実家に帰ったら色んなところがリフォームされてて、既視感が弱まっていた中元です。思い出が更新された・・。
はい。仕事の流れで、新規コンテンツを考えてくることが宿題になった。完全にその場のノリではあったのだが、願ってもないチャンスっちゃチャンスだ。
かなり難問だが、僕は意識を経営者側に切り替える必要があるため、これを契機として色んな考え方を仕入れておきたい。そう考えたからだ。
ではまず何から始めるか、だが、そう思った際頭にパッと閃いたのは、「フロントエンドとバックエンド」という言葉だった。
なんでこれが浮かんだかは言語化し辛いが、直感の7割は正しいと言うし、素直に従っておこうと思う。
今日はそんなメモ書きからスタートして、アイデアとして結実すればいいな、程度の淡い期待で記事を書いてみようと思う。
そもそも、「フロントエンドとバックエンド」とは?
フロントエンドとバックエンドとだけ調べると、プログラマーに関するサイトが大量にヒットする。しかし僕が知りたいのは、マーケティング用語の方だ。
すると、それが端的に示されたサイトを発見した。(どうやら、それぞれ語尾に"商品"とつければ、プログラミング用語との区別ができるらしい)
簡単に言えば、フロントエンド商品とは、利益率が低い代わりに顧客にとって魅力的に見えやすい、【集客】が目的の商品である。
例として紹介されていたのは、マクドナルドなら安いハンバーガーであり、スポーツジムなら無料体験といったサービスが、それに該当する。
一方バックエンド商品とは、原価率が低く、会社として本当に売りたい、【利益】が目的の商品となる。
これも例を出せば、マクドナルドならポテトやコーラ、スポーツジムなら月会員といったプランが該当する。すごくしっくりくる定義だ。
・・一見、フロントエンド商品をたくさん売ることが、顧客の満足度に直結する感じはする。塾で言えば、1:1の個別授業とか、超安価の小学生向けのお稽古がそうだ。
しかしこれらはあくまで集客の術であり、メインで売ることは会社にとっていいことばかりではない。薄利多売は、従業員の疲弊を生むリスクもある。
また、これをいうと怒られそうだが、安いことだけを魅力に感じる顧客を集めてしまうと、理不尽な要求やクレームが増えることも容易に想像がつく。
過去に失笑レベルで酷いクレームを入れてきた顧客を頭に浮かべたが、全員最安値のコースだったのは、果たして完全なる偶然なのだろうか。
―では、塾のバックエンドとは何なのか。内情暴露になるっちゃなるが、要するに1:2以上の個別授業や、集団授業がそれに当たる。
同じ稼働時間で、見れる客の数だけが増える計算になるので、ある程度の頭数さえそろえば、バックエンドとして非常に魅力的となる。
・・・ここまで書いてきて気付いたが、少なくとも僕が入っている校舎は、フロントエンドからバックエンドへの橋渡しが、あまりにも弱い。これは僕の反省点でもある。
利益率の低い方、利益率の高い方、それぞれにお客はいるのだが、低い方”から”高い方へ引き上げる受け皿や施策が、完全に抜けているように思えてきた。
ううむ・・・とんでもないポカと言われればそれまでなのだが、気付いた以上、何か手を打たねばならない。
だが、知識がない状態でうんうん唸っても、【思いて学ばざれば則ち殆し】であり、あまりにも頓珍漢なアイデアに行きつくことが容易に想像できる。
となれば、フロントエンドからバックエンドへつなぐ施策を、他塾のそれから、徹底的にパクらせていただくのが最善手ではなかろうか。
ただその場合ももちろん、塾生数百人規模の、超大手塾のようなやり方は、慎重に切り捨てていかねばならない。(自滅する)
ということでここからは、色々なやり方のうち、思わず「上手い!」と舌を巻くようなそれを選んで、まとめてみたいと思う。
From フロントエンド to バックエンドの例。
―だが、超大手塾以外は、普通HPに生徒数を載せることは無いだろう。集客として、インパクトが弱いからだ。
それよりも、地域密着とか、地元の学校への進学実績、あるいは創業何年であることを書くケースが多い。だからこそ、HPだけで規模を推し量るのは難しい。
そこで以前も使った手法だが、僕の働くエリアと大体同じ人口規模で、かつ学力も似たような地域を選び、そこの学習塾をピックアップすることにした。
これについては、過去の僕がイイ感じのデータを作っていたので、そのまま拝借させてもらう。
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
それを基に、学習塾を探し、HPを見てコンテンツを検索。導入が長くなったが、その上でまとめていこう。
・・・意外というかなんというか、僕が見て「やっぱりな~」と思ったことがある。それは、どの塾も、社員の安売りをしていないことだ。
例えばある塾だと、大学生講師と正社員ではっきりと料金が違う。(これが当たり前なのか、ボッタクリなのかは、その地域によるかもしれないが)
また、最初から講師一人:生徒複数という前提をHPに打ち出しているケースもほとんどだった。逆に、1:1を希望するなら、時間も料金も割り増しという具合だ。
そして、集団への橋渡しとして、期間限定・特訓系の講座を設けているところもあった。例えば、英検・漢検の対策や、定期テスト対策の集団授業、等など。
思えば、そういったサービスを、僕らはフロントエンドに全振りしている。なんというか、自転車操業に自分から突っ込んでいる不毛さだ!!
・・・今から結構な闇を言うが、英検1級を持つ僕が中1英語の授業を見るときも、実は現状、単価が大学生講師と同じだったりする。トンデモナイ資格の無駄遣いである。
西野亮廣氏も言っていたが、「値下げは楽ちん、だが値上げは極めて難度が高い」という意味を、まざまざと感じている。もう遅い、でもせねば、というジレンマ。
バックエンドの構築。課題が思い切り見えた。経営者として稚拙な自分が恥ずかしすぎるが、恥を感じる手間すら惜しい。こうしている間も、僕は僕の価値を下げている。
独立するしない関係なく、真の意味のフェアをどう追求するか、そしてその意識をどうやって作るか。火で炙られるような焦燥感を抱きながら、設計しなければならない。
たとえそれで顧客を何人か失い、そしてそれによって、上司の八つ当たりを食らいながらも、だ。やらんなら、やるしかないのである。
マジで血の気が引いた。でも気付いてしまった今からが勝負である。もう校舎長になるのを諦めた身なので、限度はあるけれど、それでも、だ。
フロントエンドとバックエンドを見つめたとき、自分が抱える価値観のおかしさと、組織が抱える矛盾が浮き彫りになった。
今一度、立場関係なく、皆様は適切に自分を売れているか、振り返ってみてほしい。
では今日はこの辺で。