『基本問題』にさして魅力を感じない人は多い。
僕だってどちらかと言えばつまらないと感じることのが多いのだが、思うにその原因は、ざっくり2つある。
まず、自分の習熟度に対し、『基本』が圧倒的に簡単すぎる場合。例えば、僕が今更中1の英単語を嬉々として覚えるのは、無理があるのと同じだ。
こちらのケースは、結局それを習得しているということなので、問題ではない。
厄介なのはもう1つの方で、それは『勘違い』している場合だ。つまり、何の根拠も演習量も無いのに、『こんなんわかるし、できる』と自信を持っているケースのこと。
こちらの場合は、ちょっと難しい問題をポンと用意されれば、すぐに化けの皮が剥がされてボロボロになることが多い。
更にヘンなプライドが邪魔すれば、無理して応用問題からそれを習得しようと取り組み、大爆死して終了なんてケースも、残念だが何度も聞いたことがある。
―自身の経験や、こういう話を聞くにつけ、やはりどうしても思わされる。『基本をナメてるヤツの今後は、超暗いなぁ』と。
今日はその理由と、お節介だが対策を添えて、メモ書きとして残しておく。
簡単とは、大事であるということ。
カリキュラムを作成する側や、何かの技能を指導するコーチは、絶対にバカではないのだ。退屈に見える『基本』が必修なのは、ちゃんとした理由がある。
例えば、英文法を乱暴に分けていけば、結局は一般動詞かBe動詞の文しか存在しないと言われる。これらは中1どころか、英語を初めて学ぶ際に習う知識だ。
また、加減乗除は算数の基本だが、結局僕が知る限り、専門用語が増えても結局はどれかの操作を繰り返し答えを出すという意味では、大学受験まで同じである。
―ただ、個人的に一番わかりやすいのは、小学校から高校にかけての歴史の学習だと思う。
本当にふんわりと、歴史がどういう順で起きたかさえ知っていれば、その大枠はレベルがどれだけ上がろうと絶対に変わらないのだ。
これは漫画やゲームのエピソードを覚えるプロセスに似ている。
僕が好きなゲームで例えれば、最初はあのシーンから話が始まって、色々あって、荒川真斗と出会って・・。みたいな。
この本当に大事な要素(もとい伏線)が、小学校で習う歴史のレベルという具合である。
その知識に、『そういえば出頭前に牛丼喰ってたな』とか、『荒川の親父と飯食いに行くくだりがあったな』という補足を添えるのが、中学校の歴史のイメージだ。
さらにそれらに対して、一方、近江連合では・・といった別の視点の流れや、モブキャラのサブストーリー等を足していくのが、高校の歴史・世界史のイメージである。
つまり、『基本』の知識が無ければ、マジで定着しないし、一つ一つの語句もエピソードも、何の理由も伴わないことになる。空疎な知識ここに極まれり、だ。
簡単とはどうでもいいという意味ではなく、それだけ重要という意味を含んでいるのだ。
その知識の一切を無視するとは、料理の用語を一切学ばずレシピ集を読んで料理を学ぶようなものだ。なんつーか、気の毒である。
そんな悲しい話に突っ込まないよう、目を光らせるのをお勧めする。
少しでも楽しく基本を学ぶには?
―とはいえ、『基本』そのものがそこまで面白くないことは、僕だって認める。いくら大事とはいえ、野球で一番楽しい練習が素振りというアホは多分いないだろう。
この辺はある種の工夫が必要だ。参考がてら紹介するが、僕は以下の2つをかわるがわる試している。
①タイムアタック
一番使う方法は、『タイムアタック』だ。基本に当たる単元は、最初期ならまだしも、そればっかりに時間をかけても仕方がない。
例えば僕は今、経済学の勉強をやり直しているところだが、最初の5分間で、前回までにノートにまとめたところを見て、説明を思い出すというのを行っている。
タイムアタックは、さくっと集中モードに入れる、本当に優れたツールである。
これが英文法なら、出来る限りの空欄の答えを声に出しても良いし、数学なら、計算を何問解けるか、自分で自分に挑戦状を出しても良い。
オススメである。
②ゲームで学ぶ
ただ、それでもやっぱり飽きてくることはある。そうなったら、アプリを活用し、ゲーム感覚で出来る方法に変えるのが良い。
例えば、僕は単語帳に飽きてしまったので、毎朝起床後、以下のアプリを立ち上げて単語の学習をするという日課に変えた。
根性論で無理に学習を続けても、頭を使う飽き性のヤツには多分負ける。今はあらゆるツールがあるのだ。使わない手は無い。
どちらかの方法を駆使し、毎日の生活に『基本』の学習は入れ込もう。
―ということで、ヘンにカッコつけて爆死なんて人が減ることを願いつつ、大層なことを書いてみた。
かくいう僕も、過去に基本を怠り散々な目に遭ってきた人間である。基本の大切さそのものは、もしかしたら一度痛い目に遭わないとわからないのかもしれない。
でも、そうじゃない人も、多分いる。参考になればありがたし。
では今日はこの辺で。