繁忙期に入ったのは認めるが、今は自分の体感値として、2つの相反する感想が生じている。
それは、「しんどいな」というものと、「まだやれるくね?」というものだ。30代に突っ込んで数年経つが、自分の体力が減ったのか否か、実はよくわかっていない。
似たような気持ちは、FANさんという放送作家の方がnoteに書いていた。すごく共感を覚えたので、引用して紹介する。
自分としてはこれでも、自分のやりたいことが全然やれてない!という感覚です。
毎日働き詰めのように見える書き方を上でしてしまいましたが、24時間働きっぱなしとか全然寝てないとかそういうことはなく、ただ「いまはちょっと何かをやるにはしんどい」という時間がたまにあるので、それを差し引いて自由に動ける時間が全部埋まっている感じです。
自分のやりたいことの量と、やらなきゃいけないことの量と、心身の強さが釣り合っていないんだと思います。
いや自分めっちゃ頑張ってるけどなあ、と思うときと、いやフルタイム勤務の人の方が全然働いてるよなあ、と思うときもあります。
このあたりの折り合いの付け方はずっと模索し続けているところです。
自分のことを「頑張っている」と思いたいときもあれば、「まだまだこんなもんじゃない」とケツを叩きたくなるときもある。
前者であれば、「だから早く帰ってちゃんと寝よう」という思考になるし、後者であれば「休日全返上でトントンだな」という思考になる。僕はどっちなのか。
今日は【体力】という観点から過去を振り返り、僕なりの落としどころを考えたいと思う。
実は体育会系だった過去。
普段とても内省的で、本ばっかり読んでいるみたいなことを書いているのだが、実は振り返ってみると、体育会系の部活なりサークルなりに属していた期間は結構長い。
小学校低学年の頃はマラソンが得意だったし、4年生からはクラブチームに入って、中3まで体罰OK時代の中、野球をやっていた。
高校3年間は帰宅部だったが、自転車通学の距離は7㎞ほどあったため、運動量はハチャメチャだったのを覚えている。実際、大腿四頭筋も、かなり太かった。
大学時代は一応【文化】的な区分けのサークルに属していたが、やっていることはなかなかに体力勝負だったので、デブることとは一切無縁で4年を過ごせたと感じている。
振り返ってもやはり思う。僕の人生の序盤は、実は理不尽耐性と体力・筋力を獲得するにおいて、たまたまではあるがとても恵まれた環境下にあった。
となれば僕は、体力がある側の人間と分析しても差支えが無いのだろうか。しかしそんな僕は20代前半の頃、適応障害の診断が出るほど追い詰められたことがある。
何が起きたのか、これもまたかる~く振り返ってみようと思う。
僕という人間のガソリンを使い果たしたあの頃。
20代前半の頃、仔細は書かないが、僕は冗談抜きで毎日15時間働いていた時期がある。職場から家までが歩いて数分程度だったことが、災いした形だ。
その業務内容は、頭を使うのではなくひたすらに身体を使い続ける感じで、15時間ずっと消耗し続けるという具合であった。
当然、余暇なんてモノはない。15時間仕事して、7時間寝るとしたら、残りは2時間。この中に食事なり身支度なり娯楽なりを入れなければならないわけで。
そんなバッファは非現実的であったため、すぐに睡眠時間が削られ始めた。休みの日は全く起き上がれず、布団の上で12~3時間過ごして終わることも増えた。
そんな日々が4ヶ月くらい続いた辺りで、遂に限界が来た。何がどうしてそうしたかが記憶から抜け落ちているが、僕は精神科医にかかり、診断を受け、休職に至る、と。
僕の身体は(誰でもそうだろうが)、毎日15時間の労働を4ヶ月も続けられるようにはできていないらしい。一応不定休はあったが、月に5とか6日だった。
へしゃげたのは身体か、精神か。これは多分精神の方であり、身体がぶっ壊れたわけではない。
休職と復職を経てそのまましばらくニートになったのだが、日雇い労働で食いつないでいたくらいなので。
これら二つのエピソードを統合しても思うけど、自分の体力は思った以上にあるのか、それともないのか、よくわからない。やはりそう思う。
だがこれらを対比させて考えてみると、ある仮説には行き当たった。最後にそれを書いて、締めとしたいと思う。
精神と体力は別モノ説。
今はどちらかと言えば頭脳労働の仕事に就いているが、退勤時間になると疲労がしっかり溜まっている自覚はある。
だが、例えば帰ってから筋トレしろと言われれば、正直できる自信もある。これら2つは、果たして矛盾しているのだろうか。
しかしこれは、実際のところすごくシンプルな話で、頭は疲れたけど、身体は疲れていないというただそれだけなのではないか。そんな風に思うのだ。
例えば自分が受験生だった頃を思い出しても、1日8~10時間の勉強が限界だったように思う。今の仕事の労働時間に、驚くほど近い。
この時分は酒を飲んでいなかったこともあり、筋トレという日課は主に帰宅後に行っていた。つまり、動ける体力とは完全に別腹だったということになる。
すると、ある仮説ができる。僕は身体を動かす方をメインにした活動を意識的に入れることで、更にアウトプットを増やせるのではないか?
ぶっちゃけこの仕事を始めてから、運動不足も甚だしいくらいに身体を動かす時間が減った。朝に弱いのもあるが、基本昼前まで寝て、筋トレだけして、終わりなのだ。
なるべく毎日散歩も入れているが、それだけでは補いきれないほど、不足している何か。それは栄養ではなく、肉体への負荷だ。すごく納得感が強い。
僕の体力は思った以上にありそうだが、精神力は思った以上に使い過ぎている。これくらいの認識を持っておくのが、ひょっとしたら丁度いいのかもしれない。
では今日はこの辺で。