人に良い飯をおごるのはやぶさかではない中元です。昨日は諭吉を三枚飛ばしました。
はい。いよいよこのルーティンも、10週目に突入だ。くそ多忙期と完全にぶつかっていたため、ペースが遅々としているのも遠因だが・・。
jukukoshinohibi.hatenadiary.com
とはいえ、僕のエセ天文学に関する知識もしっかりと増えているし、読んでて楽しいことには変わりがない。
そんなわけで、10週目も変わらず、エンジョイしてみましょう。
- 3月28日(月) あのひと登場
- 3月29日(火) 神は二物を与えないのか
- 3月30日(水) やっほー!
- 3月31日(木) 夢中の代償
- 4月1日(金) 決着
- 4月2日(土) 決着からの挑戦
- 4月3日(日) 宇宙からの贈り物
3月28日(月) あのひと登場
有名な【天文学者】を浮かべてほしいと言われれば、一体誰を想像するだろうか。たぶん、出てこない人が圧倒的多数だと思う。
マニアックな人でも、例えばガウスとかガリレオとか、トンボーとかグッドリックとか、そんなものではなかろうか。
でもその中でも一番の知名度となればだれなのか?もちろん異論はあるが、僕はエドウィン・ハッブルがその人だと考えている。
なかなか本文に登場せずやきもきしていたが、遂に今日、彼の名が登場した。明日以降の楽しみが増えた瞬間であった。(つまりほぼ読めてない)
3月29日(火) 神は二物を与えないのか
ハッブルは最初から天文学者を志していたようだが、父親の意向により、法律を専攻したり、保険の営業マンをしたりしていたこともあるという。
学業も優秀で、イギリスの大学への留学も勝ち取っている。ちなみにそこでイギリス流のふるまいを積極的に取り入れて、結果冷笑されることにもなっちゃうのだが。
さて。留学中も彼は法律の専攻を強制されたのだが、その生活は突如、父親の死という形で終焉することになる。
遺された家族のために彼は必死で働き、もう大丈夫というところまで経済的基盤を安定させて、突如として彼に道が開けたのであった。
そう、「天文学者になる」という夢を、遂に堂々と、誰にも邪魔されず、追いかけられるようになった瞬間であった。
3月30日(水) やっほー!
今までの法律の勉強という回り道を全力で取り戻すべく、ハッブルは夢に邁進することを決意した。しかし、時流はまだ、彼にそうすることを許さず、であった。
当時アメリカは第一次世界大戦への参戦を表明した折であり、陸上戦へのそれこそなかったものの、ハッブルもそれに関わる作業に召集されることとなる。
それに数ヶ月費やした後、彼は天文台に職を得て、遂に夜空を覗き見ることができるようになったのだ。
パイプをふかし、コートを着て、イギリス式の感嘆表現で喜びや驚きを発する彼は、真っ暗な夜空とは対照的な存在であったという。
もちろんそんなイギリスかぶれでエセ紳士的とも取れるスタイルに良くない顔をする人もいたのだが、夢中に勝るメンタル状態って無いよなと、つくづく思わされる。
3月31日(木) 夢中の代償
天文台での観測は、当事者としては心躍る時間に違いないのだが、冷静に言葉にすると、非常に危険で辛い時間にも聞こえてくるから不思議だ。
山でキャンプしたことがある人ならわかるだろうが、山頂付近は夜になるととんでもなく冷える。そして天文台は、やはり基本山頂にある。
「ぢっとし過ぎると、まつ毛とか涙とか凍るから注意」みたいな喚起も出回るくらい、冗談とリアルが逆転した現象が起こるようだ。
そして見つめるのは、遥か彼方という言葉でも全く足りないくらい遠くにある、小さな小さな光の点だ。
僕なら数日で心を病むのではなかろうか。そんなことを思った。
4月1日(金) 決着
ある日ハッブルは、新しい星雲と思われるものを観測した。それが既知のものか未知のものか確かめるべく、彼は過去のデータを調べることになる。
すると、どうやらそれは未知のものであると判明した。それだけじゃない。なんとその中に、セファイドがあることも発見したのだ。
これが意味するものは何か?それは、全ての星は天の川銀河内にあるのか、それともその外側にも別の銀河系が存在するのか、偉大な論争に決着がつけられるということだ。
そしてハッブルは、慎重に何度も用心を重ねて、そのセファイドの周期を計算した。そして出された結果は、天の川銀河よりも遥か彼方にそれはある、ということだった。
それは星雲ではなく、小さく見えた別の銀河系だったのだ。もちろんまだ論争は続くのだが、ハッブルにとって最も偉大な発見がなされた、まさにその瞬間であった。
4月2日(土) 決着からの挑戦
ハッブルの発見により大打撃を受けたのは、「天の川の中に全てが収まっている」と唱えていたグループの人たちだ。当然、その観測結果を攻撃することとなる。
例えば、「いやいや、そんな遠くにあるにしては、基準となる星が明るすぎるだろ!」というものもそうだ。これはこれで、至極納得。
しかし、超新星爆発という未知の現象のせいで、その当時では説明が付かない光度になっていたという説明が、後年なされることになった。
あと、「宇宙の中に、他の銀河系があるってんなら、全方向にないのはおかしいだろ!」という反論もあった。実際、アンドロメダ以外、銀河は無いように思えた。
しかしそれは、単に観測の限界がその辺だったという話のようで、後年やっぱり、あちこちで銀河が発見されるに至っている。(今では2兆個あるという話らしい)
こうしてある種、論争にケリをつける形になったハッブル。しかし彼の発見はこれに留まらず、それはついに、新たな大論争を引き起こすトリガーとなるのであった。
4月3日(日) 宇宙からの贈り物
人間の知見が及ぶ限界はどこにあるのか?ある人は、それを「宇宙に瞬く天体の構成物質は永遠にわかるまい」という具合で表現した。
しかしその人が没して2年も経たず、それすらもわかるようになり始めたというのだから、かがくのちからってすげー、である。
それは、光の波長を分析することで得られる。例えば、炎は大抵オレンジ色だが、白熱灯は白い。これは温度の違いから生じているそうだ。
そんな具合に、ガスコンロの火に塩をぱらぱらとふりまいたら特徴的な光を発するように、元素は特定の波長の光を、高温で発すると気付いた人がいたのだ。
あの物質を燃やせばあの色、別の物質を燃やせば別の色、という風に。そしてそれをパターン化しておけば、星の光すらも分析が可能になる。
次は宇宙から届く光から、さらにその姿を紐解くフェーズに移っていくのであった。
ってことで今週はこの辺で。