「チーズはどこに消えた?」とは、何とも中身を想像し辛いタイトルだ。だからこそ、中学生の頃から、興味だけは持っていた。
せっかく読むなら、原著を読んでみたい。そう思い、2300円を支払って買ったのが、【Who moved my cheese?】である。
前回の本も中身を知らぬままに手に取ったが、それが吉と出たか凶と出たかは、ちょっと判断がつかない。だからまだ、様子見を重ねたいなと。
ということで敢えて事前情報を特に詰め込まないまま、読書を開始したいと思う。では以下、そのルーティン読書感想文である。
- 6月24日(月) チュートリアルがボリューミーな感じ。
- 6月25日(火) 何を伝える寓話なのか。
- 6月26日(水) ビジネス絵本?
- 6月27日(木) この話が伝えたいこと。
- 6月28日(金) ネズミと小人が住むメイズ。
- 6月29日(土) ”チーズはどこに消えた?”
- 6月30日(日) ”俺たちのチーズはどこに消えた?”
6月24日(月) チュートリアルがボリューミーな感じ。
洋書あるあるだが、最初のうちはとにかく賛辞ばかりで、なかなか本題が始まらない。だがそれを読むと、大体どんなテイストなのかを掴みやすいのもまた事実だ。
今回はどうやら、何かしらの童話のようなストーリーを通じて、大切な教えを伝えるという感じの内容らしい。
「わかりやすい!」と感動する声がある一方、「子どもだまし」と切り捨てる批評の声もあるそうだ。
賛否両論あるのは名著の証し。僕はそう思っているので、今後読み進めるのが楽しみになり続けている。
6月25日(火) 何を伝える寓話なのか。
導入はまだ続く。この著書は、チーズというメタファーを使うことで、あらゆるものが変わりゆく状況において、どう身を処すかを教えてくれる一冊らしい。
大袈裟でもなんでもなく、「人生が変わった!」という経験をこの本から得られた人も多いそうで、キャリア選択においても必読の名著と紹介されている。
易学の英語版だろうか。そこまで大仰なものだろうか。それとも、これは名著をポップさにすることで、さらなる学習をこちらに薦めるような一冊なのかもしれない。
いずれにせよ、序文過ぎて何もまだ始まっていない感じが強い。なるべく速読を心掛けて、サクサク読んでいくこととしよう。
6月26日(水) ビジネス絵本?
この本は、三章構成でできているらしい。そして最初のタイトルは、【同窓会】であった。なんか、色んな感情が入り混じるタイトルだ。
僕自身、同窓会に出席したのは、27歳のときが最後だ。しかし、光と闇というか、格差のようなものをはっきりと僕は肌で感じ、以来そういう場には行っていない。
同志社大学に行って、同級生のマドンナ(古い言い方だけど)と婚約したヤツ。広島大学を出て、結構な年収を叩き出すヤツ。旦那がレクサスで迎えに来た女子。
それ自体を超越するのが【同窓】というところだろうが、社会的ステータスの差はどうしても、身なりや言動、自信といったものに滲み出る。僕には少し、場違いだった。
そういう愛憎入り混じるとでもいうべき記憶と、この本の同窓会はどうリンクするのか。怖いもの見たさで、結構楽しみである。
6月27日(木) この話が伝えたいこと。
同窓会という章は、数ページの話だった。そして僕が勝手に危惧していた内容は、特にどこにも見当たらなかった。
むしろ、企業勤め、会社経営、アスリート、どの仕事をしていようと、悩みは共通するというメタファーのための話だった。
「変化をどう捉えるか」
チーズが消えた話を通じて、僕はこれを学べるらしい。なるほど、すごく楽しみである。
6月28日(金) ネズミと小人が住むメイズ。
「チーズはどこへ消えた?」の舞台は、ある不思議な設定のある迷宮であった。そこでは2匹のネズミと2人の小人が、日々現れるチーズを求めて、迷宮内を走り回るという。
ネズミは直感と体力で、小人は論理的思考で、それぞれ迷路の攻略とチーズ探しを繰り返している。
誰が毎日それを置いているかもわからない。ただしチーズだけは、一定の傾向やルールに則って現れる。
・・・現状、話の展開は読めないが、さくさくと読める難度の英文なので、テンポよく進むのがとてもありがたい。
6月29日(土) ”チーズはどこに消えた?”
「ここに行けば、いつでもチーズにありつけるぜ」・・というやや高慢な感想を持ったのは、小人の方であった。パターン化された成功。これほど快適なことは無い。
一方、ネズミ側は、ある意味ドライであった。彼らは、あることに気付いていた。それは日に日に、気持ちチーズが小さくなっていたことだ。
そしてある日、急にチーズは消えた。とはいえ消えたのだから、探すだけ。ネズミはそう割り切って、さっさと別の場所へ、探索をしに移った。
怒ったのは小人だ。約束された成功が崩れ、憤懣やるかたなしという有様。「Who moved "MY" cheese?」というタイトルが、凄く言い得て妙だと思う。
―この後、別々に結論を出すに至ったネズミと小人がどうなるか。なんとなく透けて見える感じがするが、そういうバイアスは取っ払ったうえで、読み進めたいと思う。
6月30日(日) ”俺たちのチーズはどこに消えた?”
小人の対応はわかり易く”ダメ”なヤツだった。理不尽に怒り狂い、”選ばれたはずの”自分たちに不幸が訪れたことを認められない。
小人は協議を重ねるも、不平不満を口にするばかりで、解決策を閃くことができない。ビジョナリー・カンパニー3の凋落の特徴を完全にトレースしている。
一方、ネズミたちは再びチーズを探索する旅をしていた。苦労は実り、今度はなんと、これまで出現していたチーズより、はるかに多いそれにありつけたのだ。
既に対照的なこの2組の行動と思考。この寓話はどう展開していくのか。どこかで僕の想定をひっくり返すイベントは差し挟まれるのか。期待が止まらない。
では今週はこの辺で。