ヘンなことを言っているとしか思えないタイトルだが、不安傾向が強い僕が心掛けるようにしてから、だいぶ心が安定するようになった考え方である。
今は受験のハイシーズンだ。まだ本番になっていないのに、これまでのテストの成績や、当人に抱く感情から、受かるか落ちるか、すごく心が動揺しがちになる。
こういう絶対に予測できない事柄に対する考え事は、ある意味どんどん巨大化していく磁石のようなものだ。
未完了のタスク、過去の黒歴史、未来のネガティブなどを次々と引き寄せて、はた迷惑な塊魂みたいなことをやらかす。
結果、心が圧迫されて、今のこのとき、つまり現在という時間軸を眺めるのが難しくなる。そして何より、どんどん心が疲弊していく。
だから放置することはマズいのだ。特に矢継ぎ早にあらゆるストレスを受け止めがちな感情労働に従事している場合はなおのこと、である。
そんな折に僕がやっているのが、表題通りのこと。考えてもわかりっこないことは、時間を決めて考え抜く。
今日はそんなお話である。
悩みを受け流すのも大事だけど・・。
よく悩みについては、まともに受け止めず、徹底してスルーするスキルが大事だと言われる。これについては、僕もそう思う。
しかしこれには、ある程度の経験と練習が必要だと思う。さながらインスタライブを行う配信者のような場数は、最低条件だと思うのだ。
実際、自分の中で折り合いがついた悩みについては、同じ質問には同じ回答を即答するように、即スルーすることが今の僕にもできる。
例えば僕は昔、身長が170㎝に若干届かないことをすごく悩んでいた時期がある。だから通販でヘンなサプリを買ったことも、白状すれば、ある。
ただ今は、それについて思い悩むことは一瞬たりとも無い。なんというかいつの間にか、それって自分にとってはどうでもいいステータスだと、急に冷めた感じだ。
この例を逆に考えれば、自分にとって折り合いがついていない悩みをスルーすることは、本当に困難だという話に結びつく。
いつまでたっても消えない悩みとか不安は、実は一度も本腰を据えてそれを考えたことが無いことのサインなのではないか。
色々な人の言葉を読んだり聞いたりする内にそう思うようになったので、実際に敢えてがっぷり四つで向き合ってみた。すると、色々と霧が晴れるのを感じた。
一度自分なりに答えを出せば、その後に受け流すのは容易になる。集中的に練習をしてコツを掴めば、その敵に対して苦手意識が無くなるのと似ている。
そしてもう1つわかったのだが、大抵は10分も15分も、本腰を入れて考えることは難しいというものだ。
「俺は今悩んでいる」ことを自覚しても、冷静にそれを考えてみれば、多分最長で20分くらいしか連続では悩んでいない。
その代わり、断続的にその塊を繰り返している。悩みの本質はそんな感じではないかと気が付いたのだ。
答えが出せないまま何度も反芻するから、結果として悩みが膨らんでいく。それを打破するには、やはり本腰を向けて向き合うしかない、ということなのだろう。
ちなみにここでいう【本腰】についても、自分の中で体系化できている部分がある。せっかくなのでシェアすると、こんな感じだ。
① 悩みをまずは言語化する
例:生徒が受験を突破するか気が気でない
② その悩みを一言のジャンルになるまで分解する
例:将来の不確定事項に関する不安
③ そのジャンルに関する、他の人の言葉や哲学、仏教の概念を読む
という感じだ。ここまででざっくり10分程度なのだが、この時点ではっきり言うと、いい意味で飽きてくる。
そして今後同じ悩みが立ち込めたときも、「はいはい」とどこか冷静にあしらえるようになっている。
メンタルの柔軟性は、この繰り返しで醸成されていくのかなと、そんなことを考えている。
特にこの業界に携わっていて、胃に穴が空きそうな日々を送っている方々は、ぜひとも試してみたいメンタルハックだと思う。
では今日はこの辺で。