精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

コミュ力の”秀才”の方法論を真似したらめっちゃ良かった件について。

コミュ力という言葉がある。僕はこの言葉自体は愛憎入り混じるというか、”ある”側の人が、”無い”側の人にマウントを取る際に振りかざす言葉という印象を持っていた。

 

しかしこの言葉の解像度が上がっていく内に、むしろこの言葉から逃げず、総合力としてこれを高めていかなければならないという決意に至りつつもある。

 

思うに、コミュ力は結構奥が深い。だから不十分な言語化で他者にあれこれ言うと、本当に理解している人から強烈なカウンターを食らう類のフレーズだと思っている。

 

まずはその定義というか、その私見から書いてって、その後でタイトルの話を回収していこうと思う。では以下本題である。

 

 

コミュ力を分解して考え直す。


例えば「彼はコミュ力がある」という評価を考える。これは素直に、何の疑問も無く受け止めてしまいそうになるが、ちょっと立ち止まると色々と雑である。

 

これは「大谷翔平は野球が上手だ」という評価と全く同じ構図をしていると言える。ここにはまだまだ、「具体的に?」という問いをぶつけることが可能なのだ。

 

実際、「野球の上手さ」と一口に言っても、その技能は多岐にわたるパワプロ一つとっても、肩力・走力・守備力・パワー、といった風に、ステータスは細分化される。

 

ということでChatGPTにこの問いをまるっと投げてみた。すると、思わず膝を打つような回答が返ってきた。

 

コミュ力(コミュニケーション力)」は、確かに曖昧な概念として使われがちですが、細かく分解すると、いくつかの具体的なスキルや要素に分けることができます。これらを野球の例えに沿って考えると、各スキルはコミュニケーションの「守備」「走塁」「打撃」などに対応するようなものです。

 

### 1. **傾聴力(守備)**
   - 相手の話をしっかりと聞き、内容を理解し、相手の意図を汲み取るスキルです。単に「聞く」だけでなく、相手の表情や態度から非言語的なメッセージも読み取る力が含まれます。
   - **具体例:** 質問や感想を交えつつ、相手が話しやすい雰囲気を作る。

 

### 2. **表現力(打撃)**
   - 自分の考えや感情を分かりやすく、効果的に伝える能力です。言葉の選び方や話すトーン、ジェスチャーなどがこれに含まれます。相手に応じた表現を使い分ける柔軟さも重要です。
   - **具体例:** 専門的な内容を一般の人にも分かりやすく伝える。

 

### 3. **共感力(走塁)**
   - 相手の感情や立場に共感し、それに応じた対応をする能力です。相手に「理解されている」と感じさせることで、信頼関係が生まれます。
   - **具体例:** 相手が悩んでいる時に、解決策よりもまず感情に寄り添う。

 

### 4. **質問力(バントや小技)**
   - 効果的な質問を通じて、相手の思考や感情を引き出すスキルです。オープンな質問とクローズドな質問を使い分ける力が重要です。
   - **具体例:** 会話の中で、相手の話を深掘りするような質問を投げかける。

 

### 5. **アサーション(強さと柔軟さのバランス)**
   - 自分の意見を押し付けず、かつ相手の意見にも譲らないバランスの取れた主張の仕方。自己主張と他者への配慮を両立させる力です。
   - **具体例:** 会議で自分の考えを明確に示しつつ、他の意見にも耳を傾ける。

 

### 6. **非言語コミュニケーション力(フィールディング)**
   - 言葉以外の要素、例えばジェスチャー、表情、視線、姿勢などを使ったコミュニケーションです。これにより、言葉にしにくい感情や意図を伝えることができます。
   - **具体例:** 話す際にアイコンタクトをしっかり取り、適度な笑顔で相手に安心感を与える。

 

### 7. **調整力(チームプレー)**
   - 複数の人の意見や立場をまとめたり、対立を解消するために調整を行うスキルです。折衷案を出したり、全員が納得できる解決策を見つける力が求められます。
   - **具体例:** 複数のメンバーの意見を整理し、最適な解決策を提示する。

