精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

どうしても思っちゃうが、『完璧主義』を捨てない限り、"成績"は伸びない。

必死で頑張っているオーラを出しながらも、やはり成績の伸びが渋い生徒は一定数居る

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僕はこういうのを『才能』という思考停止ワードで片付けるのが嫌いなので、色んな情報を探し、仮説を立て、言葉は悪いがそういう生徒をよく観察している。

そして最近、常々思うことがある。

 

それは、『完璧主義者』ほど"成績"が伸びないというものだ。

 

今日はそれについて論じてみる。

 

 

『完璧主義者』の勉強法とは?

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さて、まずは『完璧主義』な生徒について述べる。ざっくり言えば、僕なりの定義は以下の通りである。

 

① 計画を立てるのが大好き

 

② 『これ』と決めたら、その単元しか勉強しない

 

③ テスト等の結果は、間違えたところしか見ない

 

④ 同じ問題集を何度も何度も解く

 

⑤ ある程度完成しないと、先に進まない

 

―という感じ。どうであろうか、心当たりはないだろうか?余談だが、②~⑤については、科学的に否定された勉強法なのに注目。

daigoblog.jp

 

 得てして『完璧主義者』は、不安の気持ちが強い。だから、しっかりとした土台が出来るまで、先に進めないのだ。

 

そういう生徒にとっては、知識とは『建造物』のようなもので、勉強が出来る出来ないは、『その建造物の頑丈さ』なのだと思う。

 

―ハッキリ申し上げると、その実は違うと断言できる。Be動詞だけ完璧でも、英語のテストが悲惨な結果になるのを考えればわかる。

 

しかも厄介なことに、ここ最近の実力テストを見ると、『完璧主義者には解けない』ように意識しているとしか思えない構成になっている。

 

そこで次は、『完璧主義者』がしがみつきがちな勉強法のについて、簡単に論じてみようと思う。

 

テストは、『完璧主義者』には点が取れないように作ってある。

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試験範囲がハッキリとしている『定期テスト』ならまだしも、完璧な準備を整えて入試等の『実力テスト』を受けることは、まず不可能だ。

例えば、島根県の公立高校入試問題について、こんなことが書いてある。

 

・中学校学習指導要領に示されている各教科の目標・内容に即して、問題の内容と程度を定める。

 

・単に知識や技能を問うのみでなく、思考力、判断力、表現力などを問うことのできる問題を作成する

 

https://czemi.benesse.ne.jp/open/nyushi/article/news/32/1328716_12800.html

 

―どうだろうか。これで、どんな問題が出るのかを読めて、対策が完璧にできる受験生など、答案が流出していない限りあり得ないと思わないだろうか。

 

このふわふわした書き方の意味は、乱暴に言えば『教科書に書いてありさえすれば、満遍なく出すからな』ということだ。

 

実は、この満遍なくというのが曲者だ。

 

極端な話、教科書に載っている公式を使えばできるようにしさえすれば、高校の数学を出したって構わないと言える。

 

この問題に太刀打ちできるようにするためには、『Aと聞かれたらBと答えなさい』という、型にハマりきった知識の付け方では無理がある

 

バッティングセンターで死ぬほど練習しても、試合で確実にヒットが打てるようにはならないのに似ている。

 

僕が思うに、入試で点を取れるかどうかは、『広く浅い知識を如何に作るか』にかかっている

 

これまた例え話で説明する。

 

ある生徒Aは、『中学1年までの数学は完璧に学習し、どんな問題が出ても間違えない!そこから先は手つかず!』という状態だとする。

 

別の生徒Bは、『中学3年までの数学は勉強していて、たまにミスはあるけど、全部で安定して60%は取れる』ような状態だとしよう。

 

さて。この二人が99点満点の架空の入試を受けたとしたら、どうなるか。すごく簡単に考えてみよう。

 

尚、配点は、中1・中2・中3のそれぞれの単元の括りで33点ずつとする。(小数点以下はめんどくさいので四捨五入)

 

A 

中1・・33/33  中2・・0/33  中3・・0/33

→ 33/99

 

B

中1・・20/33  中2・・20/33  中3・・20/33

→ 60/99

 

ということで、『広く浅い勉強ができるBくんの完勝』となる。実際はここまで極端にはならないが、言いたいことを伝えたいだけなのでご了承をば。

 

―これを見ても分かる通り、定期テストはまだしも、『完璧主義』な勉強法では実力テストを戦えないのが伝わると思う。

 

身の回りに『その傾向』がある生徒が居れば、意識をしっかり向けるべきだと僕は思う。

 

終わりに。:そういう生徒にどうアプローチするか?

 

ということで危機感を抱いた方もいると思うので、最後に対策法について簡単にまとめておく。

 

―ただ、まず前提として知っておいてほしいことがある。↓の記事でも書いたのだが、

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

『完璧主義者』は往々にして『頑固者』であり、そういう性格の生徒の説得は、ほとんどの確率で失敗する

 

という冷厳な事実だ。つまり、『あ、こいつ完璧主義だ』と気付けても、週に良くて数回しか会えない僕たちに出来ることは、ほとんどないのである。

 

こういうのはまず当人が『直したい』と思わない限り、話は進まない。そしてそう思うタイミングは、大体大人になってからだ。

 

だから僕から伝えたいこととしては・・・

 

あまりそういうので思い悩まないようにしてください。

 

というただ一点である。

 

実際、『完璧主義者』や『頑固者』は、僕がテコ入れしても、びっくりするほど受け入れないし行動も変えない。そして成績も変わらない

 

あまりに介入して他の生徒のケアがおろそかになったり、心がしんどくなったりするくらいなら、一旦放置するのもまた一手である。

 

こんな具合で、さして解決策を書けたわけではないが・・・。それくらいここは難しいテーマなのである。

 

コロナ関連で多忙な最中だ。変に心に負荷をかけて、しんどさが増さないように願うばかりである。

 

では今日はこの辺で。

 

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