「今に集中する」の意味がなんとなくわかってきた中元です。とりあえず、アイスおいしい。
さて。ところで皆さんは、社会が得意でしたか?
僕は昔から物を覚えるのは好きだったので、別に社会は苦手ではなかったんですけど・・・。実際は、そこまででもなかったです。
高校受験の時の点数は確か35~6点ぐらいで、大学受験の日本史は63点でしたね。そういう感じで、まぁパッとしないのですよ。
こんな僕ですが、時たま社会を教えることもある関係で、特に歴史を勉強する意味を聞かれることがあるんですね。
それについてはいつも必ず、「物事を論理的に覚える練習」というある種のきれいごとを伝えてきました。まぁ、本当にそう思ってるのもありますが。
ただ最近、ふと思うことがあったんですよね。入学試験で社会を課すことで、あるスキルの有無を見てるんじゃねえかな、って。
それは論理的思考力とはまた別物です。今日は、そのことを喋りたいと思います。
社会の独学は結構難しいのよ。
そのスキルとは、人の話を聞いてるかどうか、あるいは聞けるかどうかです。
社会の勉強をやり直してみた人ってよく分かると思うんですけど、教科書だけゴリゴリやっても、なかなかできるようにはならないっすよね。
教科書読んだだけでできる子って稀にいますけど、実際は教科書に書いてない情報を既に頭の中に持っているから、それができるということなんすよねー。
例えば、何の知識もない国の地形とか歴史とかって、興味も取っ掛かりも無いから、頭に全然入らないと思うんですよね。
子供達は、それが日本の中でも起きる訳ですよ。「富山県って何?行ったこともねーし、わっかんねーよ」みたいな、ね。
ただ、事前に鉄腕Dashとかそういった番組である程度の情報を見て知っていれば、「あの番組で言ってたねー」という感覚を使って吸収できるのですよ。
つまり、やはり教科書やワークの解説で書かれている純粋な知識だけで社会を学ぶのって、どうにも難しいんですよ。
いざ自分が教える側になってみてよくわかるんですが、歴史の授業を作ろうと思ったら、教科書にない情報を数多く仕入れないと無理ですね。
例えば、教科書では省かれているけど、背後にはこんな事情があったとか、実はあの事件が伏線になっているとか、こここそが講師の腕になってきます。
逆に言えば、そこを学校の授業で聞き逃してばっかりだと、非常に消化し辛いテキストを後からヒィコラやって追いつかないとダメになる。これは大変です。
ーしたがって、社会が得意な生徒っていうのは、恐らく基本的に、人の話を苦も無く聞ける生徒だと思うんですよ。
教科書に書いてない情報をちゃんと説明してくれる授業を受けて、それをストーリーとして吸収し、自分なりに理解しているということなので。
だからこそ、逆に社会が苦手って人は、多分あまり人の話を聞くことが得意じゃないんじゃないかなーって、ちょっと思ってしまいます。
そういう人は、例えばまるで話しているかのような文体で書かれた参考書や、YouTubeの映像授業をとっとと探してきて補充しないと、後でしっぺ返しが来ます。
ワークの答えを完璧に覚えたところで、入試では良くて半分取れればいいとこです。一問一答ばかりで問題が作られるわけではないのです。
極めて苦手ってときは、単に深刻な勉強不足って可能性ももちろんあるんですけど、熱心にやってる割に奮わない場合は、単語しか覚えられていない可能性が高い。
それはつまり、それぞれの用語の意味をわかっていない、さらに言えば説明を聞けていないという厄介なことになっている場合もしばしばです。
ちなみにこの辺は、【関心・意欲・態度】の欄を見れば一発で分かります。「C」があったら、即テコ入れです。
というワケで、暗記系科目はただ丸暗記すれば良いと言われますが、それはぶっちゃけ定期テストの話です。
例えばそれぞれの語句の繋がりや意味がわかっていないと、そもそも問題文が理解できないこともしばしば。
そのステージになると、先生の説明を聞いていたかどうかを無茶苦茶問われます。
そういったダークサイドな話もあり得るってこと、少し気に留めていただくと良いかなと思います。では今日はこの辺で。