精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【手応え75%】僕がこの仕事を続けている理由が急にわかった・・・・かもしれない。

自分がなぜ今の仕事を続けているのか。この問いに答えるのはとても難しいし、何より怖くもある。

 

もしも答えられなかったり、違和感を見つけたりすれば、それは価値観・モチベーションの動揺に繋がる。押し殺していた本当の感情に行き当たってしまうかもしれない

 

一方、その結果出てきた答えが、自分自身の信念や、心の底から「好きで楽しい」と思えることに強くリンクしているとしたら、それはそれで素晴らしい発見になる。

 

内省を深め、心の底に秘めたことを言語化する第一歩として、今自分がやっている仕事について深堀するのは、リスクもあるが取っ掛かりとして悪くないと思う。

 

さて。そんな僕もこの問いに、ズバッと一言で答えるのはとても難しい。だから腰を据えて考えたいとは思いつつ、忙しさにかまけてずっと先延ばしにしていた。

 

だが、【熟達論】の三週目の再読を始め、「遊」の章を読んでいるとき急に、「あ、俺がこの塾講師という仕事を続けられる理由って、これか‥?」と閃くものがあった。

by カエレバ

 

それが本当に自分の信念、核、芯、軸に当たるかどうかでいえば、手応え度は75%くらいではある。だが、この直感はすごく大事にしたい。

 

ということで連休の1日を使って、この直感を丁寧に言語化し、その実はどうなのか、入念に検証してみたいと思う。

 

 

僕は”学び続けたい”。

 

大学3年の頃、本屋でたまたま出会った本がきっかけで、僕は「勉強が大好きであること」を自覚するに至っている。それまではむしろ、嫌いだとさえ思っていたくらいだ。

by カエレバ

 

そこからは何かのネジがぶっ飛んだのかというくらい読書をするようになり、色んな知識を頭に詰め込んで、「答え」のようなものを知りたいと、とにかく夢中になった。

 

そうやって自分の中に知識を集めるだけで僕は満足だったのだが、偶然就くことになったこの仕事を通じて、学びが何段階も深まったのを感じている。

 

僕がわかり易いと思う考え方がわかりにくいと思う生徒がいる。逆に、僕にとって腹落ち感が無い考え方で、ガンガン問題を解いていく生徒がいる。

 

自分だけで完結していた「学び」が、環境・他者の反応を知ることで、一気に爆発した。その面白さと深さに気づいたのは、大体30歳を過ぎてからである。

 

自分の発見を人がどう受け取るか。その人は、僕の思うことにどんなことを思うのか。それを踏まえて、どんな形で僕は学び、その人へどう伝えればいいのか。

 

最初は知識そのものを伝え、次いで学習法の伝達に移り、今はさらに深まって、生徒の現状と理想のギャップを埋めるために、自分は何ができるかに変わっている。

 

例えば先日、「involve」の意味を生徒に聞かれたことがある。僕はその意味を、「巻き込む」だと伝えた。だが文脈を考えると、それではしっくりこないという。

 

辞書を引いてみると、「巻き込む」をコアミーニングとして、「関与する・関わる」といった意味があると知った。

 

”巻き込んだ結果”まで、involveはその意味を内包している。そこまで掘り下げたうえで、「関係する」で訳を取るよう生徒に伝えると、その部分は納得を得られたそうだ。

 

だが僕の興味は続いた。英英辞書を引き、本来のセンス・感覚・意味合いまで知りたくなったのだ。

 

1 if an activity or situation involves something, that thing is part of it or a result of it


 What will the job involve?
 I didn’t realize putting on a play involved so much work.
involve doing something
 Running your own business usually involves working long hours.


2 to include or affect someone or something


 These changes will involve everyone on the staff.
 There have been four accidents involving Forest Service planes.


3 to ask or allow someone to take part in something


involve somebody in (doing) something
 Try to involve as many children as possible in the game.
 We want to involve the workforce at all stages of the decision-making process.


4 → involve yourself

 

involveは思った以上に深い言葉だった。自分以外を”巻き込む”こともそうだし、それによって生じた”関わり”も意味に持ち、結果や影響もそこに伴うのだという。

 

抽象的で、広範だが、言わんとすることは何となくわかる。だからこそ、バシッと訳や意味合いが取りづらいのも納得だ。

 

そんな僕は、「involve」を完全に感覚として理解していた。ではその感覚を言語化して伝えるのなら、どこまでが最適なラインなのか

 

だから別の生徒にも伝えたくなる。その反応を基に、僕の中の知識を更新したいと思う。そこで得た新しいヒントを、また外部に投げかけて、反応が知りたい。

 

僕にとっての学びは、更新の連続だ。きっかけはなんでもいいから、自分の知らないこと、わからないことを感知し、ひたすらに知り続けたい。

 

自分が良いと思ったことが、生徒には伝わらないことなど往々にしてある。だからそれはなぜかを考えて、調べて、仮説を立てる。それを投げかけて、反応を見る。

 

爆発した好奇心を満たせる真っただ中に、僕は身を置きたいのではないか。そう考えてみると、今の仕事を選んでいる理由として、そのことに僕自身が強く納得した。

 

ではなぜ、教員ではだめなのだろうか。これは単に、僕が朝起きられないからだ。そういう意味でも、塾講師は天職だという手ごたえを、今の僕は得られている。

 

学びを共有するというより、相互の学びへ影響を与え合いたい。

www.youtube.com

 

ここ最近、持田教利氏の動画をずっと追っている。経験と好奇心に裏打ちされた圧倒的な知識量は勿論、本当に楽しそうにそれを伝えている姿に惹かれるためだ。

 

そしてもう一つ、その知識の伝え方が一方的ではないことがすごく印象に残っている。講師として、生徒に対して僕が在りたい姿に近いのではないかと直感する。

 

学びの共有という言葉でも、何か足りない気がする。むしろもう一つ踏み込んだところ、相互の学びに影響を与え合っている、とまで言っていいのではないか。

 

知らないことを教えるだけならAIでもできる。そうではなく、その先どう”学ぶか”というヒントまで含めて、相手におすそ分けする。そして自分も、新たな学びに繋げる

 

少し時を置いて、お互いが持ち帰った学びを、また伝え合う。「学びてときにこれを習う、また楽しからずや」という言葉に通じる関係性を築きたい。

 

勿論、僕でいえば受験への合格といった避けられない目標、ビジネス上の責務は見据えながらも、それでいて、どこか「遊」の部分をもって、楽しみたい。

 

僕らの学びを更新し続けることが、僕は心の底から楽しい。

 

僕が働く動機はここにあって、それを満たす仕事として、塾講師はある意味一つの正解である。今はそう納得している。

 

ということで今日はこの辺で。

 

 

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ
にほんブログ村 ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村