アプリで測定したら、精神年齢は20歳でした。普通喜ぶべきなのに、少年の心を失ったような心持で、テンションは下がりました。
さて。読解力を高めたいというリクエストが連日押し寄せるのもあり、はてさてどうしたものかというのは、ずっと頭を抱えるとまでは言わずとも、考えてはいる。
そんな時、ふと大昔に読んだTOEICの勉強法にあった学習法を思い出した。
(※余談だけど、大学1年の頃これに書いてあったことを守ったら、初のTOEICで715点くらい取れたので、オススメです)
その学習法とは、【リテンション】である。英語で【保持】を表す言葉であり、簡単に言えば「書かれてある情報を、負荷をかけて記憶すること」かな、と。
この方法を使って学習すると、ワーキングメモリーの向上が狙える・・みたいな感じだったのだが、これをちょいと応用すると、国語の読解に役立つかも、と思いまして。
今日はその途中経過のお話です。
リテンション読解とは?
方法を簡単に言おう。まずは生徒に、初見の文章を渡す。(テキストのヤツでもいい)
そして、まずは段落1つ分を読ませるように指示を出すのだ。(小説はやりにくいのでまだ試してない)
その後、段落1つを読み終わったら、以下の質問をする。
「ざっくり、どんなことが書いてあったか、説明してちょ」
そして、それを聞いたうえで、拾い切れていない情報をアシストしたり、とんちんかんな読み間違いをしていたら解説したりする感じである。
―これがリテンションのすごくざっくりとした流れだ。
ただしくれぐれも、【暗唱】ではないことにお気をつけられたし。それはめちゃくちゃ難しいし、理解していなくてもできるからだ。
さて。この際の生徒の様子だが、「すごく大変そう」なのが目に見えてわかる。それくらい負荷が掛かっているということであり、トレーニングとしては上々かなと。
もちろんこちらの力量もある程度問われるが、試してみて損はない学習法である。
【上級版リテンション読解】について。
ただ、そんな初級者レベルで止まるのも面白くなかったので、さらにここからレベルを上げて実施してみた。
1段落ごとに読んでもらいながら、接続詞などをヒントにして、話の区切りが見えたと踏んだら、以下の質問をぶん投げてみた。
「じゃあ、1~3段落に何が書いてあったか、ざっくりと言ってみて。^^」
「じゃあ、今度は、4~5段落に何が書いてあったか、ざっくりと言ってみて。^^」
―こうなれば軽いパニックものだ。しかし段落というのは、話がまとまったら区切れるものなので、慣れてくればすごく自然にできてくる話でもある。
そして最後まで読み終わったら、当然、
「じゃあ、この文章の要約をまとめてざっくり喋ってみて。^^」
と尋ねてみた。まぁ、ボロボロでしたけど、それくらい負荷をかければそりゃ読解力は上がるよなと、強く思う。
こんな風に、こちらからの発問と、言わせての確認を連続させることで、ワーキングメモリーの向上と同時に、読解に対する慣れを素早く生めるのではと感じている。
ただし、段落ごとのまとめを授業で使うのなら、ほぼ確実に予習をしておく必要があり、かつ授業時のアドリブではまず対応しきれないと念押ししておく。
それくらい段落の関係性はデリケートなのだ。注意されたし。
終わりに。
ワーキングメモリーは、いわゆる学習障害系の困難とも深い関係があるとされているが、ぶっちゃけ専門用語だらけであり、最新情報は理解が難しいとしか言えない。
とはいえ、生まれ持った地頭の良さに近づくための、現状唯一の手段はこれを鍛えることなんてのも言われているくらいなので、大事な能力には違いない。
日頃から臆せず、論文を読むなり何なりと、頑張ってみようかなと思う。
では今日はこの辺で。