とあるゲームの最後の戦闘で、マジで心を揺さぶられ泣きました。日陰者の健気さに乾杯。陰ひなたに咲く中元です。
はい。何度も記事にしている通り、そろそろ英検対策の授業が本格化してきた。かつ、僕にお鉢が回ってくる授業として、長文読解のそれが増え始めた。忙しい。
そうやって授業を何度も繰り返していくと、生徒がどこでどう読み違えて長文問題の点をぽこぽこ落とすのか、嫌でも共通点が浮き彫りになってくる。
もちろん単語を知らなさすぎるとか、そもそも生まれ持った何かによって苦手というケースもあるのだが、今回はちょっと割愛しよう。
それ以外にも、特に得意とする人からすれば意外過ぎる盲点は山ほどある。今日はそれを備忘録がてら、まとめておく。
問題・本文を最後まで読まない。
「問題を最後まで読まない」というケースは、実は指摘されるまで気付かないことが結構多い。得意な人が腰を抜かす、最たる盲点の一つかもしれない。
ここで言う”最後まで読まない”の意味だが、要するに長文であれば段落の最後まで読まずに解いたり、会話文の最後のセリフを飛ばして解いたり、そういうことだ。
さらに、英検準2級から顕著なのだが、不正解の選択肢が不正解である理由が、最後の2単語だけが本文と矛盾するという鬼のひっかけも登場する。
そして厄介なのだが、「最後まで読め!」と声掛けするだけでは、ここはなかなか直らない。もっとメンタルに刷り込む必要がある。
だから僕は、最後まで読まずに解答して間違えた場合は、かなり詰めて質問しまくるようにしている。
「ここが違う理由は?」「合ってると思った根拠はどの記述?」「そもそもこの部分、読んだ?」という風に。
心を鬼にして・・というわけではないが、「泣かせてもええわ」というくらい割り切って、ゴリゴリに詰めている。ただし、読み飛ばして間違えた場合に限るのだが。
最後まで読まずに解けるという天才もいるが、天才の真似をして間違えるのは愚かな行為である。
この選択肢は合っているか、間違っているか?全てきちんと検証することをクセ付けないと、いつまで経っても長文でしくじり続けることになるので気を付けよう。
本文から全く同じ記述を探してしまう。
これは最近気づいたパターンだが、これを念頭に置いて他の生徒に確認すると、結構この思い違いをしている子は多かった。
それは、【本文の内容に合致するものを選びなさい】という問題の意味を、【本文に書いてあるものを選びなさい】という意味に勘違いしている、というものだ。
例えば、本文の記述に、こんなのがあったとする。
メロスは激怒した。必ず、かの
邪智暴虐 の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此 のシラクスの市にやって来た。メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と二人暮しだ。
―そして、選択肢に、以下の2つが並んでいたとする。本文の内容に合致する方は、どちらだろうか?
1・メロスは、邪知暴虐の王が自分の村に来たため、激怒した。
2・悪政を働く支配者に、メロスは憤怒の気持ちを抱いた。
お分かりだろう。【2】だ。しかしこれについて、【1】のような選択肢を選ぶ生徒は、非常に多い。そして、彼ら彼女らの言い分を聞くと、こんなのが多い。
「いや、本文におんなじ言葉が書いてあったから・・・・」
てな具合。内容ではなく、単語を読んで同じものが書いてあれば、意味も同じなのだと錯覚してしまうのだ。
これは人から指摘されないと気づけないタイプの思考の1つであり、教える側としても結構抜けがちな点でもある。
今一度、英国が苦手な生徒がこの思考法を使っていないか、確認してみてはどうだろうか。
代名詞を軽視する。
これはメール問題系でよくあるのだが、代名詞を軽視していると、恐らく答えにたどり着くのは至難の業となる。
例えばメールを書いた人(≒fromの人)は、文中だと【I,my,me,mine】と表記されるし、メールを受け取った人(≒toの人)は、文中だと【you,your,you,yours】と表記される。
これを知らないと、「どこにもおらん!!!」と思えてくるので、解くのが難しくなるというワケ。
代名詞を軽視する事なかれ。もちろん説明文のセクションや、空所補充のところでもこの視点はかなり大切になるのだが、ニッチになりすぎるのでこの辺にしておく。
終わりに。:丁寧に、ひとつずつ。
ここに挙げたこと以外にもいろいろと弱点なり原因なりはあるのだが、そこから先は普遍性がなくなっていくので割愛。
結局は、生徒やお子さんをいかに観察するかが大事だし、弱点がわかったらどうアプローチするのが正解なのか、その知識のストックを蓄え続けることが要なのだ。
ちなみに読解力とかその辺については、結構研究論文がそろっているので、そちらを読み漁るのも面白いと思う。
なにかの一助になれば嬉しい。
では今日はこの辺で。