別に明記してこなかったのだが、僕はフル休みの日に、かなりの高確率で鬱が爆発とでも言うべき状態になるというのが、数年以上続いている。
具体的には、布団から起き上がる気力が全く湧かず、起き上がって日頃のルーティンをいくつか行うと、もうそこで完全に気力・体力が切れてしまう感じだ。
本当は休みの日だからこそ、したいことはたくさんあるはずなのに、「なにもさせない」とばかりに脳が全てのやる気とエネルギーを根こそぎ止めている感じである。
大体諦めて昼過ぎまで寝続ければ、少しずつ身体が動き始めてはくるのだが、その時点で1日の半分以上を睡眠に費やしているため、すごく勿体なさと罪悪感が募ってくる。
平日はあれだけ身体が動くのに、どうして休日だけパッタリと、その全てが枯渇してしまうのだろうか。気にはなっていたが、本腰を入れて調べることしてこなかった。
そんなとき、適当に検索を掛けたらヒットしたとあるページが、すごく心当たりがあるというか、興味をそそられるようなことを提唱していた。
それは【休日無気力症候群】だ。これは正式な病名(症例名)というわけではなさそうだが、仮説の一つとしてはとても面白く聞こえる。
今日はこれを読んで思ったことと、僕なりの仮説と対策をさらに付け加えて、記事にしてみようと思う。
【休日無気力症候群】とは?
これは、先述のサイトの定義がとてもわかりやすいので、そのまま引用して紹介する。
平日はなんとか働けているのに、休日になると動けなくなるはなぜでしょうか?
いろいろな理由が考えられますが、平日にエネルギーを使いすぎてガス欠状態になっていることが多いです。
平日に仕事をしている間は交感神経が優位となり、ストレスホルモンを分泌させながら、なんとか気力で頑張る事ができます。
しかし、休日は仕事がない分ストレスホルモンが分泌できず、動けない状態になります。平日に気を張って無理をしすぎているため、反動で休日に動けなくなり、エネルギーを回復しようとする状態であると言えるかもしれません。
こういった状況には真面目な人ほどなりやすいです。この状態が長く続くと、心身共に疲労感が募り、突然プツンと糸が切れたように無気力になる、うつ状態になり動けなくなるということもあります。
つまり、平日元気なのは、単に仕事というトリガーを使って交感神経をフル稼働させ、常にストレスホルモンを分泌しているから、という話なのだ。
大袈裟な表現ではあるが、平日の僕は常にギアセカンド状態、或いは八門遁甲を開けっぱなしということになる。だいぶマイルドだが、精神が肉体を凌駕しているらしい。
その反動は本来、体力の枯渇による疲労感といった形で表面化してくるはずなのだが、翌日になりまた仕事が始まると、再び交感神経が活発になり、それを隠すのだ。
そのツケは、スイッチを入れるトリガーが存在しない休日に、一気に払わされることになる。これはすなわち【鬱の爆発】であり、なるほど、だから身体が動かないようだ。
ところで先のサイトには、疲労の溜まり方や、それによって体調がどう変わるかの目安が、グラフという形で説明されている。
【休日無気力症候群】 休日の朝起きれない、動けない | 働く人の薬に頼らない心療内科・ベスリクリニック東京
平日にドーピングで動き続けて、それが切れたとき、その反動でどこまでメンタルが沈むのか。この表に照らし合わせて考えると、現在地が判り易いように思う。
ここまで調べていくと、平日に体力を使い果たしている傾向は、「1年間」というバイオリズムで振り返ると、すごくはっきりと示されていることに気が付いた。
大晦日、お正月、GW、お盆。連休が始まると、僕は最初の1日、全くと言っていい程身体が動かなくなる。20代の頃はそれに抵抗して遊んでいたが、最近はもう、寝ている。
そのモードが解除され始めるのには、大体1日半程度が必要となる。そして連休3日目くらいになると、自然と身体が動く感じにシフトしていくのがよくわかるのだ。
連休が5日以上になると、「体調がいいな、どこかメンタルも前向きだ」という体感を強く得られてくる。経験があるのでわかるが、鬱の回復期の考え方になってくるのだ。
そして連休が終わり仕事の日々が始まると、体力を使い果たしては満タンの手前まで回復させ、翌日また頑張るという自転車操業モードに、性懲りもなく突入する。
ここで気付いたが、大抵連休は、3~4ヶ月に1回の頻度でやってくる。それはすなわち、人間が気合と根性で頑張れる限界期間が切れるかどうかのタイミングだ。
僕が鬱に突っ込まないのは、本当に”たまたま”であり、どっかの連休がなんかの弾みで吹っ飛んだら、僕はすぐに精神を病むのではないかと、すごくゾッとしてしまった。
ということで、ここまで考えて立った仮説を、一旦まとめる。
①平日は仕事というスイッチによって交感神経を活発化させ、それによるストレスホルモンで誤魔化しているだけで、実は精神的・肉体的ストレスはかなり蓄積されている
②休日は仕事というスイッチが入らないため、疲労を誤魔化すことができず、あらゆる活動に強烈なブレーキが掛かっている(≒休日無気力症候群)
―となれば、僕はどんな対策を打てばいいのか。死ぬほど簡単だ。「その日の疲れはその日の内に」、である。しかしながら、言うは易く行うは難し。
具体的な行動・指針を、正直何も閃かない。こういうときは自分の脳内を漁っても無駄だ。他にヒントを探してきて、思考の材料を増やさなければならない。
そう思うと、肉体・精神の疲労にすごく強そうな方々に、一つ心当たりが浮かんできた。藁にも縋るほどテンパってはいないが、続いてはその心当たりを調べていく。
疲労対処のプロに学ぶ。
肉体と精神を極限まで酷使しつつも、毎日それをケアすることが求められる。その構図の端的な例は、やはりアスリートの過ごし方だ。
著名な方々のそれを色々調べてみたが、共通するもの、または無理なく僕でも導入できそうなものを並べると、以下の施策がピックアップできた。
① ストレッチなどで筋肉を解す
② 緑の香りがするアロマ等を焚く
③ 瞑想を行い、副交感神経を優位にする
―すなわち、肉体的なケアも当然ながら、精神の疲労を抜くようなことが、意識的なのかはたまた無意識的なのかわからないのだが、しっかり組み込まれているのだ。
もちろん若さ溢れる年齢ならば、ドカ食いして気絶するように寝るだけでも回復するだろうが、プロとなると、就寝に向けた導線にまで、工夫が行き届いている。
僕はどちらかと言えば、酒を飲みながらもできるだけ睡眠の質を上げること、ストレッチを毎日することは心掛けていたが、最近瞑想が完全に習慣から抜けていた。
となれば思い立ったが吉日だ。早速帰りに、森林の香りがする芳香剤を買って、そして瞑想の習慣を今日から復活させることにしよう。
隠れている疲労ごとデトックスするためには、やはりそれ相応の意識と工夫が要るとみて間違いなさそうである。
では今日はこの辺で。