精神年齢9歳講師のブログ

校舎での出来事、読んだ本、つまりインプットを全てアウトプットに変える実験場、的な。

完璧主義だと成績が伸びないので、理由と打開策を喋ります。

連勤祭りが今日で終わりました。何故だろう、寂しさを覚えます。

 

はい。今日も授業をやって、その帰りにタイトル通りのことを話そうかなと考えてまーす。

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つくづく思うんですが、【完璧主義】ってマジ成績伸びないんですよ。

 

今までその理屈も添えて、これまで散々説明してきたんですけど、なっかなかそれが直ってくれないんですよね。

 

例えば一から十までのテスト範囲がありまして、その内一から三までは完璧ですけども、残りは手付かずで何も分かりませんという生徒がいるとしましょう。

 

この子は、一から十までの範囲全部で、半分は何とかなりますという別の生徒と点数競ったら、普通に負けるんですよね。

 

・・・これを伝えても、なかなかこの完璧主義が抜けないと言うか、100点が取れるまで先に行かないっていうのがですね、どうしても全体の傾向として目立ちます

 

それはなぜなんだろうな~ってところをじっくりと考えてると、最近ある種の仮説が見えたと言うか、多分これだろうなっていう段階のとこまで行き着きました

 

今日はそのことについて触れたいと思います。

 

 

できないのは負け、負けは恥、恥は怖い、だからできないのは怖い。

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その仮説って何かと言うと、簡単に言えば、【悪い結果に対する耐性がなさすぎること】だと思うんですよね。

 

だから赤バツがいっぱいつくことを恐れて、簡単な問題しか解かず、わかる単元しか繰り返さない。

 

そしてこの原因はおそらく、日常生活の中に「負け」という経験値が少なすぎるからということじゃないかなと。

 

日頃から「失敗」や「負け」に慣れてないから、それを過剰に恐れ、恥に対して恐怖を抱く。だから【完璧主義】という耳触りのいい言葉に置き換えて、先に進まない。

 

・・・これって結構深刻じゃねーかなと思います。

 

例えば、テストや入試といった本番で失敗しない為に積んでおくのが、日頃の勉強であったり問題演習であったりなはずです。

 

しかし、その段階でさえ失敗すること、間違えることが怖くて、なるべく間違いということをしないような方法や段階に固執する。本末転倒ですね

 

バイクに乗るための練習と称して、コロが付いた自転車に乗りまくるようなものです。ケガはしないけれど、成長もしない。

 

・・・この一因には、自尊心が低いとかそういった風に重たい闇が潜んでいることもありますが、大体はもっとカジュアルでシンプル。

 

日頃から特に新しいことに挑戦してねえんだろうなーっていう、習慣面の話だと思うんですよね。

 

例えばモンスターハンターっていうゲームがあるんですけども、あれ最初の方はですね、どんなに注意して立ち回ってもまずフルボッコにされます。

 

そうやって失敗しながらも経験値を積んでいくと、相手の行動パターンがわかったり、少ないアイテムでクリアできるようになったりと、ちゃんと成長するんですよ。

 

そうやって成長するためには、必ずどこかで敗北とか壁とかにぶち当たって、その課題に対し別の手を考えたり、自分の技能を改善したりというプロセスが必要です。

 

ぶっちゃけ、百戦百勝の状態って、言い換えれば完全に自分の成長が止まっているときなんですよね。

 

自分が安心して倒せる程度のモンスターを狩り続けても、成長できるわけないじゃないですか。草食動物を100体狩ってもリオレウスには勝てないんです。

 

ーさて。話を戻しましょう。

 

・・自分が成長しているかどうか知るには、日々の生活の中に「失敗」があるか、そしてその数が減っているかどうかに目を向けるべきだと思うんですよね。

 

成績が伸びない生徒は、完璧にしてから先に進みたいという考え方の子が多いです。だから、全体の完成度が低いままになり、伸びが鈍化する、と。

 

じゃあなぜ完璧主義を捨てないかというと、単純に失敗が怖いから、失敗しないような安全策をずっと取り続けてるためという、ただそんだけだと思うんですよね。

 

結果それによってテストの点数を大しくじりするんだから、何やってんだろうって思うんですけども・・・。

 

まあ、なかなかメンタルっちゅうのは難儀なものです。

 

では一体、どうすればこのような【失敗を恐れるマインド】を少しでも改善することができるのか、これについて語りたいと思います。

 

失敗は過程。感想より打開策を考えろ!

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日常の中で【負け】をコントロールするのって、言葉にするのが難しいんですが、すごく大事な考え方です。

 

一日の中で必ず何か一個はしくじりなさい、と。日常の中で小さな【負け】すらないってのは異常なんだぞ、と。こういう話は折に触れて生徒にします。

 

例えば、大体の小中高生って、勉強なり部活なり趣味なり、同時に色んなことしてるじゃないですか。

 

そういったものの中で、すごくどうでもいい分野を選び、新しいことに取り組んでは【失敗】をして、改善策を見つける。

 

この思考がクセづくまでは、意識してでも日々の生活に取り入れるべきでしょうね。ちょっと難しい話なので、僕の話を一旦混ぜます。

 

僕は将棋を始めて1年ぐらい経つんですけど、最初は負ける方が難しい最弱のCPUでさえ、圧倒されるくらいへなちょこでした。

 

しかし毎日挑んでは負けて、そのたびに新しい作戦を調べたり、棋譜をよくわかりもしないのに読んだりと、結構色々努力したんですよね。

 

そして今、逆にちゃんと負ける方が難しいくらいのところまで来ました。しかしこれは、成長が止まった状態。そろそろ新しい手を打たねばなりません。

 

僕が伝えたいのは、間違えても、失敗しても、負けても、「次はこの手を使おう」「勉強しよう」という風に、感想より先に打開策を考え着く方が健全ってことです。

 

こういう状態に慣れてくると、逆に100点取り続けるほうが不安になってくるんですよね。俺の成長止まってねーかと、そういった風に。

 

ただし注意点として、他の人と比較して自分の心をへし折れとか、そういうことをしろって意味じゃないです。

 

そうじゃなくて、少しマンネリズムを感じたら、参考書の新しいページをやるとか、新しいテクを試すとか、不慣れなことに敢えて手を出せということでもあります。

 

新しいことに挑み、課題を見つけ、改善策を自動的に考える。こういうプロセスが身に着けば、そのうち完璧主義って、自然に直っていきます

 

・・・黒歴史ですが、僕もかつて、【完璧主義】だと言い訳して、なかなか一歩を踏み出さない時期があったんですね。人生、レール通りに行けてたんで。

 

しかし、それを思い切り踏み外して若干チャランポランになった今の自分と当時を比べると、年取った今の自分が絶対に勝ってますね。

 

ってことでまとめましょう。

 

【失敗】という言葉がちょっと誤解を招くかもしれないんですけれども、それに慣れておくことは【完璧主義】の打破に欠かせない要素です。

 

日々の勉強でも部活でも何でもいいので、新しいことに毎日、せめて毎週触れて、日々の生活をマンネリ化させないようにすれば、だいぶ改善されます。

 

そうすれば、勉強に対する成長もまたうまいことできるようになっていくんじゃないかなと思います。

 

やはりこの辺は若干長期戦になりますけども、この辺の心の持ちようってしっかりと作っておいた方が、後の人生長期的に見ても活きてくると思います。

 

では、今日はこの辺で。