずれも、「気まずい」という意味を、多かれ少なかれ含んでいる。
そんな「awkward」の英英辞書による定義は、以下の通りだ。
1 making you feel embarrassed so that you are not sure what to do or say
(何をしたり言ったりすればよいかが不確かであるため、不安・不快感を感じさせること)
2 not relaxed or comfortable(寛いだ感じも、快適な感じもない状態)
3 difficult to do, use, or deal with
(扱いが難しい何か)
特に1と2の定義に、日本語のそれとの繋がりが見える。やはり「気まずさ」とは、主に対人や環境に対して抱くもので、そこには知らない故の不安が付き纏っているようだ。
また、同じように「気まずさとは何か」という問いをnoteに書いている人が居た。
引用の引用になる箇所があるが、その中に「なるほど」と思う記述がある。先ほどの辞書の定義とのリンクもあるので、すごく腹落ち感も得られる。紹介しよう。
皆さんは、どんな時に気まずいと感じるだろうか。
相手は気まずくないけど、自分は気まずいなんて状況もある。
その感情ってどこからやってくるのかは、あまり整理できていなかったのだけど、本のなかでこれかもというものがあった。
言いたいけど言えていない。そのことによって相手は知らないけど、自分は本音を伝えられていないからというのはありそう。
自分を知るうえで感情がどこからやってくるかは、一つ要素としては必要な気がする。
これからもっとどこからやってくるか見つけていきたい。
※ここで言う本は以下のことである。興味が出たので、また近く、僕も買おうと思う。
―他者のディスクリプションを読むと、やはり理解が進む。「気まずさ」は、相手や環境との相互理解が不十分なとき、自分の内に生じる不安・不快な感情のようだ。
となれば、この「気まずさ」を解消するには、相手に対し関心を向けることが一助となりそうだ。相手の腹の内、胸の内を知るため、まずはこちらからさらけ出す、と。
気まずさを覚える相手や環境があったときは、コミュニケーション不足のサインなのだと解釈できる。そう捉えておくと、この感情の有益な使い方が見えてくる。
ひろゆき氏も「論破力」で書いていたが、まずは気軽に会話のキャッチボールを投げることが大切なのだ。軽やかでいい。重々しく考えるから、ぎこちなくなる。
嫌われたらどうしようなんて不安は、他者に第一印象から好かれている自分を期待するから生じてくるのだ。他人は僕に、「1ホモサピエンス」以上の興味は持ってない。
「気まずさ」の解消は、相手のためではなく、自分のため。しかしそれによって結果としてコミュニケーションが生まれるから、ウィンウィンである。
それくらいに割引いて、感情より理性で行動できるようにありたいと、改めて思うことができた。
―余談だが、実際にこれを書いた後、気まずさを感じた相手と中身の無いやり取りを意識的に行ってみた。すると確かに、気まずさは霧散した。
緊張を解すため、「人見知りだから会話は面倒だな」という本心を一旦どっかにやったうえで、こういうアクションを起こせる自分に、僕は少し大人を感じた。
些細な成長でも、大切にしたい。そう思う。
では今日はこの辺で。