休日に仕事をしたくないから休日に仕事をしている珍現象中元です。
はい。もはや生活の一部であり、終わりまであとどれくらいかが良くも悪くも気にならなくなってきた。
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話も段々とマクロからミクロへと転じ、いよいよ【ビッグバン】という言葉も登場し始めたので、佳境だなとは思うのだが、さていかに。
ってことで今週も頑張って読んでいきましょう。
- 4月18日(月) あまりにもミクロな世界への旅
- 4月19日(火) 大事なのはエビデンスだろ
- 4月20日(水) 大事なのはエビデンスだからこそ
- 4月21日(木) 僕らには想像の及ばない世界
- 4月22日(金) 規格外の世界
- 4月23日(土) そして天文学へ
- 4月24日(日) 天才の共通点
4月18日(月) あまりにもミクロな世界への旅
原子とかそういう言葉を聞くと、化学基礎しか勉強してない自分にとっては、意味も分からず暗記させられた周期表が知識量の関の山である。
それぞれにどういう性質があるのかなど僕は未だにちんぷんかんぷんなのだが、それは100年以上前の人にとっても同じことだったらしい。
キュリー夫妻が研究していたラジウムという物質があるが、これは適切な対策をしていないと害があることは、なかなかグロい歴史によって証明されていることである。
しかし当時は、【エネルギーがあふれてくる魔法の物質!】とばかりに喧伝されていたという。今となっては恐ろしい限りだ。
ただそれを恐ろしいといえるようになったのは、多くの人の研究と犠牲があったからに他ならない。そのことは折に触れて、心に浮かべようと思わされた。
4月19日(火) 大事なのはエビデンスだろ
一番初めの頃に考えられていた原子のモデルは、さながらレーズンでぎちぎちのコッペパンのようなそれであった。
それを前提とすると、この装置を使ってこの方法を試せば、狙った結果が得られる。そんな風にして組み立てられた、ある実験があった。
その結果は・・・先ほどのようなモデルだとすれば、説明がつかない事象が確認されたのだ。ノイズとして切り捨てるには、あまりにもはっきりと矛盾している。
では、どうすればこの観測を矛盾なく説明できるのか?この過程で、さらに原子の理解は進み、新たな分野が切り開かれていくことになるのであった。
4月20日(水) 大事なのはエビデンスだからこそ
ラザフォードの理論とは、つまり僕らが普段学校で習ったり、SF作品などで目にする、核の周りを何かがふわふわ回っているあれのことである。
あまりにもミクロな話のため、例えば僕の全身はつまりこれの集合体だといわれても、まったくピンと来ない話である。
しかしこういう風なモデルを考えれば、先述の実験結果に表れた意味不明な挙動も、説明が可能になるということらしい。
だが大切なのは、理論と観測だ。一体どうすれば、それを証明することができるのか?つまり、観測するには、何をすればいいのか?
続いてはそれに乗り出した人の話へと変わっていくのである。
4月21日(木) 僕らには想像の及ばない世界
E=mc2という有名な式がある。ここに行きつくまでの論理や計算は非常に複雑で理解不能という感じなのだが、結論はとてもシンプルだ。(アインシュタインのヤツです)
これによれば、たとえ質量が非常に小さくても、そこに光速の二乗が掛かるため、放出されるエネルギーは非常に大きくなる、という話だという。
だからこそ、原子が分解してより小さなそれに変わる際、極めて小さな質量の減少が起こるのだが、それは同時に莫大なエネルギーへの変化を意味するのだという。
例として不適かもしれないが、原子爆弾の威力を考えると、その桁外れさはイメージしやすいかもしれない。
・・・宇宙の話はどこへ行ったのだろうか?明日の内容に期待しようっと。
4月22日(金) 規格外の世界
たとえわずかな質量であっても、エネルギーに転じれば、莫大なそれが生まれる。ではそういった反応を引き起こすには、何が必要なのだろうか。
その答えは、『極端な環境』。想像を絶する高温と圧力こそが、星の輝きそのものを生んでいるのだと、そう考えられたという。
ではそのすべてを満たす場所はあるのか?明確なのが一つある。そう、太陽だ。それを根拠に、もちろん仮説もいいとこなのだが、星の中の核融合を考えた人がいた。
その人はその論を打ち立てた後、片思い?の相手を、夜デートに誘ったようだ。その彼女は、「星ってきれいに光るわよね」みたいなことをつぶやいたらしい。
その研究者はあえて胸をそびやかせ、こう返したのだという。「僕は昨日から、それが輝く理由を知っているよ」
ーそれが響いたのかどうかはわからないが、後年二人は結婚することになったのだという。なんというか、粋だなと思った。
4月23日(土) そして天文学へ
核融合による莫大なエネルギーの発生。それこそが、星が夜空で瞬く理由。もちろんこれば、目で見て確認などできない、あくまで検証段階のアイデアだ。
しかし他にもあまたの科学者が追試を行い、結果「妥当」という結論が次々出てきたこともあり、定説としてこれが受け入れられるようになっていった。
このタイミングで、ついに天文学と原子が結びついた。宇宙を構成する原子の極端なバランス差を、この論点から説明ができそうだと期待されたためだ。
星が炉の役割を果たし、核融合が行われ、結果とんでもない量の水素が作られ続ける。その結果があの極端な比率なのだ。そんな風に。
そしてさらに同時期、ある著名な科学者が登場したことで、さらにこの結びつきが強く、そして加速していくことになるのであった。
4月24日(日) 天才の共通点
ジョージ・ガモフはロシア帝国生まれの科学者である。幼いことから好奇心が旺盛で、聖書の内容を"実験"し、そうはならないことを確認したエピソードからもわかる。
卓抜した好奇心と、実験を重ねたというエピソードは、天才といわれる人間を語る際に必ず出てくるといってもいい共通項だとさえ感じる。
実際に才能豊かな彼であったが、時代が順風満帆なキャリアを許さなかった。ロシアの崩壊からソ連の誕生を経て、彼は身の危険を感じ、脱出を決意する。
最初はカヌーで逃亡を目指したが、とん挫。その後は同じく科学者である妻とともに、国外の会議へ出席するという名目で脱出、そのままアメリカに落ち着くこととなる。
そんな彼は、かつて紹介したフリードマンの弟子であり、必然的にルメートルとも同じく、「宇宙の始まり」を研究する道を歩むこととなる。
そして彼こそが、今の世に広まるビッグバンモデルの提唱者となっていくのだが・・。
それはまた、次回以降のお話となる。
では今週はこの辺で。