精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【同業者向け】どこの塾もしていないことをするのではなく、どこの塾もしているのにやっていないことをする。

今日は手前味噌だが、少し経営論的な話をしようと思う。どちらかと言えば助言ではなく、自分に向けた業務依頼書のようなものだけど。

 

最近、組織運営について、「やっぱりそうかー」と、少し諦めるというより、腹を括りつつあることがある。それは、一発逆転などあり得ない、ということだ。

 

例えば生徒数に難儀している塾が、1ヶ月で倍増!なんてのは大体が詐欺広告だし、或いは特例を一般的なことの如く書いているに過ぎない。宝くじのようなものだ。

 

しかし、そういう浪漫にどこか心惹かれる自分も、感じなくもない。だからこそ、一発逆転の術に手を出し、潰えていく人に抱くのは、嘲笑ではなく同情だ。

 

今日はそれを前提としながら、思うことをまとめていく。

 

 

どこの塾もしていないことをするのではなく、どこの塾もしているのにやっていないことをする。

 

堅実な経営とは何か。それを弱腰という人はいるが、そういう人の大抵は勝手に資本主義の世界から消えていくので、とても示唆に富む現象だと思う。

 

【運を支配する】という本にも書かれているが、自分のタイミングで勝負する人は敗けるという。それ自体は理解できなくもないが、自分がそうしないかは、別問題だ。

 

同様に、本塁打ばかりを狙うような仕事の仕方は最悪だとさえ言い切る人もいる。堅実とはつまり、大成功も大失敗も無いことを指すと、今は理解している。

 

僕もかつては、ある種の一発逆転をずっと狙い、絵に描いた餅のような戦略を練っては、そうならない現実に苛立っていた節がある。自分の無力さを呪っていたのだ。

 

だが、これは反省すべき点なのだが、そもそもそういった独自性のある広報とは、【熟達論】で言うところの「心」の段階が極まった後の話である。

 

僕は良くて「遊」の段階だ。次に取り組むべきは「型」だ。どの塾もやっていることは、面白くないのではなく、極めて大切だから皆そうしているということなのだ。

 

どの塾もやっていることの中で、自分の校舎ができていないものは何か。僕はそれを目を皿にして探し出し、徹底して潰していかなければならない。全てはそこからだ。

 

むしろそれだけでも、僕の校舎はある種の競争力を取り戻すのではないか。再現性がないものに惑わされず、基礎基本のところに意識を強く向けていくこと。

 

例えば利益を出すなら、売り上げを増やす前に、まずは無駄な経費を探し出して削ること。そうやって体質を変えないと、売り上げと無駄が比例して増えるだけだろう。

 

お金を出すのではなく、知恵を出す。このような商人としての基本は、どこに学べばいいか。とりあえず一つ心当たりはあるので、1月はその期間に充てようと思う。

 

僕には夢がある。目標がある。したいこともたくさんある。だがそれは、土台の無いお城に荘厳な天守閣を築こうとするようなものだ。

 

まずは天災にも負けない頑強な基盤を作ること。これ自体はとてつもなく地味だが、そこを淡々とやり切った人間が勝つのだと信じ、やり切るしかないと腹を括ろう。

 

毎日ひとつ、基礎基本に当たるバグを見つけ、修正する。それをできないまま、退勤することはしない。それくらい長尺で構える方がいいのかもしれない。

 

挨拶が活発になった。校舎が綺麗になった。教材が充実した。その1つ1つが差別化であり、つまり大切な微差力だ。

 

僕は、僕が先頭に立ち、カリスマ性で組織を率いることができるという才能に、運よく恵まれなかった。今の時代にそんな人間は、どこか錯誤めいている。

 

どこの塾もしていないことをするのではなく、どこの塾もしているのにやっていないことをする。割と適当に考えた標語だが、すごく正鵠を得ていると、我ながら思う。

 

では今日はこの辺で。

 

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