 

### 8. **適応力(柔軟な守備)**
   - 相手や状況に応じて、自分のコミュニケーションスタイルを変えられる能力です。フォーマルな場とカジュアルな場での言葉遣いや態度を適切に使い分けることが重要です。
   - **具体例:** 友人との雑談と、上司との会話で話し方を変える。

 

### 9. **リーダーシップ(チームのキャプテン)**
   - 他者を引っ張り、全体をまとめる力です。単に指示を出すだけでなく、チームの雰囲気作りや他者の意欲を引き出すことが求められます。
   - **具体例:** チームミーティングで積極的に議論をリードしつつ、メンバーの意見を引き出す。

 

### 10. **フィードバック力(ピッチング)**
   - 相手の行動や言葉に対して建設的なフィードバックを提供するスキルです。肯定的な点を伝えつつ、改善点も丁寧に指摘します。
   - **具体例:** 後輩に「ここは良かったけど、次回はこの部分を工夫してみよう」と具体的にアドバイスする。

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これらの要素を組み合わせて「コミュ力」と呼ぶことができます。それぞれのスキルが発揮される場面は異なりますが、全体的なコミュニケーション力を高めるためには、これらのスキルをバランスよく育てることが重要です。

 

こう考えれば、べらべらと喋り続けるだけのヤツをコミュ力があると評するのは無理があると解る。物静かでも傾聴する人を暗いとだけ評するのに無理があるのと同じだ。

 

コミュ力はやはり総合力の話だ。これ自体は全く何の疑問も僕は持たない。だが同時に、新たな問いが立ち上ってきたのを感じる。

 

それは、「では何から始めたらいいのか?」というものだ。野球がうまくなりたいとして、何から始めればいいか、意外とパッと思いつくのが難しいのに似ている。

 

実はこここそ、タイトルに繋がる話になってくるのである。てことで焦らすのもなんか違うので、さっさと続けていこう。

 

「相手に興味を持つこと。少なくとも、調べてから臨むこと。」

ameblo.jp

 

コミュ力がある」と、眼力がある人から評される方々には、共通点があると感じる。それは、その場にいる相手のことをきちんと調べているというものだ。

 

やや極端な例になるが、対談相手の作品・動画・ブログをくまなくチェックし、情報を頭に入れるのみならず、自分が疑問に思った部分を質問として打っていく

 

もちろんこれは芸能人向けの話なのだが、相手のことを”事前に”知っておこうという努力は、一般人だろうが頑張れば普通にできる。

 

実際僕も、これから成人した教え子と飲み会に行くのだが、これを真似して彼らの大学・学部・理念・部活等を一通り調べて、メモに起こしてみた

 

すると、「これ聞いてみたいな」という質問が、ポコポコと出てくることを実感したのだ。情報と情報が繋がると問いが出てくるというのは、すごく面白い現象だ。

 

正直、相手に相手のことを話させれば、絶対にスベらない。ヘンに練ったエピソードトークを披歴するより、盛り上げという意味では、よっぽど安全策なのである。

 

そしてこれはニワトリタマゴな話なのだが、相手との会話を盛り上げるためには「質問をしよう」と、あちこちでよく言われる

 

しかし思うに、「質問をするためには、相手のプロフィールが必要」だ。特に僕みたいな瞬発力・適応力に乏しい人間からすれば、それは自明なのである。

 

それゆえ、情報を一切得られない相手には、質問を投げつつ、プロフィールを把握し、また関連する問いを渡すという職人技が求められる。だから難しいのだ。

 

それを避ける術があるなら、そうするに越したことは無い。塾講師が授業をする前に、一定量の予習をするのは当然の話だが、実はそれと同じなのだと、今気付いた。

 

天才が披露する”完成形”だけを見て、努力自体を勘違いしたり否定したりすることなかれ。結局はそういう教えなのではないかと、勝手に納得している今日この頃だ。

 

では今日はこの辺で。

 

 

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