私塾の集団授業であっても、"落ち着きがない"と思わされる生徒は居る。ビジネスとはいえ、来るものは拒まない校舎なので、そこは不思議ではない。
となれば、そういうときこそこちらは気を張らなければいけない場面なワケで。
例えば、『生徒制御はウチの仕事じゃねーし』と変な高慢ちきでノー対策だと、割と簡単にクラスが荒れる。
そうなった集団授業にわざわざくる生徒は居ない。問い合わせるご家庭は無い。風評とは本当にデリケートな話なのだ。
だが、診断の有無は関係なく、そういうレッテルが張られてしまう事態も絶対に避けたい。でなければ、その子が『悪』になってしまうからだ。
ということで、僕なりに色々と普遍的なやり方を探り続けている状態だ。手を打ってもあまり機能しないことが多いが、機能する方策もちょこちょこあるわけで。
今日はそれを書いておく。
時間制限。
一番手軽で効果が高いのがソレ。僕自身も終わりが見えない話が嫌いなので、例えば『説明は15分』『演習は10分』という風に、よくタイマーをセットしている。
次の電柱まで走ろうみたいな話ではないが、終わりをきちんと示しておくことは意外と大切で、結構効いてくれる。
尚、こちらが無制限に話を脱線させたり、間延びさせたりといったリスクを軽減させることもできるので、そういう意味でもオススメである。
全体に発問しない。
僕も最初の方はよくやっていたのだが、例えば『では、~の場合どうなると思う?』という風に全体に対して発問すると、簡単に荒れる。
大抵、パッと飛びつかれるからだ。指導しようにも、その子は別に悪いことをしたわけじゃないし、無視すれば、黙っている方が損をしている気持ちになる。
また、やはり途中に何かを挟まれると、授業という一つの大きな流れが途切れる。クセづいているなら矯正は大変だが、もしやっちゃいがちなら直した方がベター。
ちなみに僕は、『じゃあ○○に聞くわ。』という風に、名指ししてから発問という流れを意識的に行っている。
そうすれば、仮に口を挟まれても『○○に聞いたんだよ』とか、『後で聞くから待ってて』という風に、止めるための大義名分ができる。
ただしやり方がマズければ、『その子を怒るために餌を撒いてる』と解釈する生徒もいるので、この場合でもデリケートに考えた方が吉ではある。
指示は一度に一つだけ。
全体に話をしていると、それを自分のこととは思わない生徒はたまにいる。そういう時はどうするかというと、やはり逐一指摘してあげるしかない。
何度も言っているが、指示は一度に一つとしておかないと、やっぱり簡単に乱れていく。
ノートを出す。テキストを出す。テキストの○ページを開く。これらは全て別個の指示だ。同時に出すと、処理できない子はどうしてもいる。
ちなみにこれは、荒れたクラスを立て直した実例において、よく出るTipsの一つだと一応付記しておく。
終わりに。
他にも細かい話は色々とある。例えば、得意科目や分野は把握し、そこでは思い切り輝かせてあげるとか、そういうキラキラした手も、もちろん使う。
意外と生徒たちは寛容で、そういうタイプをスルーしたり、逆に面白がったりという場面もあるのだが、結果お金を頂いて提供するサービスがダメになるのは頂けない。
正直こういう画一化を図る指導そのものこそが、現在の教育制度の弱点なのだが・・・。まだ価値観や文化がカチカチなのが現状なので、ここはドライに割り切らねばならない。
まとめというより愚痴になったが、今日は手短にこの辺で。