ヨイネムリというサプリを久しぶりに飲んだら、赤ちゃんの如く爆睡できて気持ちのいい中元です。
はい。最近ついつい、似たような悩みを持つ方のコメントを読みたくて、例えば「上が詰まっている」といった言葉で検索をかけてしまう。
そうすると、やはり似たような状況を吐露する人は、ネットの世界でそこら中にいることがわかる。自分だけじゃないんだと、少し安心する気持ちにもなる。
だが同時に、同じくらい存在するのが、いわば「説教係」とでも言うべき方々であり、その人たちは判を押したように、似たような解答をその人たちに与えている。
その内容とは、ざっくり言えば「言い訳するな」である。不平や不満を抱くのは、お前の努力不足なんだから、ぐちぐち言うな!という風に。
あるいは、そんな性根だとどこに行っても失敗するから自分を見つめ直せ、という風に。一体何を成し遂げてきたどなたからのコメントなのか、少し気になる。
だが確かに、その説教が的を射ているケースも少なくないだろうし、僕自身、今僕が抱いている不平や不満について、僕自身の甘えに起因する部分も少なからずあると思う。
―ただここで目線を変えると、少し気付くところがある。【言い訳】と【分析】の区別って、意外と難しくなかろうか。とりあえず僕は、即答できない。
例えば、「個別授業の需要が高まっているからか、集団授業の集客が難しくなっている」という文言は、【言い訳】なのか、【分析】なのか。
ここの区別を、僕は知りたい。
ということで、それに関して色々と自分なりに調べて、仮説を作ってみることにした。今日はそんなお話である。
まずはやはり、言葉の意味から考えてみたい。
こういうときは、やはり辞書を引くところからだ。まずは【言い訳】という言葉について調べてみると、こう書かれている。
都合の悪いことや過失などをとりつくろうための説明をすること。
―まぁ想像の通りだが、語意からそもそも、ネガティブな意味合いを帯びている。自分の責任を回避するための詭弁とでも言いたげな意味合いを、そこから感じ取れる。
尚、英語だと【Excuse】が類語として紹介されており、そちらを英英辞書で引くとこう書かれていた。
a reason, either true or invented, that you give to explain or defend your behaviour
(作り話だろうと実話だろうと、自身の行動について説明したり弁護したりするためにこさえる理由・原因)
―なるほど、こちらだとより一層、「自己弁護」の意味合いが感じ取れる。
【言い訳】とはやはり、そこに「俺は悪くない」というメタを感じるからこそ、あそこまで嫌われる物言いになっているのだと言える。
・・・では一方、【分析】はどうだろうか。こちらも辞書で、語意を調べてみた。
複雑な事柄を一つ一つの要素や性質に分けること。
分かっていたことだが、ここからは何の【言い訳】感も漂ってこない。ただ事実を客観的に見つめ、構成要素に切り分けた、その1つ1つ、という感じがする。
数学の文章題を解く際に、まずは問題文から式を作っていくようなものだろうか。難解なものを難解なまま考えず、細かく区切ることは勉強に欠かせないスキルである。
さて。センター頻出単語だが、【分析】を英語で言うと、【analysis】となる。これを英英辞書で引くと、こんな意味だと紹介されていた。
the detailed study or examination of something in order to understand more about it; the result of the study
(対象についてより深く理解するために行われる、詳細な研究や調査。あるいは、研究の結果)
やはり【言い訳】感は1㎜も感じられないし、もっというと感情すらこの説明からは感じ取れない。徹底して客観的に見つめること、という感じが強い。
では一旦、この二語について、辞書の定義をまとめておさらいしておこう。
言い訳(Excuse)
➡自己弁護のために行われる、真偽不明の説明
分析(Alalysis)
➡対象や事象を深く理解するために行う、客観的な観察。及び出来事を細かく切り分けていくこと。
・・う~む、辞書の意味だと全然違うのだが、具体的な例で考えると、なぜあそこまで似通うのだろうか。問いが問いを呼ぶループに入ってしまったなぁ。
こういうときは、他の方々はこの差異をどう捉えているかという言葉を読み込むのが良いと、観察力の鍛え方に書かれていたな。今回もそれに従おう。
ということで続いては、この二語の違いを、具体例を基に、【分析】していくこととしよう。
何をもって人は【言い訳】と感じるか。
「言い訳 分析 違い」と検索してみたが、そこに引っかかる人は少数派らしく、特にサイトが出てこなかった。だから少し言葉を変えることにしよう。
「言い訳 説明 違い」とGoogleで検索してみたら、大量のサイトが表示された。みな、これの被害者で、苦しんでいるようだ。
それらを一気に開いて、ザッピングする。そして共通する説明や意見に、何ともいえないやるせなさを抱いた。
一番多かったのは、「その違いは相手が判断すること」だとあった。つまり、自分の心掛けでどうこうすることは、不可能に等しい、という。
例えば学校で地毛が茶色っぽい生徒に、「髪を染めるな!」と怒鳴る先生に対し、「いや、地毛なんですけど・・」と伝えるのは、言い訳なのか、説明なのか。
論理的に考えれば、どうにもならない事情であるため、これは正当な説明だ。だがほとんどの場合、口ごたえと解釈されて、より怒られる未来が待っているだけだろう。
話が通じる相手は、説明と解釈する。通じない相手は、言い訳と解釈する。それだけなようだ。つまり分析か言い訳かを隔てるものも、同じこと。
相手がそう思ったら、そう。
なんかガッカリだが、でもま、人間そんなもんだよね。
これは事実として、諦めて受け入れた方が、色々楽だし生産的だろう。僕としてはスッキリしたので、無駄ではない時間だったと思う。
おまけ:それでも【言い訳】と戦いたいあなたへ。
では、本当に止む無しな事情でさえも「言い訳するな!!」というヒトに対しては、心の中で見下す以外の対策は無いのだろうか。(嘘の言い訳は論外とする)
実をいうと、少しだけならコントロール可能な部分もある。だからあくまで参考程度に、軽く理由も添えて紹介しておこう。
他者の意見を絶対に聞き入れない人は、得てして頑固か、自己愛が強く、そして同時に、恥の感情に弱いとされる。そこにつけこむのが、まだ得策だ。
例えば「言い訳すんな!」と言われたら、めっちゃ誇張し、周囲に言いふらすのも一手だという。
「髪を染めるな!」→「地毛なんですけど・・」→「言い訳すんな!」→「わかりました!!今後はくせ毛は絶対に直毛にして、髪も真っ黒にします!(大声)」
という風に。実際に似た経験があるのだが、自分の言ったこととはいえ、大声で大多数に広められると、結構恥ずかしい。
この時点でも仕返しになっているし、相手はそれを受けてひっこめる可能性も出てくる。尚、物理的に声量を上げるのが嫌なら、メールやLINEで一斉送信すればいい。
―そして、もう一手紹介する。それは、この人の価値観ではどこから言い訳になるのか、質問しまくって観察する、というものもあった。
つまり、自分の中で、「ちょっと自分を弁護する言い回しを多めにしよう」「反省全振りにしよう」とテーマを決めて、一言一言の反応についてデータを貯めていくのだ。
このやり方はひろゆき氏も好んで用いるといった話を【論破力】で書いていたが、割と常套句らしい。確かにゲームにした方が、ストレスは減りそうだ。
どうせコントロールできないのが他者の心なので、それをゲームにして遊べるくらいの図太さが大事。そういう真理を僕は感じた気がした。
ということで、今日はこの辺で。