今日は自分の頭の中にあるモヤモヤを整理するために、少し脳内に渦巻くものを口に出して言葉にしてみようと思う。
僕自身、もともとメンタルが弱いという自覚はあるのだが、それは平均値に均したときの話だと考えている。パラメータを全部足して割ったら平均以下、という風に。
実際、細かい耐性ごとに分析すると、それぞれがかなり歪なものだという自覚がある。自分の能力値のチャートが、超ガタガタな五角形を象っているイメージだ。
例えば、他の人が大ダメージを受けるようなことに対して、全く影響を受けなかったりする一方で、逆に他の人が何とも感じないことに、大きな痛みを感じたりする。
そんな僕における、”谷”の痛みとは何か。自分が一番弱いと自負している急所に突き刺さるダメージとは何か。
それは、皆様もそうだろうけど、やはり人が去っていくことだ。特に、長い間知っていて、信頼を置いていた人が「もうやめようと思う」と言う瞬間は身に応える。
今日はそれについて、駄文をつらつらと書き殴る。
「また会う日まで」
社会人になると、学生時代ではなかなか築けない、顧客と売り主という、いわばビジネスライクなつながりができる。
そういう繋がりができて、継続して、それがなんかの弾みで絶えるという経験を重ねた結果、自分が抱えるこの弱点に気づくようになった、という感じだ。
相手ははあくまでも顧客だし、利害による繋がりなので、決して友達のようなナァナァな関係は許されない。それでも、信頼なら別ではないか。
そんな都合のいいことを考え始めた頃になって、「今回で終わりにする」「そろそろ止める」と宣告されると、未だにどうしても、非常に動揺する。
それこそ、それまでの楽しい思い出全てを含めてどこか虚しいものに様変わりし、何ならそういう思い出がすべて、この離別に繋がる伏線のように思えてくるほどだ。
後悔や怒りが混ざり合って、ブラックホールのような密度で凝縮し、頭の中に残り続けて、その他のあらゆる思考を許さないモードに突入する。
考えても考えても、自責、理不尽な怒り、事情を知らない他者から責められる未来、そういったものが次々と頭の中に湧いてきて、それが止まらなくなる。
こういうときにはどうしても、【人間失格】の途中に出てくる詩が頭にパッと浮かんで、誰かもわからない声がそれを音読し始める。
無駄な御祈りなんか止よせったら
涙を誘うものなんか かなぐりすてろ
まア一杯いこう 好いことばかり思出して
よけいな心づかいなんか忘れっちまいな
不安や恐怖もて人を脅やかす奴輩やからは
自みずからの作りし大それた罪に怯おびえ
死にしものの復讐ふくしゅうに備えんと
自みずからの頭にたえず計いを為なす
よべ 酒充ちて我ハートは喜びに充ち
けさ さめて只ただに荒涼
いぶかし 一夜ひとよさの中
様変りたる此この気分よ
祟たたりなんて思うこと止やめてくれ
遠くから響く太鼓のように
何がなしそいつは不安だ
屁へひったこと迄まで一々罪に勘定されたら助からんわい
正義は人生の指針たりとや?
さらば血に塗られたる戦場に
暗殺者の切尖きっさきに
何の正義か宿れるや?
いずこに指導原理ありや?
いかなる叡智えいちの光ありや?
美うるわしくも怖おそろしきは浮世なれ
かよわき人の子は背負切れぬ荷をば負わされどうにもできない情慾の種子を植えつけられた許ばかりに
善だ悪だ罪だ罰だと呪のろわるるばかり
どうにもできない只まごつくばかり
抑え摧くだく力も意志も授けられぬ許りにどこをどう彷徨うろつきまわってたんだい
ナニ批判 検討 再認識?
ヘッ 空むなしき夢を ありもしない幻を
エヘッ 酒を忘れたんで みんな虚仮こけの思案さどうだ 此涯はてもない大空を御覧よ
此中にポッチリ浮んだ点じゃい
此地球が何んで自転するのか分るもんか
自転 公転 反転も勝手ですわい
至る処ところに 至高の力を感じ
あらゆる国にあらゆる民族に
同一の人間性を発見する
我は異端者なりとかや
みんな聖経をよみ違えてんのよ
でなきゃ常識も智慧ちえもないのよ
生身いきみの喜びを禁じたり 酒を止めたり
いいわ ムスタッファ わたしそんなの 大嫌い
・・本来は、顧客との関係はあくまでビジネスライクであり、友達以上の重さを持たせるべきではないと判っている。だが一方で、裏切りを前提に関係を結ぶのも違うと思う。
だからこそ、この問題に対する対処法が見つからず、悩むことになる。答えは全く見つからず、この感情が段々と薄れていくのを待つことしかできないのが現実だ。
特大な心のダメージは、建物が一気に崩れるようなものだと言える。これを何度も経験するのは非常に難しいし、何より危険だ。場数を踏んで馴れる類のものではない。
今の僕にできることは、冷静に受け止めることだけだと諦めている。こういった契約の終了に対して、感情的になるのはどうかと思うが、それでも心にくるものはある。
今日はただ、これを言いたかっただけだ。ということで、この辺で終わりとする。