精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

昨日の【中3英語・分詞】の授業が生徒にハマったので、ここに再現してみる。

昨日は中3英語の授業があり、そこで【分詞】の授業を実施した。

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普段自分がどんな教え方をしているかなんて、恥ずかしいから書いてこなかったが・・・。

 

昨日の授業は、何か知らないけど生徒側からの反応がすごくよかった。それこそ不思議な程に気分が良いくらいに。あやしうこそものぐるほしけれ。

 

だから今日は、あくまで【分析】を目的として、昨日の授業で何をしたかを出来る限り再現してみたいと思う。

 

 

導入の下ごしらえ。

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まずは【分詞】を完全に放置して、『形容詞(節)の乱暴な確認』からスタートした。

 

例えば、『1匹のかわいいネコ』って言ってみ、と発問すると、大体もれなく

 

A cute cat

 

とはいえる。で、その後に追撃。どんなネコかを説明している部分って、英語でいうとどこ?』と聞いてみた。すると、『cute』とも言える。(Aは別に説明じゃないのに注意)

 

ホントは少し違うらしいのだが、

 

一語で名詞を説明する場合は、原則、説明する語句の直前(左)に置く

 

というのをまずここで確認しておきたかったのだ。

 

で、次。

 

崖の上のポニョを英語にすると、多分こうなるんよねと言いながら、以下のフレーズを板書した。(合ってるかは知らない)

 

Ponyo on the cliff

 

この後で、『【ポニョ】を説明している部分を日本語で言ってみ?』と発問。少し悩むも、『崖の上の』というのは言わせれた。

 

で、トドメ。『じゃ、【崖の上の】って、この英文とどの部分?』と聞く。すると、『on the cliff』は言えるわけで。

 

―これを踏まえて、二単語以上で名詞を説明する場合は、原則、説明する語句の直後(右)に置くというのも、ここで確認しといた。

 

※得意なヤツに向けて、『大体説明する部分に前置詞がおるときは右や』という少し突っ込んだことも、一応話しておいた。

 

そして最後の仕上げってことで、崖の上のポニョは面白いです。』という英文を言わせて確認した。

 

何とか一番苦手なヤツにも、

 

Ponyo on the cliff is interesting

 

と言わせることに成功。ちょっと一安心である。(これがなぜ大事かは、完全に話が反れるので保留)

 

―でこっから、いよいよ【分詞】の説明に入っていく。

 

僕は【過去分詞】って名前が嫌いなんですよね。

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はい。【分詞】に入る前に、『そもそも君らは、それ自体は確実に習っているぞ』とジャブを打った。

 

まぁ、現在進行形と受動態で習うアイツらですね。それを伝えた上で、以下のを板書。

 

現在分詞 -ing 『~している』

 

過去分詞 例)takenとか 『~される/た』

 

―その後で、自分なりの爆弾を投下。

 

『俺は、過去分詞って名前が大嫌いなんだよね』

 

ちなみに、これは本心。見事に生徒が引いていた。

 

理由は簡単で、過去分詞は用法的に、過去ではなく『受動か完了』のニュアンスで使うものだからだ。

 

※完了のニュアンスは、意外と高校生でも知らない。だから平気で【Don't leave the door opening.】って書いたりする。

 

さてさて。【分詞】の下ごしらえはこんな風にして終了。いよいよメイン指導に入る。

 

まず、以下の2つの日本語を、絵に描くよう伝えた。

 

①その走っている少年

 

②割られた窓

 

 ―するとそれぞれ、ざっくり以下の写真みたいな絵が描かれていた。

 

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これで色々といっちょ上がりだ。

 

『イメージにしたらわかりやすいよね?例えば【その走っている少年】というフレーズ、-ingと過去分詞、どっちを使いそう?』

 

するとまぁ、-ingっぽいとはいえる。だって、『~している感』がありますから

 

後はもう畳みかけるように説明。

 

『走っているとは【running】だよね?一単語じゃん?じゃぁ、名詞の左、右、どっち?

 

―そして綺麗に全員が左という。感動。

 

後はちょいと訳を足して、以下の文を全員に書かせて、導入は終了。

 

その走っている少年はTomです。

 

The running boy is Tom.

 

―尚、もう一方のが、実は説明が難しい。だが、絵に描かせたので割とラク

 

『この中で、【窓が今まさに、誰の力も借りずパリパリと割れている様】を想像したヤツは居るか?』

 

はい、見事にゼロ『誰かに割られたから割れた』んだし、『既に割れ終わっている状態』だから。(細かい部分は分からなくてOK)

 

となれば、過去分詞を使うのは至極当然と納得してもらえる。だから、現在分詞と同じノリで説明すれば、以下の文まではするすると作れた。

 

その割られた窓は高かった。

 

The broken window was expensive.

 

ってことで、ただしここまではレベル5の内1.5と伝え、生徒を軽く絶望させてから次へと進んだ。

 

『名詞/~している、~される(た)/どこを?誰と?誰に?』

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次はいきなり訳からスタート。(意味不明だが文法の説明のため、ということで)

 

公園を走っている少年はBobです。

 

僕はTimに割られた窓を知っています。

 

これができるかどうかが、中学の分詞の出来を分けると僕は強く感じている。だから、まず必要なのはその感覚だ。

 

だからしばらくは質問攻めだ。

 

Q:まず、Bobとはどんな少年?

 

A: 公園を走っている少年!

 

Q: 『公園を走っている』って、一単語でイケる?

 

A: 無理!

 

Q: そういう時は、説明する語句の左?右?

 

A: 右!

 

Q:  じゃあ、もうあと一息!

 

『少年/~している/どこを?』の順で、英語にしてって。

 

A: The boy/ running/ in the park !

 

Q: お見事!じゃあ、後はちょい足し。

 

『公園を走っている少年はBobです。』を英語でどうぞ!

 

A: The boy running in the park is Bob.

 

―はい、おめでとう!仕上がりました!

 

 

 

・・・・・・一方、過去分詞だと、やりとりはこんな感じになる。↓

 

Q:まず、どんな窓?

 

A: Timに割られた窓!

 

Q: 『Timに割られた窓』って、一単語でイケる?

 

A: 無理!

 

Q: そういう時は、説明する語句の左?右?

 

A: 右!

 

Q:  じゃあ、もうあと一息!

 

『窓/~された/誰に?』の順で、英語にしてって。

 

A: The window/ broken/ by Tim !

 

Q: お見事!じゃあ、後はちょい足し。

 

『僕はTimに割られた窓を知っています。』を英語でどうぞ!

 

A: I know the window broken by Tim.

 

―はい、おめでとう!こっちも仕上がりました!

 

ただし、ここまでで35分くらい使ってしまったので、問題集に手は付けられなかった。

 

そのため、来週ダイジェスト版の授業の後、演習をメインにした時間は取る必要がある。それを差し引いても、有意義だったとは感じるけどもネ。

 

・・・・こういうのを『スモールステップ方式』とか、『スパイラル学習法』というそうだが、結構これって普遍的な指導法なのかなと思ったり。

 

やはりというか、既知の知識を結び付ける感覚があると、生徒としては気分が良いらしい。

 

指導の参考になれば嬉しい。では今日はこの辺で。

 

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