精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【英文読書ルーティン日記172】"PSYCHO LOGICAL"読書感想ブログⅧ ~環境がつくる”鬱”~

諸行無常。滅びの美学というか、なにかオシャレなフレーズとして使われるイメージのある言い回しだと思う。

 

しかしこれは、単に、この世に生きている時点で逃れられない現象の呼び名のようなものではないかと思いつつある。

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

僕にとっては、諸行無常は質量保存の法則と同じ言葉や定義のジャンルで括られている。つまりは世界に適応されている法則の1つなのだ、と。

 

すなわち、脳どころか、ひっくるめて僕も環境も世界も、日々変わりゆくのが前提なのだ。そう考えれば、定常不変、変わらない方が異常だと言える。

 

問題は変えようという意思と、変え方なのではないか。この本を読んでると、そう思えてくる。

 

では今週も、深く静かな脳の話に、ゆっくりとダイブしていくこととしよう。

 

 

4月8日(月) 自分の脳は”どう”バグるか、を知る。

 

思考の癖をしっかり認識しておこうとよく提案される。これの意味するところは、なかなかに理解するのが難しいと感じていた。

 

だがこれも結局、自分が囚われやすいバイアスを察知し、自問自答などによってそこから抜け出す一助にするためと思うと、とても納得できた

 

例えば僕は、大体の物事を悲観的に考える癖がある。これは同時に、悲観バイアスに陥り易いということをも意味する。

 

だからこの際は、「少し非論理的に悲観的になっていないか?」と己に問うことで、感情から距離を取り、冷静になることができる。

 

バグの起こり方にヒントあり。なかなかに面白いが、その通りだと思う話である。

 

4月9日(火) 良薬に即効性はない。

 

抗うつ剤の効き目はどう出てくるのか。そこ例としては、枯れた土地を肥沃させるプロセスに似ているらしい。

 

まずは肥料を与え、地質からテコ入れし、追肥などを適宜行いながら、少しずつ改善されてくるのを待ち続ける。

 

今日入れた肥料で明日花が咲くわけがないように、確かに抗うつ剤はきっかけになるが、即効性は望むべくもないのだ。

 

ドラッグを使えば瞬時にとんでもなくハイになれるというが、それが無ければ今度は生きていけなくなる。

 

良薬は口に苦しというが、効くまでも長いというもう1つの特徴も、忘れずにありたいと思う。

 

4月10日(水) 劇薬は使わないに越したことはない。

 

劇薬はなぜ、劇薬なのか。それは、あらゆる部分や機能に、広く同時に作用するからそう、なのだという。

 

いわゆる覚醒剤が劇薬なのは、脳の機能の大部分をジャックするからだという。クスリに支配されるとは、言い得て妙だ。

 

劇薬に頼らざるを得ないとき、もうその人のその部分は末期なのかもしれない。そう思うとかなり怖い話だ。

 

劇薬を使わずとも改善されていくなら、それがベストである。地に足をつけた考え方は大切だなと、身につまされる思いである。

 

4月11日(木) 等価交換。

 

聞くたびにゾッとするのだが、脳機能にハックする手術として、ロボトミー手術というものがあった

ja.wikipedia.org

 

詳しくは知らないが、感情を司る部分を外科手術で破壊し、暴力的な行動を止める、といった効果が望めたのだという。

 

だがふたを開けてみれば、別人のように感情を示さない、ただ生きているだけ、という風に患者は変わってしまったそうだ。

 

手っ取り早く即効性があるものほど、とてつもない副作用やリスクが隠れている。その最も端的な例ではないだろうか。

 

4月12日(金) 本能の暴走。

 

鬱状態のとき、逆に活発になる脳の分野があるという。それは主に二つだ。

 

一つは自省を司る部分だという。例えばダイエット中にお菓子を食べたい自分に「ノー」というあの声のことである。

 

もう一つは、不安という感情を察知して処理する部分である。些細なことから脅威の芽を察知し、回避や防御に繋げるのだ。

 

これらはもちろん生存に不可欠な機能なのだが、過度になれば逆に日々の暮らしを阻害する

 

バランスが極端に崩れた状態も鬱の特徴になるというのは、ある意味エネルギッシュであり意外であるが、確かになと思うところも同時に感じている。

 

4月13日(土) ストレスが悪者になる閾値とは?

 

ストレスは身体に悪いとも、適量ならむしろ良いとも言われるが、一体どっちが正しいのか。ちょっと考えてみよう。

 

まずストレスがかかると、コルチゾールなどのホルモンが放出され、心拍数の増加などの戦闘態勢への準備が始められる。

 

これ自体はスポーツの際の集中を生むとか、色々なメリットがあり、むしろ失われては困る機能だといえる。

 

ただ、これが常時発動するようになると困ったものだ。緊張状態がずっと続くと神経が壊れるように、段々身体も壊れていく。

 

鬱の原因としてストレスはよく槍玉にあげられるが、どちらかと言えばストレス状態が続いて悪影響が出たがためそう、という話なんだと納得した。

 

4月14日(日) ストレスが悪者になる閾値とは?

 

ストレス自体は、集中力の向上などに繋がる側面もあると、先述した。とはいえ、だから無条件で良いものなのかというのも、極論だ。

 

イメージは、ONE PIECEのギア2や、NARUTOの八門遁甲みたく、副作用を伴う爆発的な能力向上の術に近い。(もちろんこれらよりは緩やかだが)

 

しかしながら、ある程度までストレスが持続し、溜まってくると、脳は心身を休ませようとあの手この手で指令を出す。これが過度になればとなる。

 

「大体のことは休めば治る」のは、シンプルにこの特性を考えると自明っちゃ自明だ。エネルギー補充こそ大切なのだ。

 

今日は実のところ、20日ぶりのフル休みなので、自分事として今日の章は深く読めた気がする。

 

では今週はこの辺で。

 

 

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