精神年齢9歳講師のブログ

日々を自由研究の如く生きたい。

【英文読書ルーティン日記259】"START WITH WHY"再読感想ブログⅤ ~WHATを求める消費者。WHYが必要な生産者。~

著者の成功体験を書いたビジネス書に意味はない。それは再現性が伴わない。―という意見がある。それについてどうかと問われれば、僕は素直に同意する。

 

しかし、受験勉強における参考書のように、単元別に普遍性・公式を抽出し、平易に解説してくれているとなれば話は別だ。僕はそういう本を読んで、試してみたい。

jukukoshinohibi.hatenadiary.com

 

この本はまさにその類のものだ。自分語りはほぼ存在しない。そして非英語圏在住の僕が読んでも理解しやすい文体・構成。

 

冒頭の「失敗する組織論」を、丁度こないだ読み終えた。いよいよここからが本題となる。すごく楽しみだ。だから早速、読み進めていこう。

 

 

12月1日(月) ”だから”、この商品を創った。

 

アップル社は、PCで世界を変えた。ただそれは逆で、世界を変えるという大義が先にあり、そのツールとしてPCを生み出した、という感じなのだそうだ。

 

その当時はインターネットの黎明期だったそうだが、もしも全家庭にコンピュータが普及したら、世の中にとてつもないインパクトが生じることになる。

 

それこそまさに世界の変革と言ってもいいほどの衝撃が襲うだろう。ジョブズたちが目指したのは、それだ。

 

僕が塾講師という仕事に就いたのは、実はたまたまである。だが、なんだかんだで10年も続けられた今、そのWHYを問い直すことが、今の僕に要るのかもしれない。

 

12月2日(火) なぜ完成形はコピーできないのか。

プラド美術館のモナリザの模写、最も初期の作品と判明 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News


ビジネス書を読んでも、あまり意味が無いと言われる。成功した理由がその方法によるものだという保証はどこにもない、生存者バイアスに過ぎない、などが理由だ。

 

実際、ビジネス書はどこか割引いて、エナドリのようなものとして読んでいるという経営者の方もいた。僕も最近は、それくらいの距離間を意識していたように思う。

 

だが最近は、あまり意味が無いと言われる理由について、シンプルにその水面下の部分が、こちらに理解できないほど膨大で厚いからだと思っている。

 

先の画像のモナリザは、右が模写だとされる。確かに素晴らしい絵なのだが、不思議と「ダヴィンチである感じ」はそこから伝わってこない。なんか違うのだ。

 

ビジネス書を読むとは、完成し切ったものを見て、その哲学までを吸収するような営みに近いのではないか。となれば、それは一朝一夕にはできまい。

 

他の本、インタビュー記事、過去の話だけでなく、時代背景などを全て統合することで初めて、その端緒が見える。そう思うと、気軽にビジネス書は、読めそうもない。

 

12月3日(水) 僕らは"何か"を買うのではない。

 

これは昔からそうだったか、それとも大人になってからかはうろ覚えだが、僕はモノを買うとき、「この会社が、この人が出すなら買う」というのが決め手なものが多い

 

内容の紹介を見る前に、動画での宣伝などでその発表があった瞬間に購入ボタンを押したものもしばしばだ。例えばおーちゃんねるの本とかもそうである。

 

それはなぜだろうかと、ふと考えてみた。信頼だろうか。それとも、応援したいという気持ちだろうか。正直言うと、両方が半々くらいで混ざっている印象だ。

 

その人が出すのなら、それは満足できるという信頼があり、それを通じてファンとして、利益に繋がってほしいという応援の気持ち。

 

その構図は、わかった。だが、そこを狙って作り上げる方法論など、果たしてあるのだろうか。筆者はそれを、”ある”と断言する。なら僕も、それを信じようと思う。

 

12月4日(木) ”WHY”を売れた者。

 

音楽業界を良くも悪くも破壊したのはmp3の登場や、ウォークマンの開発など、色々な要因があると思う。ただやはり、iTunesとiPodが一番大きなファクターだと思う。

 

とはいえ実は、僕も知らなかった話なのだが、iPodよりも前に5GBをインストールして持ち運べる商品は、この世に存在していたらしいのだ。

 

ただしそのアイテムは、「5GBの音楽が入ります」と謳っていた。一方のiPodは、「1,000曲をポケットに」と謳っていた

 

どちらの方が、買う「WHY」に近いか、もはや語る必要もないのではと思う。

 

12月5日(金) 随所に見える”大商人の教え”。

 

この話を読み込んでいくと、WHATを売ることとWHYを売ることの違いは、齋藤一人氏の著書で度々登場している教えに似ているような気がしてきた。

 

曰く、まずは相手の困りごとを想像する。それに対し、「あなたの悩みを解決します/あなたの願いを叶えます」と問いかける。

 

その結果出来上がる商品は、”相手にとっては買う理由が最初から備わったものになる”というものだ。これは簡単すぎてスルーしていたが、すごく示唆深いのではないか。

 

痒いところに手を届かせるためには、まずどこか痒いかを把握するのと似ている。洋書を読みながら齋藤一人氏のすごさに気付けるとは、本当に意外だと思った。

 

12月6日(土) 理念を売るのが第一。

 

人の役に立ち、自分たちも商品を愛し、それによって社会に貢献し、さらには神様に味方されるような物‥。これを生むにはまず、WHYから始めるべし、と。

 

その先駆けたるApple社は、一度社名変更をしたことがあるという。具体的には会社の名前から「商品名の部分」を消したのだ。

 

コンピュータはあくまでもツールに過ぎない。自分たちが成そうとしているのは改革なのだ。そんな熱いメッセージが伝わってくるかのようである。

 

12月7日(日) 何を売るかを求める消費者。誰が売るかはどうでもいい消費者。なのに売れるのは・・

 

僕ら消費者は、わかり易く「モノ」が欲しい。だから企業はそれに応え、商品を世に出す。僕らに要る情報は、誰が売っているかではなく、何が売られているかだけだ。

 

理念そっちのけで、モノだけ出す。これが一番消費者のニーズに応えつつも、企業の首を絞める厄介な構図そのものになっているのだ。

 

このとき勝つのは、その業界の大企業だけである。だがそうして市場自体が没個性となると、完全に別の市場に取って代わられて、消えるだけにもなり兼ねない。

 

最近もネットフリックスが大型買収を発表して話題になったが、あれもまた、この話の最新の例に思えてならない。

 

では今日はこの辺で。

 

 

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