精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【英文読書ルーティン日記59】"Fermat’s Last Theorem"読書感想ブログ・Ⅶ ~歓喜、そして虚無からの絶望~

詳しくは言わないけど、もっと普段から勉強しようと誓った中元です。

 

はい。フェルマーの最終定理もいよいよ佳境である。洋書を読むという時間は完全に習慣になり、ぶっちゃけ頭をそこまで使わずとも読めるようになってきた。

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

少し気は早いが、今度は何を読もうかなと今から考えを巡らしている。そうだなぁ、海外のインフルエンサーが書いた本でもあったら、読んでみようかな、という感じ。

 

まぁその前に、フェルマーの最終定理の証明をきちんと読んでからにしましょうかねー。ってことで、今週も開始です。

 

 

1月10日(月) ~P282.5

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ワイルズが孤独な戦いを始めて、何年も経った。その日々のことを、彼はこんな感じで例えている。

 

真っ暗闇の部屋を手探りで進んでいるようなものです。あっちにぶつかったりけっつまづいたりしている内に、家具はどこかなど、段々レイアウトがわかってきます。

 

そしてある時、スイッチを見つけて、それを点けると部屋の全体がわかるのです。また、新しい部屋がどっちに続いているのかも。」

 

ーこのスイッチを見つける瞬間を”閃き”とも称しており、それを起こすためには、まず少なくとも数ヶ月は一つの対象に取り組まないとならないとも語っていた。

 

しかしそれでも、最初に採用したアプローチでは上手くいかず、新しい武器を求めて久しぶりに数学者の集まりに顔を出すことに決定。

 

そこで、学生時代に彼を指導した教授【ジョン・コーツ】から、新たな武器を得られることになるのであった。

 

ーここで時間が来たので、また明日につづく。

 

1月11日(火) ~P287.5

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ワイルズの新しい武器は、【コリヴァギン・フラッハ法】というテクニックだ。それを習得、拡張、そして適応することで、証明が進みそうだと確信したらしい。

 

高校数学で習う公式は、ベースを1つ知っておけば基本導出できるあの感じに似ていると思った。実際はどうなのかはわからないけど。

www.nli-research.co.jp

 

そして同僚たるニック・カッツの力を借りつつ、また偶然目にした論文?からヒントを得つつ、7年間の努力の果て、遂にワイルズは証明を完成させる。

 

階段を下りて妻に報告した際の、簡潔極まりないセリフが好きだ。

 

「ついにフェルマーの最終定理を解いたよ」

 

あまりにも全てが詰まったこの一言。なんかこう、万感の思いである。

 

1月12日(水) ~P292.5

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故郷で開かれた数学者の集まりにて、ワイルズはついにその証明を発表する。その場に詰めかけた人の中には、証明に関わった人たちもいたという。

 

実は「ワイルズさん、フェルマーの最終定理を証明する気じゃね?」という噂そのものは流れており、ジョン・コーツからも尋ねられてはいるようだ。

 

しかしそれについては、「講義を見に来てください」とだけ返し、その辺りをはぐらかしていたのだ。

 

このやり取り、誰かを思い出すと思ったら、まさにフェルマーその人であった。そしてワイルズは、3日間に及ぶ講義の果て、遂にこう宣言する。

 

「ここで終わりにしようと思います。」

 

フェルマーの最終定理に、終止符が打たれた"ようにみえた"瞬間であった。

 

1月13日(木) ~P293

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久しぶりに二日酔いをやらかしたため読めず★

 

猛省してます。なんかのチャレンジと関連付けて、しばらく酒止めます💩

 

1月14日(金) ~P301.5

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証明が発表されても、すぐにそれが受け入れられるなんてことは無い。厳正に審査され、ギャップが無いことを認められて、初めて【定理】となる。

 

300年以上未解決だった問題が解かれたことでマスメディアが大騒ぎするなかでも、ワイルズはとにかく不安な日々だったという。

 

選ばれた審査員から質問が来ればそれに答えて、また不安な時間を過ごす。これはこれで辛いだろう。

 

しかしワイルズは、自分の証明の完成度には自信があり、問題なく通るハズという楽観もあったそうだ。

 

だがそれを・・「ここが微妙じゃない?」という感じのメールが打ち砕くことになるのである。

 

1月15日(土) ~P305

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証明の一部に、ギャップがある。これはどういうことかというと、ここが解消されない限り、証明として認められないということである。

 

数学が求めるのは徹底した完全性であり、僅かなギャップさえ、そこに存在することは許されない。

 

そしてそれは、本当に微妙なものだったのだが、なんと致命傷のレベルであったという。流石のワイルズも、一朝一夕には解決できない状態が続いていた。

 

ワイルズが講演で発表したのは、あくまでも証明のあらましである。その全容は、その後公開されることになっていたが、内々にこういうことがあり、沈黙が続く。

 

結果周りの人間が焦らされる形になり、「証明はどうなってる!!??」という疑問が、Eメールとなって方々を飛び回ることになってしまった。

 

耳目を集めたばかりに、完全な隠遁生活に期限が出来てしまった。さて、今後どうなるー?的なステージである。

 

1月16日(日) ~P312.5

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ワイルズが証明の全体を発表しないことに、世間が苛立ち始めている。半年経っても、そのギャップは埋まらないままだったのだ。

 

部屋のサイズより大きいカーペットを入れようとしているようなものだと書かれていた。あっちの角に合わせれば、どこかでぴょんとハネ上がる。イメージしやすい。

 

これ以上沈黙を守れないと思ったワイルズは、メールにて楽観的な文面の案内を発表する。しかしそれを、字面通り受け止めたものはいなかった。

 

証明の功績は、最後の最後にギャップを修正した人に与えられる。ワイルズはそれを徹底して拒否したのだ。例えそれ以外の部分が既に、数学上の大発見であっても。

 

再び隠遁生活に戻ろうにも、散歩コースの人に「証明どうなってん?」と聞かれる状況である。追い込まれない方がおかしい。

 

残りはあと少し、目が離せないところまで進んでいる。

 

てことで今週はこの辺で。

 

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